市長が結んだ虚偽の契約書
文書偽造は犯罪なのに…
①今年2月19日福岡地裁
森林公園樋の口ハイランドの土地19万平方メートルと建物3棟を、議会の議決なく、市が(有)パシフィックネットワークに10年間、年に約11万円というタダみたいな料金で貸し付け、フォレストアドベンチャーの営業をさせている問題について、私は月形祐二市長を相手に住民訴訟を起こした。
その裁判の第二回口頭弁論が今年2月19日にあった。なぜこんな裁判をしているかは、前のブログをごらんいただきたい。⇩
31)福岡県保護司会連合会会長が関与した市役所ぐるみの不正について
②「そこに会社はなかった」~会社の住所が登記と違う契約書
私はこの裁判に18の証拠書類を提出したが、今日はその中で、市長が(有)パシフィックネットワークの金丸一郎社長と結んだ3つの賃貸借契約書を紹介しよう。
(1)2012年7月20日、松本市長が金丸社長と結んだ「事業用定期借地権設定及び定期建物賃貸借予約契約書」
赤線で引いた会社の住所は、東京都新宿区新宿1丁目3番地2号とあるが、登記事項証明書によると本当の住所は、新宿一丁目3番12号である。
洞農林水産部長が同年8月の建設産業常任委員会で「10年契約を結んだパシフィックネットワークの住所は、東京都新宿区新宿1丁目3番地2号です」と言ったので、東京の友人に頼んでその住所を訪問してもらったら、そこに会社はなかった。それで福岡法務局で登記を取ったら、会社の住所が違っていたのである。
(2)2014年4月1日、月形市長が金丸社長と結んだ「賃貸借料改定契約書」
赤線で引いた会社の住所は、東京都新宿区新宿一丁目3番12号と書いてあるが、登記事項証明書によると本当の住所は、新宿一丁目11番13号。パシフィックネットワークは、前年の2013年5月17日に引っ越していたのである。
(3)2023年3月28日、月形市長が金丸社長と結んだ10年間の「賃貸借予約契約書」
赤線で引いた会社の住所は、神奈川県茅ヶ崎市菱沼海岸2番32号と書いてあるが、登記事項証明書によると、本当の住所は、茅ヶ崎市東海岸南五丁目3番62ー1である。パシフィックネットワークは、1週間前の2023年3月21日に菱沼海岸から東海岸に引っ越していたのである。
公文書偽造は公務員の重大な犯罪であるのに、市長が結んだ契約書はどれもこれも会社の住所をごまかしていた。
「この法人は本当に存在するのか?」「会社の住所はウソじゃないか?」といちいち法務局で確認しなければならない糸島市は狂っている。
③市の一連の詐欺的事務はこうである
①市長が契約相手方の住所が事実と違うデタラメな賃貸借予約契約書を結ぶ。
②地方自治法第96条第1項第6号に定められた「議会の議決」をしない。
③普通財産の管理権限がない農林水産部の課長を福岡公証役場に行かせ、「自宅の住所」を書かせて、土地、建物の賃貸借の10年契約書(公正証書)を作成させる。
2012年2月3日、谷口俊弘副市長、洞農林水産部長、瀬戸農林土木課長らが、林間施設指定管理者選考会を「プロポーザル方式」で実施し、実在しない会社を指定管理者に選定するヤラセをおこなった。
これだけでも公務員の信用を失墜させ、懲戒免職になるような重大な非違行為であると思うが、オール与党議会が応援するおかげで、その後も虚偽の決定書作成、法的根拠のない無償貸付の議案作成、貸付契約書の偽造と、10年以上にわたり市役所ぐるみで違法行為を続けている。
⇩昨年の2023年3月議会で「契約上は問題ない」と答弁する馬場副市長
④違法な命令にも従う組織
2011年12月16日、議員の口利きで「フォレストアドベンチャーの営業のために森林公園の土地を使いたい」と頼んだ人に、松本市長はすぐに農林水産部長を呼んで、対応を命じたという。
ヤラセの事業者選定をやり遂げ、議会に虚偽説明をしまくった洞部長は、その後、法令遵守を担当する総務部長に昇進し、人事や多くの事業者選定に関わった。退職後はシルバー人材センターの事務局長に天下っている。(シルバー理事長には、私に懲罰攻撃をしかけた三嶋俊蔵元副議長が天下っている。)
谷口副市長は松本市長の後継者月形市長の元でも副市長として長く法人選定に関わり、「架空法人」を使った市立保育所の移管先法人選定や、きららの湯の無償譲渡の移管先法人選定にも関わった。引退した今も行政区長として月形市政を支えている。
悲しいかな。法令遵守や公務員倫理の指導に当たるべき副市長や総務部長が、非違行為の先頭を走ってきたのが糸島市である。
⑤議長「市と議会は車の両輪」~議会にチェック機能なし
今年2月2日の臨時議会で堀田勉議長は、「市と議会は車の両輪」と述べた。利害関係者の建設業者らと長年お友達関係にある堀田議長には、行政のチェック機能を果す気はさらさらない。
市のおかげで多額の借金を返済した議員や、開発でぼろ儲けした議員、口利きをかなえてもらった議員、そういう議員らが人一倍熱心に市の味方をした。
私が議会で「理事長は現職の消防次長だった。架空法人を使って事業者選定をしていいのか?」「会社がないのに『ある』と偽っていいのか?」「公文書に虚偽があってもいいのか?」と追及すると、彼らは「市が問題ないと言いよろうが!ワアワア」と市を擁護し、私の質問を妨害してきたのである。
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