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何重ものきびしいチェックを通り抜けて、
きのう、私たち一行は、3号機の原発建屋の中に入った。
エレベーターで上がったところに、
眼下を見下ろす窓があって、
そこからみんなで下をのぞいた。
深いエメラルドグリーンの大きなプールの中に、
1050体の使用済み核燃料が眠っていた。
それは不気味なほど静かで、おだやかだった。
1体が600キログラム。
1050体なら、630トン?
6年前、福島原発でまき散らされた放射性物質は、500グラムくらいでした。
吉田所長が直面した恐怖は、東日本壊滅だったと思います。
「福島の原発は…」と九電の人が言った。
「建屋の上の階にあったから、水をかけるのが困難だったが、
ここは下にあるので、水をかけやすい…」と説明。
帰りに、水を7メートルも噴射できる大砲みたいなのを見た。
火事の火を消すための放水砲じゃないという。
格納容器が破損したとき、
そこから放射性物質が出ないように、格納容器に水を噴射させて、
放射性物質の拡散を防ぐのだそう。
10年前、ここに視察に来た時、
「原発は安全。放射性物質は絶対に外に漏れない」と力強く言わたのを思い出した。
きょう、夜のニュースで規制委員会が、「玄海原発3,4号機、審査合格」と報じられ、
先週は、糸島市が、住民の内部被ばくを減らすため、「8万5千人分の安定ヨウ素剤を備蓄へ」と報じられた。
核燃料に火をつけて、再稼働するのですか?
エメラルドグリーンのプールに沈む膨大な使用済み核燃料。
10万年以上も、おとなしくさせられるでしょうか?
私たち人類が、この途方もない物質を。