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「歴史的景観は、文化財ではない」という市の認識

12日の西日本新聞に、「変電所建設反対要望」に、市が「応じられない」と回答した記事が載っていた。九電が前原市の食と農のシンボル伊都采彩のとなりに、22万ボルトの変電所を建設しようとしていて、60メートル級の鉄塔を、市の田園地帯の雷山に60基も建設する。いまあるあの大きな鉄塔のほぼ2倍の高さで、その下は電磁波が強くて建物が建てられない。実に巨大な鉄塔だ。「雷山の歴史的景観が失われようとしている危機的な状況」と、3月末に地域住民が6200(人口の約1割)の署名を提出した。市の文化財保護委員会でこのことを審議してほしいという要望に、市は、「歴史的景観は、文化財の定義に含まれず、審議対象ではない」と回答したという。世界遺産に選ばれた世界の国々の魅力あふれる景観をテレビなどで見ると、美しい自然や都市、農村の景観がいかに人々のくらしや文化と深く関わっているかがよくわかる。市の強みは、なんといっても、豊かな自然と農村風景に囲まれた住環境だ。心をいやされたいと多くの人が転居してきたのはそのため。それをぶち壊して、地域振興も観光行政の振興もない。審議会にかけて、まずい結果が出たら困ると思っているの?6200もの署名を、こんな回答で切り捨てる。住民が、血のにじむ思いをして、苦労して集めた署名を、いとも簡単に門前払いする。市民の声をまじめに真剣に聞こうとしない。まもなく、フランスからプルサーマル発電のためのMOX燃料が到着する。14日に、日本共産党の福岡県、佐賀県、長崎県の県議や市議、総選挙比例予定候補らと九電に計画の中止を求める交渉に加わった。通常のウラン燃料より、数万倍も毒性のあるプルトニウム。使用済みMOX燃料の処理は、どうするのかと聞くと、2010年(来年)から検討を始めると言う返事。驚いた。2030年には、九州の人口は200万人減少する予測。地球温暖化に対応してエコもすすむ。これ以上の危険なプルサーマル発電は、中止してほしい。糸島に、高レベル放射性廃棄物処分場もいらない。高さ60メートルのそびえるような鉄塔も。