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白糸の残土処分場問題・・・水の一大事

ゆうべ、緑豊かな二丈町の山と水を守る会が、二丈中央公民館で開いた学習講演会は、有意義だった。講師は、「よみがえれ!有明」訴訟の弁護団長など、各地で環境破壊とたたかってきた馬奈木弁護士。会場に詰め掛けた住民の方々は、こんな危険なものを、命の水の山間地につくらせてはならない、そのためには、どうたたかえばいいのか、なるほどと胸におち、やるぞという熱気があふれていた。私がであった元産廃業者は、「産廃を1トン、5万円で捨てるより、こっそり残土捨て場に持っていって捨てれば、1トン千円くらいで捨てられる。金もうけになるから、悪徳な業者はやめられないでしょう」と言っていた。また、「産廃を残土捨て場に持って行く時、上に真土をかぶせれば、見ただけでは分からない。硫酸などの液体の産廃は、土に染み込ませて持っていく。そうすれば、土がぬれているようにしか見えないので、パスするのです。だから、安定型の産廃処分場や残土捨て場のように、シートを引かない処分場のほうが、管理型より危険だと思います」とも言っていた。6月13日の朝刊各紙に、私が議会で行った「市長は、白糸残土捨て場反対の立場に立て」という質問にたいする松本市長の答弁が載っていた。それは、「県から意見を求められた段階で、対応したい」というもの。しかし、馬奈木弁護士の言うとおり、それは順序が逆だ。県は、市町村が林道の使用を許可しなければ、開発行為の許可は困難」と言っている。市長が、「残土を捨てるのには、林道の使用を許可しません」と言えば、県が許可をださない。主導権は、県ではなく二丈町や前原市にある。しかも、全会一致で議会で反対決議が上がっている。いま九大学研都市構想の下で、その名にふさわしい図書館などの学術文化のまちづくりが行われればいいが、つぎつぎ山林を切り開き、造成工事をする前原の産業団地、南風団地の里山がそっくりなくなる。地下8メートルの中央ルートや、60メートルの鉄塔・送電線問題、と、さまざまな環境破壊につながる問題が、いま糸島中をゆるがしている。志摩町でも、土地開発公社が取得した土地の産廃がいまだ撤去されず、九大が買い取るのを拒否しているニュースがでていた。前原市のリサーチパークでは、産廃・残土の撤去も行わないまま、開発をおこなおうとしている。金もうけのためなら、何でも許されていいのか、その素朴な思いが広がっている。