県の虚偽文書~①決算額のない「決算書」
多面的機能支払い交付金は、すべて国民の税金です。その使い道は、法令にそって適切に行われなければなりません。
昨年(令和3年)7月、糸島市の「多面的機能支払交付金」について調査するため、福岡県へ情報公開請求を行い、386ページの文書を入手しました。そのなかに、捏造された総会資料や領収書、決算書など大量の偽造された文書を発見しました。
たとえば、上の平成30年度の収支決算書。パソコンで立派に作ってありますが、よくごらんください。
⇩拡大
「予算額」しかないでしょう?肝心の決算額が書いてありません。
それに決算審査をした監査委員が「正当である」と印鑑をついています。
これは、平成29年度と28年度の収支決算書です。同じく決算額が書いてありません。
令和2年度に糸島市が、福岡県農林事務所に提出した5年間の収支決算書は、すべて予算額だけだったのです。
役所でこういう決算書が通用するとは、衝撃的です。
よくこんな書類を県が受理したものです。
しかし、これを住民の方々に見せると、「はじめて見た。驚いた。環境保全組合が自治会総会の場で私たちに配布した『収支決算書』はこれではなかった」と言います。
実際に住民に配布されたのは、どんな書類だったのでしょうか?それが下にあります。
実際に配布された収支決算書
これが本当の決算書ということは、市が県に提出したものは、住民が知らない間に偽造された収支決算書だったということになります。
つまり、決算額のない収支決算書は、令和2年度に作成され、下のような流れで市、県、国に提出され、「問題ない」と処理されたことになります。
活動組織→市→県→国 OK!問題ない
糸島市は違法行為がまん延し、虚偽公文書があふれています。それが、県や国へも流出しているということです。
県知事へ調査要望書を提出
今月11月9日、服部誠太郎県知事へ、「調査要望書」を送付しました。県の事務がこんなことでいいのかと思ったからです。同じものを農林水産省へも送りました。
本日、11月22日には追加文書も送りました。
内容虚偽の文書がまかり通れば、法の理念は崩壊します。
市と県、国の対応は、今後お伝えします。
ちよ便り30号できました
~県の情報公開で大量の虚偽公文書発見
画面が小さいので、分割しました。クリックすれば、拡大できます。
みなさん、9月議会報告をお届けします。
今回の一般質問は、また妨害が入ったことや、その翌日も嫌がらせがあったため、ストレスが高じて心臓がパクパクし、胸の動悸がして息が苦しくなるなどの症状が出たため、議会最終日は欠席させていただきました。
それにしても、呆れるのは糸島市議会です。
多面的機能支払交付金に関して、令和2年度に市が県に提出した文書に、偽造や捏造があったと私がきびしく指摘したにもかかわらず、それをまったく無視しています。
11月4日、臨時議会のあと議長室で堀田議長に「議会が行政のチェック機能を果たさなくていいのですが?」と申し上げましたが、「見解の相違」との返答でした。
議会は、市のさまざまな違法行為を長年にわたって見逃してきました。そして市を追及する私には暴言を吐き、それを誰も注意しないだけでなく、「議会の品位を汚した」と私への懲罰を決議し、「広報いとしま」を使って宣伝しました。
市が法令順守に欠けているのは、議会、とくに歴代議長、議会運営委員会の責任が非常に大きいと私は考えています。
さまざまな励ましのお電話、メール、ありがとうございます。年末に向け困っている市民の方がたくさんいます。税金のムダづかいを正し、暮らしを守る市政へ、ご支援ください。
動画は↓こちらをクリック
元市長の法人も当て馬
2行の履歴書と空白だらけの法人概要で、井原保育所の移管先法人に選ばれた本田幸太郎氏。ほかにはどんな応募者があったのでしょう。それが上の写真です。
驚きました。春田元前原市長の経営する社会福祉法人春陽会が応募し、落選していたのです。ということは、このときの事業者選定では、なんと元市長の法人が当て馬役を演じていたということになります。
(1)応募があった「法人」
2006年(平成18年)7月11日、松本市長(当時)が選んだ市立保育所移管先事業者選定委員会が市役所で開かれました。07年(平成9年)4月1日からふたつの保育所を法人に民営化するための会議です。
ここには松本市長と委員に任命された中田助役、浦民生部長など15名の委員と事務方の職員数名、総勢20人ほどが出席しました。
その中で「応募があった法人」と紹介されたのが、こちら。
〇本田幸太郎
〇社会福祉法人ますみ会
〇社会福祉法人春陽会 =元前原市長の法人
〇植田康弘
個人を法人と見なして選定する不正ですが、市長や幹部職員がぞろぞろ出席し、「大真面目に」会議が行われているので、一般市民がイカサマと見破ることは非常に困難です。
(2)驚きの採点結果
2006年8月 こちらが個人と法人をいっしょくたに採点した結果表です。
本田幸太郎氏が、実績のある元市長らの法人を抑えて、圧倒的に高い点数を獲得しています。
〇本田幸太郎 1794点
〇社会福祉法人ますみ会 1619点
〇社会福祉法人春陽会 1374点
〇植田康弘 1347点
当時の採点表を見ると、元市長と親しい委員ほど、春陽会に低い点数をつけています。この選定委員会で春陽会は、「応募して落選する」ことが目的だったからだと考えられます。
(3)元市長の応募は市長退任後わずか3年目
春田氏は、2003年(平成15年)7月まで2期8年間、前原市長でした。ですから市長を退任してわずか3年後に、公立保育所の財産の無償譲渡を伴う移管先法人に応募していたのです。
下は、私が情報公開で入手した春田氏の履歴書です。真っ黒けに塗ってあります。3年前まで市長職にあったという事実を隠すために、市が塗りつぶしたのです。
当時、市の財政は苦しく、それが合併を推進する一つの理由でした。
学校施設はどこも老朽化が激しく、波多江小学校のトイレのドアが廃材で継ぎ接ぎだらけだったり、PTAがプールの修繕をするためにペンキを自腹で購入したり、東中学校の生徒会がトイレの改修を市に直接要望したり、職員室の床のひび割れがガムテープで貼ってあったり、それはそれは酷いものでした。
運動会前日、怡土小学校で国旗掲揚のポールが老朽化で倒れ、児童の頭を直撃し、死亡したのは春田市政2期目のときでした。
にもかかわらず、市長を退任してわずか3年後に、地元怡土校区にある公立保育所の無償譲渡に、本気で応募などなさるでしょうか?
ご自身が経営する保育園とは1〜2キロしか離れていない公立保育所の無償譲渡を受けたら、地元の人たちから、「元市長さんな、井原保育所をタダでもろたげな」「備品も全部タダで市がやったとばい」と噂になるに違いありません。
本命は、あくまでも10キロ先の二丈町にある深江保育所だったはずと推察します。実際に二丈町志摩町と合併した後、その通りになりました。
松本嶺男前市長は、自分の部下や地域の有力者を使って、市役所ぐるみで不正を実行する詐欺師でした。その人が今も糸島市と関わり、市の財政を蝕んでいます。(つづく)
チェック機能を失った‟死議会” 2017年6月議会から
そういうことはないと明確に答弁しており、伊藤議員の一般質問を終了します。
左から谷口副市長、月形市長、二列目真ん中に馬場企画部長(現副市長)、右に洞総務部長。
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二丈温泉きららの湯が11月11日より休業に
上左は、市民からメールで送られてきた写真。二丈温泉きららの湯を11月11日で休業するとの張り紙。右は、市が民間会社に無償譲渡した当時の「二丈温泉きららの湯」。写真は、クリックすれば拡大できます。
無償譲渡から5年で休業とは…
上は、2017年(平成29年)11月15日号の広報いとしま。
2017年4月1日、月形祐二市長は(株)日食システムと、市の健康づくりセンターきららの湯を無償で譲渡する契約を結びました。
契約相手方は、当時きららの湯の施設内で食堂を始めてわずか2年という会社で、社長は月形市長や松本前市長、議員たちの古くからのお友達でした。
民間におよそ10億円の税金で建設した温泉と備品数千点、温泉の権利をタダでやるとはどういうことか?許せないと、糸島市長を相手に今も住民訴訟が続いています。
写真を送ってくださった方は、「市は『施設を無償譲渡しても10年間は経営してもらうから心配ない』と言っていたのに、5年で休業とは約束違反です。突然のことでどうしたらいいのか…」と困惑していました。
無償譲渡を決定した当時を簡単に振り返ります。
議会での議決の結果。当時、無償譲渡に反対したのは、伊藤千代子(無)、三嶋栄幸(無)、栁明夫(共)、藤井芳広(無)の4議員でした。他はみんなもろ手を挙げて賛成しました。
とくに積極的に賛成の質疑、あるいは討論をしたのは、堀田勉議員(現議長・自民)、井上健作議員(現副議長:自民)と徳安建成議員(立民)、笹栗純夫議員(公明)でした。
審査した委員会は、市民福祉委員会で、井上健作議員(自)が委員長。松月よし子議員(自)が副委員長、徳安建成議員(立民)、浦伊三次議員(自)、三嶋俊蔵議員(自)、黒田公二議員(公明)が委員で、全員大賛成でした。…(自)は無所属で立候補しているが自民党員。
この事務は、谷口俊弘副市長と馬場貢健康増進部長が推進しました。(当時)
2016年9月議会で、私は反対の立場で一般質問しました。しかし、当時の谷口一成議長(自)が「市民福祉委員会で審査している。この議案についての一般質問は遠慮していただきたい」と質問を認めず、さんざん妨害しました。
市民のみなさんんへ
市が行った民営化は失敗に終わりました。市民の健康を維持するための大切な健康づくりセンターををタダで処分してしまった糸島市。その乱暴な市政のお粗末さが、またひとつ浮き彫りになりました。今後、きららの湯については、まとめてシリーズでお伝えします。
市民不在。それがアンダーパス、運動公園などをはじめ、市のすべての事務に共通するところです。
黙っていては、政治はよくなりません。おかしいことには「おかしい」と声をあげていきましょう。
7月から裁判に3つも関わっていて非常に忙しく、ブログを更新する余裕がありませんでした。ようやく9月議会ニュース「ちよ便り30号」を印刷に出しました。市民生活を守るため、不正にまみれた糸島市政をごいっしょに正していきましょう。
これから随時、アップしていきますので、よろしくお願いいたします。
下~2016年4月号のちよ便り2号~アーカイブより