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④消防の指導が任意とは?~伊都の杜の消防水利

④消防の指導が任意とは?~伊都の杜の消防水利

2020年3月議会
一般質問に出席したのは月形祐二市長 甘利昌也副市長 岸原昌広消防長ほか部課長。

○伊藤千代子~1995年、阪神・淡路大震災で火災により消失した戸数と犠牲者数は?
○消防本部~焼損棟数は7574棟、死傷者数は5万226人と把握している。
○伊藤千代子~…警固断層南東部の地震が発生したら、福岡市に次いで糸島市が地震火災の被害が大きいというデータがあるがご存じか。
○消防本部~データは存じている。

○伊藤千代子~阪神・淡路大震災で出動した消防隊員が「地震で建物の下敷きになった人が大勢いた。火の手が上がっているのに水道管が壊れ、断水して水が確保できず消火活動ができなかった」と無念さをつづっている。配水管、防火水槽の耐震化の進捗状況は?
○消防本部~既存の防火水槽の耐震化状況は把握していない。現在、工事を行っているものは耐震性を有している。
○上下水道部~東日本大震災を受けて、平成24年度から基幹管路は、段階的に耐震管を導入し、平成30年度末時点で管路総延長635.3キロ中、19.9キロの水道管を耐震化した。

○伊藤千代子~伊都の杜の現在の状況はどうなっているか。
○建設都市部~令和2年2月末の行政区の数値によると、世帯数は438世帯、人口は1,426人。マンション、商業施設の状況は、令和2年2月末では、戸数349戸、マンション等集合住宅15棟、店舗・事務所等が6棟である。

○伊藤千代子~(開発予定戸数1000戸の)伊都の杜に防火水槽が1つもない。消防水利の基準第4条第3項に、「消防水利は消火栓のみに偏することのないように考慮しなければならない」とある。伊都の杜に防火水槽は絶対に必要ではないか。
○消防本部~現在、消火栓が9基設置されているが、高層マンション等の建築状況を鑑み、防火水槽の設置が必要であると考え、令和2年度に整備計画をしている。

○伊藤千代子~防火水槽を何基、幾らで整備するのか。
○消防本部~令和2年度2基、総事業費は1,483万円を考えている。
○伊藤千代子~20ヘクタールにマンションが4棟、スーパーもある。伊都の杜は防火水槽が最低10基程度必要ではないか。
○消防本部国の消防水利の基準はあくまでも指針。2基で十分と判断している。

○伊藤千代子~今火事が起きて、運悪く断水をしていたら、十分な消化活動ができない。伊都の杜に住宅が建ち始めた平成26年から今まで防火水槽が1つもない状態だった。消防本部は事業者に防火水槽を造るよう警告をしたのか。
○消防本部平成24年に土地区画整理組合と消防水利について協議した。消防本部としては、開発面積も広く、地震等により消火栓が使用できない可能性もあることから、消火栓及び防火水槽両方の設置を指導していたが、結果的に消火栓のみの設置となっている。

○伊藤千代子~市は平成24年から伊都の杜の宅地開発に16億円の補助金を交付した。都市計画課は、組合に補助金で防火水槽をきちっとつくれと指導しなかったのか。
○建設都市部適切に管理者と協議を行うよう指導をした。
○伊藤千代子~しかし防火水槽ができていない。

○伊藤千代子~結果的にだれが得をしたか? 社協への補助金が減るなど、どんなに糸島市は財政に苦しんでいることか。月形市長はこのことを御存じだったか。(市長~答弁なし)
○副市長(甘利昌也)当時の基準で消火栓という選択肢がその区域内の面積を十分にカバーする状況で,何ら問題はない。
○消防本部開発指導は行政手続法に基づいた行政指導であり、任意の協力を求めるもの。従わなかったからといって不利益処分をすることはできない


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左)補助金の流れ。右)消防法に基づく糸島消防署の開発指導要綱。3000㎡以上の住宅開発は原則防火水槽。伊都の杜は計画戸数1000戸、開発面積20万㎡(20ヘクタール)だった。