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「権限がない」と不採択…玄海原発1号機の廃炉も、再稼働も

きょうの市議会は、いろんな意味で歴史的な議会だった。たくさんの方が傍聴にきてくださり、ありがとうございました。議長は、「お前!」「傍聴者は何しとうか?」「追い出せ」と叫ぶ議員にはまったく注意せず、傍聴の市民に、威圧的に注意を繰り返す。数日後には、インターネットで傍聴できるので、ぜひご覧ください。玄海原発の再稼働中止と廃炉を求める請願は、不採択に。賛成(伊藤、古川、ひわだ) 反対(ほか全員)権限がないと。議会中に、いっしょに飲み食いすると、鉄壁の団結力。今度の議会も、執行部の議案に全部賛成なさいました。原発の住民請願には反対して。原発利益共同体は、地方議会から作られるのです。安全神話も。議会に傍聴に来た方が、「(放射能に)殺されるかもしれない時に、 権限がないと言ってられますか。  もっと市民が関心もって、傍聴にいくべきですね」きょうは、傍聴が多かったので、議員のみさなんも緊張していましたよ。市民の傍聴が一番、怖いのです。あからさまな姿が、見えるから。  わたしの賛成討論の一部…事故原因も明確になっていないのに、再稼働はしないでという請願は、当たり前の願いです。危険なのは、老朽化した1号機だけではなく、プルサーマル3号機も、燃料棒に穴が開いて放射能が漏れたり、冷却水が漏れ出る事故を頻繁に起こしています。万一、大きな事故につながったら、取り返しがつきません。 原発はリスクが大きすぎます。原発がないと経済が停滞するという人がいますが、農業も漁業も町工場も会社も商店街もすべての産業をだいなしにしているのは、原発事故の放射能です。代替エネルギーの開発はいま飛躍的にすすみ、日本は再生可能エネルギーの宝庫と言われています。ドイツでは、原発で働く人より、風力発電で働く労働者の方が多くなっています。地球が放射能で広範囲に汚染されたら、人類の生存さえ、不可能になります。3月8日、人権センターでチェルノブイリハートという映画を見ました。放射能汚染地や病院で、深刻な病気や奇形の赤ちゃん、子どもたちが次々と出てきて、あまりに悲惨な実態に圧倒されました。子どもを膝に抱いたお母さんは、涙ぐんで映画を見ていました。何の罪もない子供たちが、小さなベッドでありとあらゆる奇形と病気に苦しむ姿は、過酷で残酷です。自らも難病の少年が、「大人になったら、みんなを助けるお医者さんになりたい」と澄んだ瞳でいいました。そのけなげで気高いこころざしに、涙がこぼれました。人間の尊厳を踏みにじる原発事故は、あってはなりません。風下地域のベラルーシ共和国は、ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発に、なんの権限ももたなかったのです。核廃棄物は、人間が作り出した目に見えない怪物です。自然を守れ、子どもの未来を守れと、私たちが今声を上げなければ、小さな日本は、人の住めない放射能の汚染国になってしまいます。権限がどうのこうのと、安全神話に浸るのではなく、勇気を出して、声を上げる。そのことを訴えて賛成討論とします。   2本目昨日、3月24日の朝日新聞一面に、「野田政権、原発再開手続きへ」とあり、目を疑いました。福島の原発事故は完全に収束しておらず、いまだ15万人が家に帰れず、苦しい避難生活を強いられている状況で、なぜ、原発を再稼働できるのでしょうか。放射能のおそろしさ、ひとたび過酷事故が起きた場合の原発災害のすさまじさ。故郷を追われ、住まいも仕事も思い出もすべて失う。他の災害とは比べ物にならない、人類がかつて経験したことのない恐怖を、日本だけでなく世界中に与えてまだ1年しかたっていないのです。委員長報告は、「廃炉にする権限がない」と言っていますが、福島県飯館村は40キロから60キロも離れているのに、全村避難しています。糸島市は、20キロから40キロの風下地域で、二丈鹿家は、20キロ圏内です。甚大な被害を受けるのに、権限がないと言っている場合でしょうか。お隣の韓国が、原発の全電源が停止していた事故を、隠していました。韓国の原発が事故をおこせば、偏西風で日本が一番被害を受けます。放射能は、国境も県も、何百キロの距離も簡単に超えて広がるのに、権限がないと黙ってはいられません。こんどの3月議会で、原発から50キロ、80キロも離れた茨城県のつくば市議会や古河市議会は、「東海第2原発の廃炉」を求める意見書を採択しました。東海第2原発は、32年たって老朽化し、トラブルが煩雑に起きているからだといいます。玄海原発1号機はもっと古く、37年、脆性遷移温度が98度と日本で一番危険な原発と言われています。古くなって使えなくなった配管は数千本もあると言われます。万一、原子炉が爆発でもしたら、西日本一帯が放射能で汚染されてしまうとも言われています。こんな状況で、わずか2,30キロで風下地域の糸島市が、権限がないと言っていていいのでしょうか。地震大国日本は、いま地震の活動期に入り、全国で大きな地震が多発しています。糸島市議会が、心ひとつに、全国で最も危険な玄海1号機は廃炉に!と声をあげれば、全国の人々、福島の人々を励ますことでしょう。原発を所有しているのは、民間企業の九州電力です。1、危険な玄海原発1号機はすぐ廃炉にすること、2、定期検査で停止しているすべての玄海原発原子炉の再稼働に同意しないことの請願に心から賛成します。