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夏には子どもたちの笑い声があふれるキャンプ場が、森林ビジネスを計画中の利害関係者の目に止まった。
こんなに美しい市民の財産が、フォレストアドベンチャー事業をしたいと思っていた利害関係者の目にとまった。それがすべての始まり。

≪数億円の林間施設財産を、10年間、無償で貸す議案が可決≫
多数決では、議員の過半数(時には3分の2)が味方なら、なんでもできる。今の安倍総理率いる自民与党の国会のように。
2012年3月26日、3月議会の議決で数億円もの財産を、10年もタダで貸すという、市にとって不当な契約が合法的に実現した。議会直前に設立された会社に。
30ヘクタールの土地とキャンプ場、森林公園をタダで貸す契約議案が可決したとき、二つの施設はまだ行政財産であった。

会議録で、そのときの様子を見てみよう。(232ページ)
建設産業常任委員長(浦伊三次君)
委員長報告をいたします。
平成24年3月定例会で建設産業委員会に付託されました議案8件及び請願1件につきまして、審査の経過と結果をご報告いたします。…略
議案第6号 糸島市林間施設条例を廃止する条例について及び議案第25号 財産の貸付についての2議案に関する審査の経過と結果ですが、執行部からの説明を受け審査に入りました。

これらの議案は、真名子の木の香ランドと樋の口ハイランドの設置条例を廃止し、民間業者へ、土地、建物等の財産を(無償で)貸し付ける内容のものであります。

審査の中で、「住所も不正確で、今、資金を集めているような会社は信用できない。そのような会社に市民の財産を10年も無償で貸し付けることには賛成できない」等の意見が出された一方、
「現在の指定管理者制度のままでは発展するとは思えない。そのような中で、林間施設に目をつけてもらってよかったと思う。ただし、民間にまかせっぱなしではなく、行政でできることは最大限支援するべきである」といった意見がだされました。
採決の結果、これらの議案につきましては、両議案とも賛成多数により原案のとおり可決することに決しております。
(委員会での反対は私一人で、他の議員はみな賛成であった。)

採決
議案6号の反対討論は檜和田正子議員と私。賛成討論は、小島忠義議員、
議案25号の反対討論は、古川忠正議員と私。賛成討論は、堀田勉議員と田原耕一議員。…

議長(有田継雄君)
賛成の議員の挙手を求めます。賛成多数です。したがって、議案25号は原案の通り、可決されました。(反対~伊藤、古川、檜和田の3人)

松本前市長が、この議決の3か月前、ある議員を通じて利害関係者に会って、無償貸付を頼まれていたという事実を私が知ったのは、それから半年後、会社が経営難に陥り、契約を解除された後のことだった。
存在しない会社を事業者選定して指定管理者決定書を作成し、それを利用して財産を無償貸付する議案を作成する。公務員の知識がなければ、考えつかない不正な行政手法だろう。

20年間のぼう大な議事録を読み返すと、その時々、超少数野党の中で必死に議会活動をしてきたさまざまな思い出がよみがえる。前原の風、糸島の風、ちよ便りと、議会ニュースも20年間書き続けてきた。大事なことについては、ていねいに振り返ってみよう。

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12月議会の一般質問は、12日水曜日、午前10時からです。

今回のテーマは、以下のとおり。1998年11月に初当選して、20年の節目に当たる議会です。議会傍聴をよろしくお願いいたします。

1、福祉のまちづくりについて
➀独居老人の経済状況について。年金の受給額の状況について。
②高齢者と障がい者の2人世帯が無理心中した事件について。
③子どもの貧困状況の把握について・・・など

2、前原東土地区画整理事業と法令順守について
➀土地区画整理組合への補助金について。
②事業の公平性、透明性を図るため、順守すべき法令について~議員名義の土地について。・・・など

3、財産の無償貸付と無償譲渡について
➀未登記で設立されていない「会社」の指定管理者選定の方法について。
②2017年にきららの湯を無償譲渡された会社の経営状況  ・・・など

4、雷山の運動公園事業を50億円で一括発注する件について

20年前の初質問は、障害のある二人の子どもを育てていたお母さんが、過労で倒れ意識不明になられた件を取り上げ、1時間にわたり、障がい者福祉の充実を訴えました。傍聴席は満員で、「私たちの声を代弁してくれて、本当にありがとう」と涙ながらに言ってくださった沢山の顔が今も忘れられません。
誰もが人間らしく生きられる社会へ。そのためにも、税金のムダづかいをなくし、市民にあたたかい市政が求められています。

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場所は健康福祉センターあごら近くの潤南です。
のどかな住宅街に、市は、地下8メートルのアンダーパスを建設しようとしています。総事業費は80億円。アンダー部分は50億円。
今年は、測量を始めました。
雷山川も近くにあります。水害の危険地域に地下道はやめて!と2000筆の反対署名を届けましたが、市はまったく聞こうとしません。

浦志の踏切が廃止され、潤南は交通量が増えて、子どもたちの通学路や住民の生活道路が危険な状態です。
一日も早く、平面で拡幅をしてほしいと、願っています。

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下の写真をごらんください。
周船寺小学校の東側にあるこの道路は、平面でJRの線路を渡ることができます。福岡市が約15億円で建設しました。地下8メートルのアンダーパスではなく、このような平面交差の道路にしてください。
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フォレストアドベンチャー

前市長は、農林水産部長の働きで、自らの犯罪的行為を社会に知られることはなかった。もしこれが発覚していたら、その後も「存在しない法人」を業者選定する不正はできなかっただろう。
下の書類は、フォレストアドベンチャーのオープン前日に結ばれた市と会社の「賃貸契約書」。職員に急がせてつくらせたのか、この契約書にかかれた会社の住所は、間違っている。それを訂正もせず、6年間そのままだった。
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下は10年間、市が(株)パシフイックネットワークに貸した市の財産目録と、契約書にある賃貸料金。シャクナゲや桜の名所だった広大な森林公園(本来は行政財産)を、タダ同然(年間10万3千円)で貸した。山林を利用したビジネスと言えば聞こえはいいが、風水害で崩れやすい山間地の道路整備(莫大な税金がかかる)を、常に、万全にしてやらねばならなくなった。それも市に税金を納めることのない東京の会社のために。

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合併後、前市長と仲良しの建設会社の幹部が大麻で逮捕されるなど、さまざまな事件があった。
この当時、福岡市の某署の刑事から「市の不正を追及しているのは、伊藤議員だけですな」と言われた。「どうして他の議員は、何も言わんとですか?」と訊かれたが、「癒着なれ合いがひどいから」としか、答えようがなかった。
当時の議員たちは、K元前原市長をリコールし、自分たちの要望を実現してくれる市長候補を福岡市から連れてきた。それが松本前市長だった。議員が利害関係者となって進めていた土地の開発、土建業者も絡んだこの大開発を絶対に成功させる必要があった。合併と九大移転を利用したビジネス計画が、市民の知らないところで次々進められていた。

「伊藤は過激だ。近寄るな」「伊藤と話すものは共産党と見なす」「伊藤は懲罰議員。ウソつき議員だ」。私は長年、議会内外で誹謗中傷を浴び続け、その後無所属になったこの3年間も、心の休まる時がなかった。
しかし、ある元幹部職員の言葉を思い出す。
「議長室で、☓☓議員と〇議員から『今日のお前の議会答弁は、なんや!』と怒鳴られ続け、あれ以来、胸の動悸がするとです」
私も同じような経験をしてきた。
命を絶った職員は、パワハラのひどさを家族に訴えていた。それが、公務災害認定に繋がり、裁判の勝利につながった。
権力と数の力を持ってしても、すべてを闇に葬り去ることはできない。虚偽の公文書に、不正の事実が残されている。
虚偽有印公文書の作成は、時効7年という重大な犯罪だ。市民を欺いて、税金をムダ使いしてきた事実を、明らかにする必要がある。みんなが勇気を持って、不正を正す時は必ず来る。
地方自治体の目的は、「住民福祉の増進」であり、日本国憲法第15条には、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と書かれている。

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前市長の最も卑劣な違法行為は、何も知らない市民を巻き込んで、ヤラセの業者選定を繰り返したことだろう。
存在しない法人を「ある」と偽って事業者選考会を開き、「市の事業者選定をパスした」という架空の実績をつくりあげる。「業績のでっち上げ」を、行政が税金を使ってやっていた。そのひとつが2012年2月3日、午後3時からの糸島市二丈庁舎302会議室で開かれた「糸島市林間施設指定管理者選考会」だった。

上記の書類(写真)は、その日、選考委員に配布されたレジュメである。「公募の経過 応募者(株)○○スピリット」と書いてあるが、会社の設立は選考会後の2月22日であり、株式会社というのは明白な虚偽記載である。
市長が任命した選考委員5名のうち、副市長、農林水産部長、農林土木課長の3名は、確実に会社が設立されていないことを知っていた。2名の市民は、市の他の審査会等で委員をつとめている市民から市長が選んだ。税金で日当(費用弁償)を払い、一般の市民を参加させることで、いかにも合法的な選考会に見せかけた。虚偽のレジュメは、真実を知らない市民の委員をだますためだった。

議会を傍聴した方から、「存在しない会社をどうやって業者選定するのですか?経営実績などなにもないのに」と聞かれた。「そんなことは、行政経験豊富な公務員が組織的に行えば簡単です」と答えた。
ふつう指定管理者の選定は、登記簿や経営報告書等を出させて、行政財産を適切に管理する能力があるかどうかを客観的に審査する。しかし会社はないのだから、登記簿や経営報告書は出せない。本人のプレゼンテーションを中心に、「経営者のやる気、熱意」や、「計画」「事業方針」とか、実績など必要ない項目だけで審査して点数をつけた。

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上の写真は、副市長の採点表である。真っ黒に塗られた部分に点数が書いてあるはずである。私が先の9月議会で、「副市長や部長は、存在しない会社に何点つけたのか?」と聞いても、市は答弁しなかった。言えば、存在しない会社を採点したという事実が、明白になるからだ。副市長は、この4年後、市の健康づくり施設「二丈温泉きららの湯」の無償譲渡の審査委員をつとめることになる。

2012年2月3日、(株)〇〇スピリットが「指定管理者選考会をパスした」という実績を作り上げた市は、それを根拠に2月6日、「指定管理者決定書」と「無償貸付の議案」を作成した。この時も会社はまだ設立されていないから、二つの公文書は、明らかに虚偽である。
市は、3月議会に正しい業者選定を行ったと虚偽説明を行い、賛成多数で議決。前市長は3月26日、ついに「林間施設の無償貸付」の契約を結び、市の山林と公園を使ってビジネスをしたいというA氏との約束を果たした。会社設立後、わずか32日目のことだった。
そして4月のある夜、別の課の職員が官製談合で逮捕され裁判中というのに、この件に関わった部課長、議員たちは、A氏と飲食し二次会まで行った。見た人の話では、みな相当酔っていたらしい。市長が命令した骨の折れる仕事を成し遂げて、お祝いをしていたのだろう。それについて市は、当時、「あれは意見交換会だった」と総務部長が答弁した。市と議員と利害関係者との飲食こそ、行政腐敗の根源である。


さて、契約後すぐに会社は、二丈樋の口ハイランド公園に、大掛かりなフォレストアドベンチャーの施設を建設した。しかし会社は資金不足で費用を支払うことができず、7月4日、契約解除に追い込まれた。

7月21日のオープンを前に、突然、経営者がいなくなり、市と口利きした議員たちは慌てふためいた。市の公園に、経営者のいない数千万円のアスレチック施設が出来上がっていたのだから。
前市長は、農林水産部長を東京に派遣し、運営会社と交渉させた。「西日本初のフォレストアドベンチャー」とマスコミで大宣伝してあり、引き返すことはできない。「賃貸料などいらないから、だれか経営してくれ」という心境だったろう。前市長が新しい経営者となる会社と契約を結んだのは、7月20日、フォレストアドベンチャーのオープン前日だった。

いま、数億円で建設された広大な森林公園と建物を、東京の会社がタダ同然で借りて、ビジネスを展開している。漁夫の利とはまさにこのようなことを言うのだろう。