令和5年糸島市一般会計歳入歳出決算の認定に反対〜5分間
市長はアンダーパスに反対する住民の声を聴かないまま推進している。
5分間。議案の賛成は自民系12、公明2、維新1、立憲1、無所属2の18人。反対1。
落ち着きのない堀田勉議長。議会はどれだけ多くの違法行為を見逃してきたことか。その責任は重い。
野党は私だけ。結局、圧倒的多数の自民に巻かれた議会。市役所にうそとヤラセがはびこる原因は、議会にチェック機能がないから。
長年の自民党政治で腐っているのは、国だけではない。裏金、公文書の虚偽記載、飲み食い政治、地方も同じだ。
2026年1月が改選になる。国と同じで、市長も議員も大胆に替えよう。
「紙の保険証を残すべき」と反対討論
上は全日本年金者組合のチラシから
5分間です。
採決の結果は、反対2,賛成17(自民系、公明、維新、無所属2)で可決。
議案第60号福岡県後期高齢者医療広域連合規約の一部変更に関する協議について、反対します。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の人または65歳から74歳で一定の障害の状態にあると認定を受けた人が加入する医療保険です。 2023年度時点で、被保険者数は全国で1940万人に上ります。
国は、この後期高齢者医療の健康保険証を、12月2日に廃止し、マイナンバーカードに健康保険証の機能が搭載されたマイナ保険証に一本化すると決定しました。
しかし、マイナ保険証の利用状況は、本年2024年に入ってから7月の段階でも、11.13%と、依然として利用率は低い状況にあるそうです。紛失のリスクや個人情報の漏洩などの観点からマイナー検証に不安を感じる人たちがたくさんいるからです。
しかも、全国では、マイナ保険証をめぐってさまざまなトラブルが報道されています。
9月19日、全国保険団体連合会は、2024年5月以降に全国の7割の医療機関でマイナ保険証に関わるトラブルが起きている、との調査結果を公表しました。
トラブルの内容は、漢字が読み取れないが67%、認証エラーが52%、情報が向こうが48%となっています。トラブルになり一旦窓口で患者負担を10割請求したら、患者が受診せず帰った事例もあったといいます。
現行の保険証をそのまま併用して使えるようにすべきと、全国保険団体連合会は訴えています。
12月以降に保険証の有効期限が切れても、資格確認書という保険証の代わりになるものが「当面の間」交付され、マイナ保険証を登録していなくても、しばらくは病院にかかることができます。
しかし、高齢者のなかには、市役所からマイナ保険証のチラシが来るが、読んでもよく理解できない、今の検証で何の普通不便もないのに、なぜ変えなければいけないのか。カードを紛失したらどうすればいいのか?そういう声もあります。
長年にわたり使い慣れてきた健康保険証が使えなくなるということは、高齢者にとって大変な負担です。
マイナ保険証をめぐっては、高齢者施設も対応に苦慮しています。
特別養護老人ホームでのセキュリティに限界があり、カードを預かることができない、利用者の大半は意思確認が困難であり、マイナンバーカードの申請自体難しい。マイナ保険証を多くの入居者が持つようになっても暗証番号の管理が困難。自分で意思決定ができない、例えば認知症の人などこういう人たちのカードの申請や管理に関する公的なサポート体制が確立されていないのです。
医療現場や福祉施設、当事者である高齢者が、とまどい、準備が出来ていない中で、国の方針だけで突き進むマイナ保険証には反対です。
昨日の東京新聞によると、保険証を廃止すると国が決めた公文書が存在せず、だれが決めたのかわからないという衝撃的な報道がありました。
これはもう、政府は一刻も早く保険証を残す決断をすべきです。よって、本条例には反対します。
9月議会最終日
糸島市子どもの権利条例について賛成討論
5分間です。議案は全員賛成で議決しました。
議案第61号糸島市子どもの権利条例について賛成します。
この条例は、児童の権利に関する条約及び子ども基本法に基づき、子どもの権利を保障し、子供が自ら有する権利を理解し自らの意思で成長することの大切さを大人と共に分かち合うことをとうして、自分も他者も大切にし、生き生きと育つことができる、子供に優しいまちづくり実現を目的として提案されています。
条例提案の中に児童の権利に関する条約と子供基本法がきちんと盛り込まれたことは、非常に重要です。
1989年(平成元年)11月20日に第44回国連総会において、 「児童の権利に関する条約」が採択され,我が国は,1990年(平成2年)9月21日にこの条約に署名し,1994年(平成6年)4月22日に批准を行いました。
この条約は,世界の多くの児童(児童については18歳未満のすべての者と定義。)が,今日なお,戦争や紛争、貧困や飢え等の困難な状況に置かれている状況にかんがみ,世界的な観点から児童の人権の尊重,保護の促進を目指したものです。
またこども基本法は、こども施策を社会全体で総合的かつ強力に推進していくための包括的な基本法として、令和4年6月に成立し、令和5年4月に施行されました。全てのこどもが、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、こども政策を総合的に推進することを目的としています。
これらの理念にのっとり、糸島市においても、子どもを中心においた子どもの権利条例が制定されることには大きな意義があると考えます。
この条例の制定過程で、子どもの声を聴く努力をしたとも聞きました。今後も、こどもの真しな声に耳を傾け、虐待やいじめ、あらゆる人権侵害から子ども達が守られ、すみやかに救済される社会を作っていくことが私たち大人に求められています。
2020年にユニセフが発表した先進国のなかで、日本は、生活に満足していると答えた子どもの割合が最も低い国の一つでした。生活全般への満足度 を 0 から 10 までの数字で表す設問で、6 以上と答えた子どもは、日本では 62% のみでした。自殺率も平均より高く、その結果、精神的幸福度の低いランキングとなりました。
紛争のない日本にあっても、子どもをめぐる社会情勢は、厳しいものがあります。この30年間で、非正規雇用の増大、社会的格差の拡大のなかで、子どもをめぐる貧困の課題が大きな社会問題になっています。
親の経済的格差にかかわらず、多様な経験を保障され、子どもの人生が豊かなものになるよう、力を尽くす必要があります。
この条例では、生存や発達に関する権利のほか、差別されない権利、自由に過ごすことができ、豊かなに育つことができる権利、考えを表明できる権利が謳ってあります。
また、こどもの権利の救済にかかる委員会の設置も盛り込まれています。
条例がただの絵に描いた餅ではなく、実際の学校や社会生活の中で、行政事務のなかで、最大限生かされることを願って、賛成討論とします。
これがイトシマ株式会社
上)イトシマ株式会社 今月10月15日伊藤撮影
これが広報や新聞で大々的に紹介された「イトシマ株式会社」だと誰が信じるだろう。
7月16日、月形祐二市長は、糸島サイエンスヴィレッジを実現するため、イトシマ株式会社とSVI推進協議会の三者で協定を結んだ。それが下の写真である。
上)広報いとしま2024年8月号から転載
写っているのは、
右 SVI推進協議会の馬場貢理事長
中 糸島市の月形祐二市長
左 イトシマ株式会社の平野友康社長
SVI推進協議会もこの建物にある。2021年に馬場副市長が理事長になり、市が中心になって設立した。
イトシマ株式会社は、今年6月12日に市がこの建物に登記させ、馬場副市長が副社長に就任しており、これまた市が設立したような会社である。
したがって、「糸島サイエンス・ヴィレッジは民間主導で推進する」とは表向きで、水面下では資金も人材も市が実権を握っている。
近いうちに、この建物を立派に建て替える予算を市長が提案するだろう。そして広報いとしまに、ピカピカの建物と上三人の写真を載せ「サイエンス・ヴィレッジへ向けた拠点が完成!」と宣伝するのではないか。
こうやって10年続く大開発への道を、「民間主導」の名で議会の審議抜きで突き進めている。絶対に認めることはできない。
会社の顧問はウソとヤラセの天才 松本嶺男前市長
下)イトシマ株式会社のホームページから転載
馬場副市長の写真の下に、専務取締役の重富敏彦糸島市前経済振興部長、その下に広報部長(元糸島市職員)、その下に監査役(元前原市監査)、その下に相談役・顧問松本嶺男前市長の名前がある。
呆れ果てるのは、ウソとヤラセの天才松本前市長を会社の相談役・顧問に据えていることだ。私はこのブログで何度も書いてきたが、松本前市長は権力を握った詐欺師だった。契約相手方法人が設立されていない議案を議会に提案して議決させ、億単位の財産を不正に処分したり、会社の設立年月日を偽って事業者決定書を作成し随意契約したり、さんざん職員と税金を使って違法行為を繰り返した。議会がまともなら、とっくに背任罪で警察の捜査を受けるべき人なのである。
関連ブログ「ちよ便り松本嶺男」で検索を。たくさん出てきます。
今年9月4日イトシマ株式会社の顧問会議
下)平野友康社長のフェイスブックから転載
写っているのは、右から平野社長、監査役、松本嶺男顧問、重冨専務、広報部長の5人。「イトシマ株式会社の顧問の会です。話題はもちろん生成AI。それしかない」と書いてある。馬場副市長の姿がないのは、写真の撮影をしていたからか?
虚偽公文書が蔓延する犯罪市役所
虚偽公文書作成は公務員による犯罪で刑法156条に規定されている。しかるに糸島市は登記を無視し、法人の設立年月日や住所を偽り、時には架空法人を作り、職員や利害関係者を使って市役所ぐるみでヤラセの事業者選定を繰り返してきた恐るべき自治体である。
市にはおびただしい数の虚偽公文書が存在するが、行政をチェックすべき議会が不正隠蔽の先頭に立ってきたため、誰も彼もが見て見ぬふりの恐ろしい犯罪市役所ができ上がってしまった。
自らがブラックなため、住民組織が文書偽造や交付金の不正受給をやっても正すことができない。正さないだけではなく保身のために隠蔽し、告発者へのパワハラを放置する恐怖の市役所だ。
10月15日、私はある件でついて、福岡県知事、福岡保護観察所長、糸島警察署長に情報提供する文書を送った。下のビラ、ブログも印刷して同封した。市の違法行為と税金の無駄づかいがあまりに酷いからである。(❽につづく)
「市役所ぐるみの犯罪」について書いた「ちよ便り」
2019年10月発行
2020年1月発行
どちらも政務活動費で1万2千枚発行。ビラの内容について市や議会、利害関係者等から苦情はあっていない。
ブログ
サイエンス・ヴィレッジ三者協定
写真は広報いとしま2024年8月号から。九州大学西側の広大な開発予定地60ヘクタールを、市は今後10年かけて民間主導で開発するというが、本当に資金や人材は民間主導なのか?
広報いとしま8月号から。写真は7月16日にサイエンス・ヴィレッジの開発に向けた協定を結んだときのもの。左に平野友康イトシマ株式会社社長。真ん中に月形祐二市長、右に馬場貢SVI協議会理事長。
馬場氏は、①SVI協議会理事長 ②糸島市副市長 ③イトシマ株式会社副社長の3つの顔を持つ。要するに、この3者は独立しているように見えるが、実態は市が背後で財政的に支えており、仲間内の協定と言える。
イトシマ株式会社(広報いとしまから)
広報いとしま8月号から。三者協定に先立ち、市はイトシマ株式会社の設立に関わった。資本金は600万円。
昨日は車でイトシマ株式会社を訪ねてみた。会社設立から4カ月経って、今の様子がどうなっているのか気になった。市役所から20分ほどだろうか。到着すると旧清掃センターの建物が見えて来た。相当、荒れ果てている。
建物や周辺は草が生い茂り、会社の看板はない。人の姿もないが住所からここで間違いはないようだ。
駐車場で男性が3人何か作業をしてあったので名刺を渡して「市議の伊藤といいます。副市長がここの副社長になったので来てみました」と言うと、「今日は市役所の人は誰も来てないようですよ」と教えてくれた。彼らは自動車関連会社の社員だった。
正面からの写真。それにしても会社設立にあたって雑草を刈るとか社屋をきれいにするとか看板を設置するとか、そういう設備投資を一切しないまま設立登記だけしたのだろう。資本金以外資産のない会社なのに、これでは会社をちゃんとするまで相当お金がかかりそうだ。
横から見た様子。
裏の様子。
ここは以前、清掃センター(焼却場)だったため、建物の横に最終処分場の跡地がある。草刈り代や建物の修繕費、インフラ整備、アクセス道路の整備など、これから多額の費用がかかるが、いったい誰が負担するのか?それが一番の問題。
グーグルマップより現地を検索。子ども食堂への年間の支援額はわずか70万円。福祉だけでなく文化・教育予算も乏しい。税金の使い道を正さないと、市民の暮らしへは回らない。「開発へ!開発へ!」と流れていく。みんなで行政をチェックしよう!(❼につづく)
無料で作らせたサイエンス・ヴィレッジの開発計画
「用地取得のため、大口地権者と交渉に入る」と市は先の9月議会で表明したが、議会には「民間の開発」ということで、サイエンス・ヴィレッジの具体的な計画(造成・インフラ・まちの概要等)についての説明は一切行われていない。上の写真は、(株)メタコード社長のフェイスブックから。
月形市長「タダで働かせて悪いね!」
今年の1月だったか、私は月形市長が新庁舎2階で男性に「タダで働かせて悪いね!」と声をかけて通り過ぎるのを見た。その時は何のことかよくわからなかったが、4月頃、学研都市づくり課の職員らから「メタコードは無料でサイエンスヴィレッジのまちづくりをしてくれています」と聞いて、ああこのことだったのかと思った。
しかし、自治体が企業に適正な対価を支払わず、タダ=無料で仕事をさせるということは法令上あり得ない。市にとって必要な正しい業務なら、市がきちんと対価を支払うのは当然だからだ。
要するに、市は公共事業ではない糸島サイエンス・ヴィレッジの設計業務を公に発注できないから、水面下で(株)メタコードに「お金は払えないが開発計画を作ってくれ」と頼んだのではないか。それなら、市長が「タダで働かせて悪いね!」と謝った理由も説明がつく。
法的根拠のない開発計画に市税を投入していいのか?
メタコード社長はフェイスブックに「以前ならば数千万円かかっていたまちづくりの計画を立てる環境など、今はスマホと民生機でやれちゃうのよ。」(去年11月15日)と書いている。そして今年の5月になると…。
「やべえな、Apple Vision Proでのまちづくり・・・。サイエンスヴィレッジの計画が進んでしまう!」「よし、じゃあ今日は道路を作ろう」と昼に決めて、どうにか夕方までに糸島サイエンスヴィレッジの全エリアの道路をblender(ブレンダー)上に作り、明日には建物を建てたいと考えている。」
まるでミニチュアのプラモデルを作っているようなノリである。そして、
「火曜には各方面からの意見を反映させて、水曜には副市長に3Dウォークスルーできるようにしたい。」と書いて投稿している。
3Dウォークスルーとは、特殊な眼鏡を使って立体的にみる道具らしい。それを使って馬場副市長に計画をみてもらおうというのだが、副市長には都市計画の専門的知識もなければその権限もない。
市が公式に発注していない、法的には何ら根拠のない開発計画であるのに、9月議会で市は「用地取得のため、大口地権者と交渉に入る」と答弁した。デタラメすぎる。
開発の舞台は(株)メタコードからイトシマ株式会社へ
「1月9日、明日は朝から市役所」。
メタコード社長はこの会社兼自宅に寝泊まりして、時々市役所に通いつつ、市から報酬をもらうことなく、馬場副市長の下でサイエンス・ヴィレッジのスポークスマン(宣伝担当者)をしながら、開発計画を作っていったのだろう。
「イトシマ株式会社が設立したら社長に就任させる」という密約が、市との間であったのではないか。そうでなければ、営利企業の社長が1年半も無報酬で働くわけがない。
6月12日、平野メタコード社長はイトシマ株式会社の社長に就任し、馬場副市長はイトシマ株式会社の副社長に就任してふたりは固く手を握り合った。
7月3日、平野社長はフェイスブックにこんな投稿をした。
「よし大規模言語モデルの生成AI でまちづくりができると踏んだ!よかった!…応用も何となく想像ついたので頑張って努力して稼ぐぞー。これは面白いや。」
長いことタダで働いてきたが、これからは稼ぐぞ!これが経営者の本音だろう。
だが、市民のみなさん。
公共事業なら、法令を遵守し、災害対策など様々な検討を踏まえ、設計、工事とそれぞれ入札をして事業者を選ぶ。議会への説明、議決も必要になる。しかし、糸島サイエンス・ヴィレッジは公共事業に認可されていない。
市長や地権者、土建業者、銀行などの利害関係者らは熱望しているようだが、切実な住民要望ではない。
それをいかにも"素晴らしいまちづくり"がこれから始まるかのように広報やマスコミを使って演出し、ばく大な事業費をこれから先10年も税金から出そうとしている。馬場副市長が副社長に就任したイトシマ株式会社を通じて。これは大変なことだ。(❻へつづく)
関連ブログ
糸島市は、これまでさんざん架空法人や設立されていない会社を悪用して官製談合を仕組んできた。詐欺的行政手法は、すでに証明済みである。
◯保護司会会長も関与した「市役所ぐるみの不正」2024年1月26日
平野氏が社長 馬場副市長が副社長に就任
広報いとしま2024年8月号。サイエンス・ヴィレッジ構想を民間主導で実現するための会社、イトシマ株式会社が今年6月に設立され、(株)メタコード社長平野友康氏が社長に、馬場貢副市長が副社長に就任した。
市の答弁より~「イトシマ株式会社は、令和6年年6月12日設立、資本金は600万円。取締役は、平野友康代表取締役社長、馬場貢取締役副社長、重冨敏彦専務取締役。社員数は役員を含めて5人である。」
イトシマ株式会社の役員と社員 ①~④は役員
①取締役社長=平野友康 ((株)メタコード社長)
②取締役副社長=馬場貢 (糸島市副市長)
③専務取締役=重富敏彦 (糸島市前経済振興部長)
④監査=〇〇〇子(市元監査委員)
⑤社員1人=元市職員
「民間活力を利用してサイエンス・ヴィレッジを実現する…」と豪語する馬場副市長だが、自分がちゃっかり新会社の副社長におさまっていた。重富氏は、今年の3月末まで経済振興部長だったから、作ったばかりの関連会社に天下りしたわけだ。たったひとりの社員は、今年3月まで糸島市役所で勤務していた元市職員である。
つまり、イトシマ株式会社は社長の顔だけが民間で、後は全部、市の関係者が名前を連ねるおかしな会社なのである。
資産がないイトシマ株式会社=市が保証人で借金する
前回の❸に書いたが、市は9月議会で「用地取得のため大口地権者と交渉する」と答弁した。表向き民間会社だから、議会に予算をかける必要はない。開発計画の中身を説明する必要もない。イケイケどんどんだ。
しかし、イトシマ株式会社は(株)メタコードと同じで、資本金が600万円あるだけの資産も人材もない会社である。サイエンス・ヴィレッジは公共事業ではないから、国や県はカネ(交付金や補助金)を出さない。
市は「総事業費を見積もっていない」と答弁したが、数十億円、いや100億円以上になるかもしれない開発資金を、いったい誰が出すのか?
イトシマ株式会社は、サイエンス・ヴィレッジの開発資金を調達するために設立された会社ではないのか。できたばかりの会社に、資産も実績もない会社に、ふつう銀行は多額の金を貸さないが、月形市長が保証人になればいくらでも貸すだろう。
平野社長のフェイスブックから。イトシマ株式会社設立後の6月26日。SVI推進協議会の後の宴会の様子。右の真ん中あたりに馬場副市長、左の真ん中あたりに平野社長の姿がある。協議会メンバーには銀行も入っている。
市は「新しいまちづくり」というが、みんなで飲食している様子は昔ながらの古い政治体質そのものである。
副市長を囲むサイエンス・ヴィレッジ関係者会議
2024年6月、馬場副市長の右側にいるのが、平野(株)メタコード社長。他は全員、副市長の部下及び元部下である。どうみても馬場副市長を真ん中に、その指示で動いている集団にしか見えない。
地方自治法において、副市長は、市長を補佐し、市長の命を受けて政策と企画をつかさどり、市の各組織が行う事務を監督する職とされている。だが糸島市では、副市長は民間人を自分の部下のように使って、サイエンス・ヴィレッジ実現へひた走っている。
夢は自由だがイトシマ株式会社への「税金投入」には絶対反対
先月9月20日の平野氏のフェイスブックより。平野氏が大きな野望、夢を抱くのは自由だが、市の税金を使うとなれば話は別。
バスが不便、生活道路が悪い、公園少ない、街灯少ない、福祉・教育予算少ない、税金高い、生活苦しい。糸島サイエンス・ヴィレッジは市民の切実な要望ではない。したがって、イトシマ株式会社への税金投入には断固反対する。(❺につづく)
いとう「銀行から資金を借りるというが総事業費は?」
市「見積もることはできていない」
九州大学西側の旧焼却場と山林60ヘクタールの大開発
市は9月議会で糸島サイエンス・ヴィレッジ実現のため銀行から資金を借りると表明した。
そこで私が「用地の取得費、造成費、インフラ整備、…総事業費をいくらと見積もっているのか」と聞くと、市は「段階的に整備をしていくため、事業費については見積もることはできていない」と答弁した。
バスが少なく不便。市道はデコボコ、公園少ない、国保税・介護保険料・水道料金高い。ごみ袋高い、福祉・教育予算の増額を!…等々、たくさんの住民要望があるのに、それとは関係のないところに「ゼロからのまちづくり」「科学の村」と言って、事業費を見積もらず、銀行からお金を借りて大開発を始めるのだ。広報いとしまや議会、マスコミを総動員して。
いとう「予定地の大口地権者はだれか?」
市「言えない」
いとう「大口地権者と用地取得の協議を開始すると言ったが、大口地権者とはだれか?」
市「現段階では、大口地権者がだれであるかは、申し上げることはできない」。
ますますあやしい。
いとう「地権者や土建業者の要望ではないのか?」
市長 答弁せず
いとう「学校の図書室は古い本ばかり。図書館の司書は非正規雇用ばかり。学術研究都市とか科学の村? 笑っちゃいますよね。優先順位が違うじゃないですか。市長!SVI構想は住民の切実な要望じゃないですよ。地権者とか、土建業者の方々の要望ではないんですか?」
月形市長「…」(答弁しない)
馬場副市長「目的は、第一にまちづくりの課題を科学の力で解決するまちをつくる。
第二に、生成AIをはじめとする最先端の技術でまちづくりの課題を解決する。
第三に、そのようなまちをつくっていくことが大きな目標でございます。」
これまで市の開発予定地はしばしば議員や市幹部の所有地だった。例えば、前原東土地区画整理事業では、担当した建設都市部長と不動産業の議員らが土地の地権者=利害関係者だった。市幹部と議員がタッグを組んで開発を推進し、ボロ儲けした。前原西産業団地になっている山林は、歴代市長と親しい建設業者の社長が大口地権者になっている。1ミクロンも信用できない。
「土地転がし目当てに土地を売ってくれと職員が来た」
前原市の時から「九大が移転してくる。乗り遅れるな!」とばかりに「土地転がし」目当てで、馬場地区や泊地区の土地を議員や市の職員、有力者が買いあさっているとの噂があった。
最近も九大近くの人からこんなメールが来た。
「前原市のとき、顔見知りの市の職員が実家を訪ねてきて『九州大学が移転してくる。〇〇議員が土地転がしをしたいからお宅の土地を買いたいそうだ。売ってくれ』と言った。親が断るとその職員は暴言を吐いて帰っていった。それで翌日、私が市役所に電話をしてその職員を呼出し、それでも公務員か?と抗議したら、電話の向こうで半分泣きながら謝った」。
私はその職員を知っている。市役所を退職後、ある開発事業の地権者代表になっていた。
松本前市長「地権者がだれかなど次元の低い話」
「前原の風2008年10月号」。前原西産業団地の大口地権者は、松本嶺男市長(当時)の支援者で利害関係者の土建業者だった。それについて前市長は「地権者が誰かなど次元の低い話。業者との飲食は事業と関係ない」と答弁した。その当時から前市長の忠実な部下だったのが馬場副市長である。(❹につづく)
関連ブログ 私は長年、松本前市長を「うそとヤラセの天才」と呼んできた
サイエンス・ヴィレッジを実現するために設立
株式会社メタコード
2023年広報いとしま1月1日号で、市長と懇談した4人を「(株)メタコード取締役」と事実ではない肩書を記載し、偽りの新春座談会を演出した糸島市。その仕掛け人は誰なのか?
23年の夏頃、私は(株)メタコードがどんな会社か、糸島市志摩小富士まで会社を探して見に行った。しかし、その住所に会社の看板はなく、古民家があるだけだった。
そこで散歩している人に聞くと、「3月頃、男の人が引っ越してきて住んでいる。市役所に務めているんじゃないか」と言った。
Facebook(フェイスブック)で確認すると、引っ越してきた人が、(株)メタコードの平野友康CEOだった。
社員は1人かふたり。その社長が「CEO=最高経営責任者」とは! あまりに話が大きすぎる。
どうやら(株)メタコードは「糸島の会社」とは名ばかりで、糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を実現するために、水面下で市や利害関係者らが働きかけて作らせた会社ではないのか?とさえ思えてきた。
これまでも市は、設立予定の会社や架空法人、個人でさえも、平気で「会社」「法人」と偽って、ヤラセの事業者選定をさんざん実行してきたからである。
平野氏はマスコミへのアピール担当
上は、2023年11月19日の平野友康(株)メタコード社長のFacebook(フェイスブック)。「今週は市長と記者会見をします」と楽しそうに書いてある。
この記者会見では、市長、副市長とともに同席した平野社長が「サイエンス・ヴィレッジ構想」についてプレゼンテーションを行い、マスコミに宣伝した。つまり平野社長は、月形市長や馬場副市長が雇った「サイエンス・ヴィレッジの宣伝担当」のような存在だったのである。
平野社長は、記者会見の様子をフェイスブックで公開した。右手に、市長、副市長。
九大西側の山林の大開発の図面を、(株)メタコードが請け負って描く。メタコードが、平野社長や会社独自の資金で開発行為をするのならまだいい。しかし、資金も人材もない会社。結局は、市民のばく大な税金を投入するのは目に見えている。
黙って賛成などできない。(❸へつづく)
糸島サイエンス・ヴィレッジを大宣伝したが…
広報いとしま2023年1月1日号
「学術研究都市 糸島サイエンス・ヴィレッジ いよいよ本格始動」と書いてある。サイエンス・ヴィレッジ構想とは、九州大学西側の馬場地区を中心に、山林60ヘクタールを大開発し、生成AIを使って「ゼロからのまちづくり」をする事業のことだという。
上の広報2023年1月1日号で、市は10ページわたり、サイエンス・ヴィレッジについて大々的に宣伝した。その目玉は、月形市長を囲んでの新春座談会。出席者は、市長のほか、株式会社メタコードの取締役4人と九州大学の学生2人。
月形市長と(株)メタコードの取締役4人が、ゼロからのまちづくりサイエンスヴィレッジについて、にぎやかに議論を繰り広げている。
(株)メタコードの役員4人は、「サイエンス・ヴィレッジの仕掛け人」と紹介され、一人ひとりの肩書きは以下の通りだったが…。
出席者(株)メタコードの役員4人
平野友康(株)メタコードCEO(=経営統括責任者)
竹中直純(株)メタコードCEO(=経営統括責任者)
奥出直人(株)メタコード取締役
高野雅晴(株)メタコード取締役
(株)メタコード設立は2023年1月26日
座談会のとき会社は存在しなかった
私はお正月にこの特集記事を読んで、糸島にこんな会社があったのかと驚いた。この会社にはどんな実績があるのだろうか?
取締役とか、CEO(経営統括責任者)とか肩書が書いてあるが、相当大きな会社なのか? 社員数は? 資産は? 設立年月日は?
そこで(株)メタコードの登記を調べてみると、この会社が設立されたのは、2023年1月26日だった。つまりこの座談会が開かれたとき、会社はまだ存在しなかったのである。どういうことか?
市は、会社がまだ設立されていない時点で、4人を「(株)メタコードCEO」だの「取締役」だのと紹介して、市長と対談する新春座談会を10ページにわたり広報いとしま新年号に掲載したのだ。偽りの新春座談会だったのである。
⇩証拠の登記簿
いとう「市長が広報で市民をだましていいのか?」
馬場副市長「市の最重点プロジェクト。ご理解を!」
今年の9月議会で「会社が設立されていないのに、取締役と書いている。市長が広報を使って10万市民をだましていいのか?」と私が月形市長を問いつめると、市長は顔を歪めたまま答弁しなかった。
代わりにSVI推進協議会理事長の馬場貢副市長が「サイエンス・ヴィレッジ構想は市の最重要プロジェクト。ご理解を…」と答弁した。
糸島市は、松本嶺男前市長のときから、存在しない架空法人を使ってさんざんヤラセをやってきた。そのため、市には虚偽公文書があふれている。馬場副市長は、松本前市長の忠実な部下だった。1ミリも信用できない。(➋へつづく)