なぜ市も議会も企業の不誠実な行為に関心がないのか?
堀田勉議長。議長職は議会で絶大な権限をもつ。合併後の歴代議長はすべて自民系三篤会(さんとくかい)。有田継雄、浦伊三次、谷口一成、田原耕一の各氏。堀田議長は松本前市長のときから利害関係者らと親しい交流関係がある。
会議再開 18日議会最終日ドキュメント(前々回のつづき)
12月18日、議会最終日。10時40分に議長の「暫時休憩」で中断した会議が再開したのは、昼食後の1時10分のことだった。
堀田議長は「議案第116号『工事請負契約の締結について』の反対討論で、伊藤議員が『登記していないため、市には1円も法人税が入らない』と言ったが、登記の有無と国税である法人税の関係が確認できなかった。議長において調査の上、処置をする」
と述べた。
私は「(株)キュウボウ糸島支店が市に登記していないから市に税金が入らない」と言っているのに、国税の法人税とすり替えている。
「議長!」と私は自席から声をあげ、「経営者の逮捕には関心がないんですか?」と聞いた。
議長は「それとこれとは違います」と答えた。
伊藤「では私の件だけ問題にして、そのことは問題にしないということですか?」
議長「事実確認をしているだけです」
議長のいう事実確認とは「支店の登記と国税の関係」である。この議案とは何の関係もない。
公共事業を請け負う企業は、信用が何より大切である。だから聞いたのに、なんだかんだ言いながら結局「(株)キューボウの経営者の不誠実な行為の確認はしない」と言っている。
議運を長時間開き、傍聴の人たちを長々待たせておいて、この程度の議論しかしていない。
「外看板や事務所の写真の添付がいらなくなった」
支店をもてば、公共事業の入札で指名を受けやすくなるメリットがある。しかし支店を登記すれば法人地方税を払わなければならない。実体のない支店をつくって公共事業を受注しようとする悪質な業者がでてくる。
他の市では訪問して従業員の勤務状況を含め、事業の実態について調査しているが、糸島市ではそれをしていない。
今回の契約は4億1千万である。支店が支店長の自宅でいいのか?事務所の実態をどのように確認したというのか?
ある業者は私にこう言った。
「以前は市に指名願いをだすとき、外看板の写真、事務所の写真を添付するようになっていましたが、いつの間にか写真の添付が必要なくなりました」と。
これが事実なら、市は実態のない支店を企業がつくりやすいようにしたとも言える。政治倫理、コンプライアンスに欠けるまちだから充分あり得る。
不祥事には言及しない立憲民主の賛成討論
柳川市が(株)キューボウの前身である九州防水株式会社を指名停止にしたときの公文書の一部。「柳川市」の文字と赤線は伊藤が付け加えた。
議案116号工事請負契約の締結についての討論
12月18日に行われた市議会最終日の議案116号採決前の討論。ひとり5分以内。
〇反対討論(伊藤千代子)下に原稿を添付。
〇賛成討論(徳安建成)
伊藤千代子の反対討論(原稿)
この議案は、深江小学校大規模改造工事のため、指名競争入札により4億1250万円で糸島市高田1丁目14番25号 株式会社キューボウ 糸島支店と契約を結ぶ内容です。
市は、「キュウボウ糸島支店は登記している、社員は二人である」と答弁しましたが、実際は登記しておらず、事務所も支店長の自宅にあることがわかりました。
反対する第1の理由は、キューボウ糸島支店の実態があると判断できないからです。しかも登記していないため、4億1千万円の大工事でありながら、市には法人税が一円も入りません。
いま地場の建設業者は物価高騰の中、税金を払うのに苦労しています。雇っている建築労働者に暮れのボーナスどころか一時金さえ払えないところもあります。
下請けを含め多くの地元業者が潤うように地域にお金が循環するように市は工事の発注をすべきです。
2番目に反対する理由は、指名競争入札の指名に疑問があるからです。
糸島市指名競争入札参加者指名基準では、(1)信用状態 (2)不誠実な行為の有無が定められています。
株式会社キューボウの本社は、久留米市合川町422番地18です。しかしこの住所は、九州防水株式会社とまったく同じ住所です。経営者も同じです。
この九州防水株式会社は、令和2年度に公共事業にからんで事件を起こし、取締役が贈賄で逮捕されました。
令和2年6月19日付の毎日新聞には「九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市の災害復旧工事をめぐる汚職事件で、九州防水の役員が逮捕された」と書かれています。
朝倉市が下請けに丸投げすることを禁じていたにもかかわらず、九州防水が飯塚市の産業廃棄物業者に丸投げし、市の職員にワイロを贈っていたことが発覚したのです。
また同じ年の7月、九州防水の取締役3名は、経営する建設会社が粉飾した貸借対照表を久留米県土整備事務所に提出したとして、建設業法違反容疑で逮捕されました。
そのため、令和2年度から3年度にかけて、自治体や国の機関が、九州防水株式会社に対して指名停止処分を行なっています。
柳川市などは、九州防水株式会社に対して、令和2年6月25日から令和3年6月24日まで、12カ月、1年もの指名停止を行なっています。
ところがその間糸島市は、令和3年6月、他市が九州防水を指名停止処分にしている間に、経営者が同じ、会社の住所が同じ、事業も同じという株式会社キュウボウの糸島支店を、建設業のAaランクで指名登録させ、令和4年度からは地場業者として積極的に指名し優遇する対応をとっていました。
(株)キュウボウが、令和4年度と5年度の指名競争入札で落札したのは、加布里小学校トイレ改修工事7435万円。岸田団地改修工事6356万円。深江小学校校舎大規模改造工事4億1250万円、契約金の総額は5億5041万5360円と莫大です。
糸島支店の社員は二人だそうですが、本当にこれだけの工事を請け負う技術と能力を持っているのか、本当に地場業者と言えるのか、甚だ疑問です。
合併前、施設の老朽化が原因で、小学5年の子どもが亡くなる事故が起きたのを、私は忘れません。子どもの安全がもっとも重要な学校関係の公共事業は、法令を順守し、大工さん、左官さん、塗装やさん、多くの地場の建築労働者が潤うように発注すべきであると訴え、反対討論とします。
経営者の違法行為は無視し4億円の工事契約議案を議決
12月18日、私に討論を訂正するよう求めた議会運営委員会。全員三篤会(さんとくかい)。三篤会とは福岡3区選出の自民党古賀篤衆議院議員を応援する会のこと。
賛成18反対1
18日の最終本会議で堀田勉議長は議案116号を採決した。4億1250万円の深江小学校校舎大規模改造工事を月形市長が糸島市高田一丁目14番25号(株)キューボウ糸島支店と契約する議案である。
反対討論は私。賛成討論は徳安達成議員(立憲民主)。
私の反対の趣旨は、
1、社員2人と言うが支店長の自宅が事務所で、支店の実態があると判断できない。
2、2年間で5億5千万円の契約だが、支店は登記しておらず市に税金が入らない。
3、指名競争入札の指名に問題がある。支店が糸島市に指名登録した令和3年度の前年に、(株)キューボウの前身とも言える九州防水(株)は公共事業の発注をめぐり役員が贈賄で逮捕され、経営者らは粉飾決算で逮捕され指名停止を受けていた。
それらを考慮すれば、指名の基準①信用状態②不誠実な行為の有無に抵触する疑いがある。したがって市が「地場業者」として優先的に指名し、優遇しているのは問題。(なお指名競争入札参加者選定委員会の委員長は馬場貢副市長)。
徳安議員は、市の主張をそのまま代弁した。討論内容は、明日以降にアップする私と徳安議員の動画(各5分間)を見ていただきたい。
採決結果は、賛成18、反対1。残念ながら予想通り。
すると議案が議決してほどなく、突然議長が「暫時休憩」を宣言した。
議会運営委員会とは反対する議員を懲らしめるところか?
30分ほど経って議運に呼ばれて議会運営委員会室に行くと、委員たちは二点で私の討論内容に食いついてきた。
一点目は「議案110号の反対討論で内田洋行の名前を出したが、事業者選定で落選したところの名前を言うべきではない」。
二点目は「議案116号で(株)キュウボウ糸島支店は登記していないから税金は1円も入らないと述べたが、市の執行部は登記していなくても税金は入ると言っている」というようなことをいって、私に発言の訂正を求めてきたのである。
私はあきれた。
この人たちは、(株)キュウボウ糸島支店が市に建設業Aaランクで指名登録する前年、経営者らが逮捕された事件には一切触れず、キュウボウの前身九州防水(株)の取締役が公共事業をめぐって逮捕されたことにもまったく関心を示さず、相も変わらず市の主張を振りかざし、私にいちゃもんをつけ責め立てる。
この人たちは、いつもいつも市や利害関係者の違法行為はすべてスルーする。
私は全員を見渡して「討論の訂正はしない」とはねつけた。
「今まで市は架空法人を使うなどさんざん違法なことをしてきた。事業者選定で審査した法人の名前を言えないとは何ごとか?情報公開の後退だ」と言い、さらに
「支店が登記していなかったら市に法人市民税は入らない。絶対に訂正には応じない。反対する議員をつるし上げるようなことはいい加減にやめなさい」と大声で言って、議運の部屋を出た。
「議長!経営者の逮捕には関心がないのか?」
議会が再開されたのは昼食後の午後1時10分だった。議会傍聴に来ていた人たちを長時間待たせ、職員に余計な事務をさせ、税金の無駄づかいとはこのことだ。
堀田議長は「議会を再開します。登記と税金のことは調べておきます…」という風なことを言った。私は「議長!」と自席から声をあげた。
執行部と議員らが「なんだ?なんだ?」という顔をしてこっちを見た。
「議長!経営者の逮捕には関心がないのですか?」と私は聞いた。議長は何かひとことふたこと返事をしたが、よく聞き取れなかった。動画で確認してから紹介しよう。
議案は数の力で議決したが、議長の地元、二丈の深江小学校校舎改修の大工事が法令を遵守し、下請けをはじめ地場産業振興に役立ち、子ども達の安全と教育環境の向上に資するよう見ていきたい。
市が謝罪「キューボウ糸島支店は登記していない」
糸島市高田にあるキューボウ糸島支店。
12月13日、本会議冒頭に市は「5日の伊藤議員の質疑で、キューボウ糸島支店が登記していると答弁したが、登記しているのは本店で、糸島支店は登記していない」と述べ、謝罪した。
前日の12日、私が「キューボウ糸島支店は登記していない。議会で事実と違う答弁をしていいのか?」と市に詰め寄ったからである。
12日議員全員がいる場で
話は前日の12日に遡る。「議長!」と私は堀田勉議長に発言を求めた。
「12月5日の議会で、市は『キューボウ糸島支店は間違いなく登記し、社員数は2人である』と答弁した。しかし翌日法務局で確かめたら、支店は登記していなかった。議会で嘘をついていいのか?4億1千万円もの小学校の改修工事を登記していない支店と結ぶべきではない。議案116号は撤回させるべきだ」。
すると議長は、経営戦略部長と財政課長を議会に呼んだ。
部長は「5日の議会で登記していると答弁したのは、会社本店のことである。支店は登記していない」。そして「県へ糸島支店と届けてあるから支店である。登記していないのは銀行から融資を受ける必要がないからだ」と言った。
融資を受けるかどうかは会社の都合である。大事なことは、市が法的にきちんと設立された相手方と契約を結ぶことだ。それに登記していなければ市に税金は入らない。
伊藤「ではあなた方は、4億円もの工事契約を登記していない支店と結ぶというのか?」部長「そうである」。
「今まで市は設立していない法人を設立していると偽り議案に載せ財産を無償譲渡したり、存在しない法人を事業者選定したりしてきた。登記していない契約相手方など信用できない」と私は大声で言ったが、だれも何も意見を言わなかった。
市長が提案した議案
月形市長が12月議会に提案した議案116号。糸島支店の事務所は支店長の自宅である。それでも市は「玄関(支店長の表札の後ろ)に看板がある。支店の実態はある」と言い切った。
キューボウ糸島支店に多額の事業を発注しても、登記していないため市に税金は入らない。市はそれを熟知しながら「支店がある」と指名競争入札に優先的に参加させ、地場業者として優遇している。
いま地場の建設業者は物価高騰の中、税金を払うのに苦労している。雇っている建築労働者に暮れのボーナスどころか一時金さえ払えないところや、どうやって歳を越そうかと悩んでいるところもあると聞く。
深江小学校の大規模改造工事は身近な公共事業である。子どもたちの周囲にも大勢の建築労働者がいるだろう。下請けを含め多くの地元業者が潤うように地域にお金が循環するように、市長は工事の発注に努力すべきではないのか。
登記せず市に納税しないのに地場業者として優遇
支店長の自宅が事務所。令和3年に指名競争入札の登録業者となりAaランクの建設業者として毎年指名を受けている。
令和4年度は5月26日の指名競争入札で加布里小学校トイレ改修工事を落札し、契約金額は7435万1640円。
令和5年度は9月14日の指名競争入札で岸田団地改修工事を落札し、契約金額は6356万3720円。11月21日の指名競争入札では深江小学校校舎大規模改造工事を落札し、契約金額は4億1250万円。
登記していないため市に法人税を払う必要がない。
※議案等の採決は来週12月18日の最終本会議で行われます。一般質問は後ほど掲載します。
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議案の契約相手方は支店の実態があるのか?
月形祐二市長は、二丈の深江小学校校舎大規模改造工事を4億1250万円で株式会社キューボウ糸島支店と契約するため、議案116号を12月議会に提案した。
しかし、巨額の契約を結ぶような建築会社の支店がこのあたりには見当たらない。
公共事業は国民の税金から支払われるため、公平性と厳正性が特に重視される。
12月5日の議会で市は、「支店は間違いなく登記している。社員数は2名である」「令和4年度加布里小学校のトイレ改修工事(7435万円)、令和5年度岸田団地改修工事(6356万円)の実績がある」と答弁した。
だが支店の実態がないのに「糸島支店があるから地場業者だ」と優先的に指名競争入札で指名され、多額の公共事業を連続的に受注する、などということがあっていいのだろうか?
2000もの業者が市に登録しているが、多くの中小零細業者は何年も何年も指名を受けられず、公共事業とは縁のない経営を強いられている。
ひとり親方でDランクの業者が、左官、内装、大工など多くの地元の建築労働者を使って仕事をしている。こういう地場業者が潤う発注の仕方が大切なのだ。
深江小学校と言えば、堀田勉議長の地元である。もちろん議長もこのことを承知しているはずだ。
このままでは、12月18日の議会最終日に採決が行われ、オール与党の賛成で議案116号は議決するだろう。
本当に登記しているのか?
(株)キューボウをインターネットで検索すると、ホームページがでてきた。本店は、久留米市合川町422番地18である。
支店は東京支店、福岡市店、佐賀支店である。支店の紹介欄に糸島支店はない。
毎年多額の工事を市から請け負い、月形市長と契約を交わしている糸島支店を「支店」として公表していない。いったいなぜだろう?
株式会社キューボウ糸島支店は、本当に登記しているのか?
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工事費4億1250万円の契約議案について
~地場産業の振興に役立つ発注になっているのか?
議案第116号 深江小学校校舎大規模改造工事の契約の締結について
月形市長が今度の議会で提案した一番大きな契約議案。以下は市の説明。
契約方法 指名競争入札
契約金額 4億1250万円 (落札率98.8%)
契約相手方
(1)住所 福岡県糸島市高田一丁目14番25号
(2)氏名 株式会社キューボウ糸島支店 支店長 上瀧秀憲
契約期間
契約の日から令和7年10月15日まで
会社概要と支店の実績は?
いとう~(株)キューボウの概要と糸島支店の実績は?
市~株式会社キューボウの本社は、久留米市合川町422番地18で設立は昭和59年4月。資本金は5千万円。社員数は80名である。。
糸島支店が指名登録したのは令和3年度で、(建築の)ランクはAaランクである。
市の公共事業の実績は令和4年度、加布里小学校トイレ改修工事、令和5年度、岸田団地改修工事である。
深江小学校改修工事で2回入札した経過は?
いとう~子ども達が通う学校がきれいになることはとてもうれしくいいことだが、地場業者の振興に役立つような発注をしなければならない。1回目の入札と2回目の入札についてうかがう。
市~1回目の総合評価方式には3事業者のエントリーがあったが、2者が辞退され、1者になったことから入札中止になった。
入札中止になった場合は、業者名を公表していない。辞退の理由は、積算金額等で調整ができないとのことであった。
2回目の入札で市が指名したのは、アスミオ(株)糸島支店、(株)キューボウ糸島支店、(株)楢崎建設、(株)藤栄建設、(株)アスト、卜部建設(株)、(株)黒木工務店、(株)津田建設、(株)北洋建設、溝江建設(株)の10社である。
そのうち応札したのは(株)キューボウと(株)津田建設の2社である。
入札日は11月21日で、応札金額は税抜でキューボウ糸島支店が3億7500万円、津田建設が3億7959万円で、落札率は98.8%である。
支店はまちがいなく登記しているのか?社員数は?
いとう~私はこの地域に住んでおり、ときどき通るが、ここは住宅地で会社を見たことがない。まちがいなく支店は登記をしているのか?それから支店の社員数はどうなっているか。
市~会社はまちがいなく登記をしている。社員数は2名である。
※市長が社員数2名の支店と4億円の契約を結ぶとは驚きました。設立されていない法人に一億円もの財産を無償譲渡する議案を提案したり、市長や議長のお友達企業を市の施設に登記させ営業させたりした実績があるので、注意が必要です。
一般質問は12月13日1時から。メインは、
1、高田の国道に信号機の設置を
2、犬猫の殺処分をゼロにする取り組みについて
3、重度障害者への訪問介護について
4、多面的機能支払交付金の金銭出納簿について
不公平な議案が可決
相場の半額で大企業に施設を貸し付け
6月議会最終日に、月形市長が提案し議決した貸付契約議案の一部。富士通コミュニケーションサービス(株)に、市の第三別館1階の81坪を月額14万4千円で5年間、貸し付ける議案。
「不公平な議案を市が撤回」は、下をクリック
月形市長は6月12日に「月額5万8千円で貸す議案」を撤回して、6月20日に「月額14万4千円で貸す議案」を提案した。
前原駅徒歩1分の好立地にあり、周辺の家賃の相場がおよそ30万円なので、14万4千円は半値以下での貸し付けになる。
市の財産を適正ではない価格で民間に貸し付ける場合、地方自治法第96条で、議会の議決が必要。
月額30万円の半額とすれば、5年間では15万円×12カ月×5年間=900万円。年に900万円もお得ということになる。
これは2回目の契約なので、10年間でおよそ1800万円もお得ということになる。
私が反対した理由
①従業員数4400人、売上高227億円もの大企業に、家賃を負けてやる必要はない。
②富士通CSは、神奈川県横浜市に本社があり、糸島市には、税収が入らない。地場産業振興の観点がない。
③市は議会で何度も、「60人が雇用され、公益性がある」と強調した。しかし正社員は4人で、そのなかに糸島市の住民は一人もいない。他は非正規で、働く人を大切にしている会社と言えない。
④物価高騰と新型コロナの影響で、生活が苦しい市民がたくさんいる。市内の障がい者施設や中小業者などでは、月に10万円、20万円の高い家賃を払いながら、必至に利用者の雇用や生活を守っているところがいくつもある。市が助けるべきは市民であって、県外の大企業ではない。
採決の結果は賛成多数で可決
反対は2人だけで、私と維新の会の議員だけだった。ただし、私は「不公平」との理由で反対したが、維新の議員は、市の公有財産の貸付規則に照らせばもっと安くすべきという正反対の理由で反対した。(詳しくは会議録ができてから解説)
「議案撤回」はヤラセの疑い
それにしても、月額5万8千円で提案した後なので、ともすれば14万4千円は「適正価格」に思えてしまう。「いいじゃん、これで」と。
1度目に5万8千円という最低金額で提案し、それを撤回して2度目に14万4千円を提案したのだが、それは14万4千円で契約する本当の目的を果たすための「ヤラセだったのではないか?」という疑問がわいてきた。
「5万いくらの安すぎる議案を市は撤回した」という美談にすり替え、議員たちが賛成しやすくするために。
ウソとヤラセがまん延する市と議会。あり得ることだ。
火事の被災者には滞納家賃を取り立てる議案を提案
以前、火事で自宅を焼失し、子どもを亡くした人が市営住宅に住んでいたのだが、生活に困窮し家賃を滞納した。すると市は、それを取り立てるため、裁判に訴える議案を議会に提案したことがあった。払わないのは「不公平」と言う理由で。
月形市長は、自分の支援者である資産家の元市長には、市立保育所の立派な建物と、空調設備やエアコン、テレビ、冷蔵庫等々、あらゆる設備・備品を3千点もタダでやったが、これを「不公平」とは絶対に言わなかった。
しかもその一連の議案は、どれも架空法人まで使ったヤラセによる本来無効な議案だった。
地震、水害、さまざまな被災者に、市の物品を無償で譲渡する政策はない。全壊、全焼でも見舞金はわずか6万円だ。
私が言いたいのは、「適切な金額で法令にそって契約すれば、困窮した市民を助け、子ども達の教育に係る予算を作り出すことができる」ということである。
不公平な議案を市が撤回
富士通に市の施設を月額5万8千円で
前原駅南口から徒歩1分の市役所第三別館。セブンイレブンの東側にある。
6月議会で反対しなければと思っていた貸付議案を、昨日6月12日、市は突然撤回した。
その議案とは、前原駅南口から徒歩1分にある市役所第三別館の一階(81坪)を、月額5万8千円という格安料金で5年間、神奈川県横浜市にある富士通コミュニケーションサービス株式会社に貸し付けるというもの。
格安の貸付は、無償貸付同様、適正な価格ではないので、地方自治法第96条第1項第6号で議会の議決が必要。
駅近の一等地を、相場の1割〜2割で大手企業の営利事業に貸す契約について、馬場貢副市長は「60人の雇用があり、公益性がある」と言ったが、果たしてそうなのか?
担当部長は「雇用を守るために契約の継続が必要」と言ったが、どんな雇用なのか?
書類を調べると、60人の雇用のうち正社員はわずか4人で、あとは契約社員6人、時給社員40人という状況であった。呆れた。この程度で「公益がある」と高く評価されるとは。
6月4日に反対の立場で質疑したのだが、さすがに身内の与党議員からも疑問視する声が出てマズイと思ったのだろう、突然の議案撤回となった。
これに限らず、県外の大企業や特定の有力者に至れり尽せりという契約に驚き呆れることが多い。
口では地場産業の振興と言いながら、水面下ではそうなっていない。
ビジネスチャンスに恵まれる人は、いつも偏っている。
それは前回「ちよ便り33号」で書いた通り。事業者選定でヤラセをするような市に、公平性や法令遵守があろうはずがない。
参考写真
富士通コミュニケーションサービス(株)
撤回された議案の要旨
6月議会の一般質問は5人だけでした。原発の問題、暮らしの問題、法令順守について。今後お伝えします。
49億4千万から59億3千万へ
3年半で約10億円増えた総合運動公園総事業費
①2018年6月議会の答弁は49億円4千万円
答弁する馬場企画部長。前は月形市長。その右は洞部長。
◯いとう~雷山の運動公園の建設と業者選定についてうかがう。
◯馬場貢企画部長~運動公園の総事業費は、約49億4,000万円である。(このうち)多目的体育館の建設費用は約34億4,000万円で、維持管理費は、6,055万円を想定している。
市長が平成グループのコンサルタントを運動公園検討委員に任命
◯いとう~市が運動公園建設にかかわる検討段階の会議で、月形市長が任命した委員の中に平成グループのコンサルタントがいた。どうしてこの方を任命したのか。
◯馬場貢企画部長~糸島市運動公園等整備検討委員会を平成26年度に立ち上げ、委員は14名になっている。(その人は)本市の健康づくり分野での体育スポーツ活動に精通した方ということで、選任をさせていただいた。利害関係者ではない。
◯いとう~この人は利害関係者ではないが、(平成のグループ企業である)環境技研の社員になっている。(2018年6月12日の一般質問より)
※受注競争において、平成グループが情報をえるのに有利な委員の選定をしたということ。
②2020年6月議会の契約金額は57億6957万円
馬場企画部長が担当した総合運動公園の入札結果は、グループ1者入札のみで、なんと落札率は99.99%だった。
③2021年12月議会では59億3千万円へ
月形市長提案=「物価水準の変動に伴い、契約金額の変更を行うので、議会の議決を求める」
賛成議員~堀田勉、井上健作、松月よし子、寺崎強、小島忠義、波多江貴士、重富洋司、長田秀樹、加茂正彦、川上伸悟、平田雅紹(以上自民系)笹栗澄夫(公明)、並里弘二(公明)、徳安建成(立憲)三嶋栄幸(無) ※田原耕一議長(自民系)は賛否に加わらない。
反対議員~伊藤千代子(無)、栁明夫(共)、後藤宏爾(共)、藤井芳広(無)
※自民系が多すぎます。無所属で立候補しているが自民党員です。
④10億円増えたのは多目的体育館建設費
34億4千万円から45億3943万円へ
利用者を2倍に見積もる過大事業で、体育館建設費が跳ね上がっている。一方で福祉・教育・消防などの事業は、徹底的に予算を削っている。その一つが、今回取り上げた消防の職員削減である。
糸島市運動公園整備・管理運営事業 多目的体育館整備の受注企業は、清水建設(株)、(株)へいせい、松吉建設(株)である。
浦志の土地区画整理事業も清水建設が受注した。このときは、利害関係者の前原市議会副議長と事前に密約を結んでいた。
前原南産業団地の造成事業は、松本市長の元で清水建設と(株)へいせいが受注した。このときは、競争相手企業の下請けに平成グループの会社が入っていた。これも当て馬を使ったやらせだと私は考えている。
いま泊で行われている土地区画整理事業も清水建設である。
⑤市長が平成グループのコンサルタントを運動公園検討委員に任命
◯いとう~市が運動公園建設にかかわる検討段階の会議で、月形市長が任命した委員の中に平成グループのコンサルタントがいた。どうしてこの方を任命したのか。
◯馬場貢企画部長~糸島市運動公園等整備検討委員会を平成26年度に立ち上げ、委員は14名になっている。(その人は)本市の健康づくり分野での体育スポーツ活動に精通した方ということで、選任をさせていただいた。利害関係者ではない。
◯いとう~この人は利害関係者ではないが、(平成のグループ企業である)環境技研の社員になっている。(2018年6月12日の一般質問より)
※受注競争において、平成グループが情報をえるのに有利な委員の選定をしたということ。
市は多くの事業者選定で、同グループと関係のある法人、個人をさまざまな場面で使っている。
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落札率100%の衝撃… 2021年6月議会質疑より
いとう~落札率100%は市の財政に打撃だ。談合の疑いが強い。市長はどう考えるか。
馬場貢副市長~法令に基づき厳正・公平に入札した。問題ない。(右が月形市長)
価格競争がなく二社で高額な工事を分け合う結果に
前原南コミュニティーセンター建て替え工事の工事契約議案と前原南小学校増築工事の契約議案について質疑しました。二つの工事はどちらも市民の願いである絶対に必要な公共事業です。しかし、問題は入札結果。高額な工事を松吉建設(株)と(株)へいせいが2社だけで応札し、100%と99.62%(ほぼ100%)の高値落札で分けあう形になっていました。
入札結果1)前原南コミュニティーセンターの工事
5月13日、松吉建設が100%で落札し、工事契約金額は2億2858万円。
入札結果2)前原南小学校の工事
5月20日、(株)へいせいが 99.62%で落札し、工事契約金額は2億20万円。
6月議会の質疑より
いとう 前原南コミュニティーセンター工事は松吉建設が落札しているが、落札率はいくらか。
市 100%である。
いとう 応札業者はどこか。
市 (株)へいせいと松吉建設(株)である。
いとう どちらの応札価格も100%で、価格競争があってない。 2社で競争し予定価格の100%はひどい。以前なら10社くらいで競争していた。100%応札は市の財政に打撃を与える。応札業者が少ない原因、毎回この2社で応札する原因は何か。
市 業務の多忙や予定価格と見積価格が合わないのが原因と考える。
いとう 前原小学校校舎増築工事は(株)へいせいが落札しているが、落札率はいくらか。
市 99.62%である。
いとう 応札業者はどこか。
市 (株)へいせいと松吉建設(株)である。
いとう 応札業者が少ない原因は何か。
市 業務の多忙と予定価格と見積もりが合わないと考えている。総合評価方式では地域貢献の加点がある。市内業者が優位となるため、市外業者が参加を見送ると考えられる。
いとう オンブズマンが「90%以上は談合の疑いが強い」と言っている。100%や99%が当たり前のような糸島市で、公平な競争が行われていると市長は考えているのか。
馬場貢副市長 落札率は低い方が望ましいが、今回の工事は糸島市契約事務手続きに基づき、厳正・公正に入札を執行したもので何ら問題ない。業者等から苦情や談合情報は寄せられていない。
他社が参加しない入札システムこそ問題
総合評価方式条件付き一般競争入札では、他の業者が応募したくてもできないシステムになっているのが問題です。
市外業者は、市内業者優先のため、評価点が低くなり、応募しにくい状況になります。
市内業者は、へいせいと松吉建設に技術点で勝てない仕組みになっています。
つまり、糸島市内の業者で最も大きな企業が、総合評価方式の入札では有利になるシステムになっているのです。
落札率100%の衝撃~雷山運動公園整備事業約58億円も…
昨年3月、馬場副市長が企画部長のとき担当した雷山運動公園整備事業の入札は、へいせい、松吉建設の2社が参加するグループが1者入札で、落札率99.99%、ほぼ100%の落札率で、契約金額は57億6957万2865円でした。
高額ではない工事では、多くの業者が入札に参加し、落札率は多くが90%~95%になっています。もし落札率が95%なら、今回2件の工事で約2500万円の財政効果があり、他の学校改修工事に回すことができたでしょう。地場産業の振興にもっと役立ったはずです。
しかし、さらに驚くことが今度の6月議会でありました。それは次回。
※関連ブログは、2020年6月のアーカイブをご覧ください。
※総合評価方式条件付き一般競争入札の「評価値の根拠」
評価値は価格評価点と技術評価点を合計したもの。価格評価点は予定価格に対して応札価格の割合で1%が1点に相当する。技術評価点は企業の技術力、地域貢献、労働の福祉の項目に該当する者に13点満点となる。予定価格と応札価格が同額であると、価格評価点はゼロ。技術評価点だけで決まる。
公務員による虚偽公文書の作成は犯罪です。しかし市には虚偽公文書があふれています。市が応募資格のない申請を受理して特定の利害関係者に便宜を図ってきたからです。
まるで「今度もうまくいったぜ」と言わんばかりに似たような不正が繰り返えされ、それを議会が議決してきました。
少なくとも利権絡みの事業者選定はどれもこれも巧妙に仕組まれた犯罪だと私は考えています。
農業公園ファームパーク伊都国の無償貸付について告発
今年2月26日、私は市の行政財産である農業公園ファームパーク伊都国について、刑事訴訟法第239条第2項に基づき、月形祐二市長を背任罪で福岡県警と検察庁に刑事告発しました。(3ページ以降は後日公開します)
これまでブログに書いてきたように、市が指定管理者制度を悪用して、農業公園ファームパーク伊都国を一民間企業に無償貸付し市に多大な損害を与えているということ。
これは松本嶺男前市長のときに建設産業委員会に所属していた複数の議員が提案した内容にそって月形市長が実行したものです。
市立神在保育所の無償譲渡について告発
3月29日、市立神在保育所の無償譲渡について刑事告発しました。これも後で解説をつけてアップします。
市役所ぐるみのヤラセとは
2017年4月1日、月形祐二市長が契約した3件、1、農業公園ファームパーク伊都国の指定管理協定 2、市立神在保育所の無償譲渡 3、健康福祉センターきららの湯の無償譲渡 はすべて背任罪にあたると私は思料しています。よってきららの湯についても、告発する予定です。
この3つは事業者選定がプロポーザル方式。この方式は市長が選定委員を任命し選定委員会をつくり、応募資格のある応募者から、書類と面接で審査し、点数をつけ最高点をとったものを選定し、それを参考に市長が事業者決定します。
それにもとづき部長が議案を作成、市長が議会に提案、議会の議決を経て、市長が契約するという手順です。
本来はこの流れのすべてが法律、条例、規則などの法令を順守して行われなければなりませんが、糸島市では松本前市長のような「ウソとヤラセの天才」詐欺師によって、事業者選定が市役所ぐるみの不正になっていたということです。
その特徴は、
①応募資格のないものの応募を認める。つまり、始めから違法。
②応募書類に虚偽記載があっても受理する。
③選定委員に市の幹部及び利害関係者と親しい人を市長が任命する。
④審査委員に審査する資格のない者が任命されている。たとえば以前不正に関わった職員。
⑤会議の進行が違法。リードする事務局が虚偽答弁で委員を騙す。
⑤当て馬が用意されている。
などなどです。
ヤラセなので申請書、決定書、議案、契約書すべて虚偽ということもあります。
私がどんなに多くの不正を指摘しても、「議決」があればすべて「合法」というのが市の立場。司法も議決案件まで踏み込むことは一般的にありません。
しかしそれでは多数派議員と市当局が癒着していたらどんな犯罪も合法になってしまいます。
それでいいのか?ということです。しかもこれらは氷山の一角。市の腐敗は底なしですから。
森林公園樋の口ハイランドについて告発
3月29日には、森林公園樋の口ハイランドの違法貸付についても同じく刑事告発しました。これは松本前市長による市役所ぐるみのヤラセ、詐欺の見本です。
2012年に松本前市長は、議員の口利きをきっかけに地方自治法で定められた議決を経ないで、約3億円で建設した森林公園樋の口ハイランドを、レジャー会社に年間10万円で10年間貸す違法な契約をしました。
その違法な契約を、2016年と2018年の2回にわたって月形市長が前市長の後継者として更新したため、背任罪で告発しました。
これを読めば市には法令順守などなく、上の命令ならそれが犯罪でも粛々と事務を進めてきたことがわかるでしょう。立派に不正をやり遂げた職員が昇進、出世したことも。
警察は告発状を受理し捜査を!
みなさん。警察が告発状を受理し捜査をして真実を明らかにするよう、ご支援ください。
公務員が一度でも虚偽公文書を作成したら犯罪になるのに、市長が絡むと「市長の裁量」「市長の権限」などとされ、簡単に捜査されることはありません。
それほど選挙で選ばれた首長の権限は大きいのです。
しかも月形市長は長年自民党の福岡県議を務め、国にも県にも警察にも太いパイプをもっていらっしゃいます。忖度社会で私の告発が受理されない恐れは十分にあります。
しかし、私はあきらめません。
なぜなら市長にどんなに大きな権限があっても、虚偽公文書の作成は絶対にあってはならない犯罪だからです。
上司の命令で職員が不正な業者選定に関与させられる。そんなことを議員として見過ごすことはできません。
市の違法行為でどれだけ多くの税金、財産が無駄になったことでしょう。それは本来、市民の命を救い、生活困窮者を助けるために公平に使われるべきものでした。
私は今後もコンプライアンスを訴え続けます。
「法令順守の公平なまちを子どもたちに!」「市は不正の責任をとれ」と。
変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
(※議会ニュースちよ便り24号ができました。明日アップします。)
3月議会の報告を載せた市議会便りが、5月15日号の広報いとしまとともにお手元に届くと思います。私は原発の放射性廃棄物の現状について、またコロナ禍の市民生活について質問した内容を書いています。ご覧ください。
雷山運動公園の事業者選定
雷山に建設される運動公園
契約の相手方と契約金額
清水建設、(株)へいせい、松吉建設等が行う建設費は45億円
今回の入札結果「落札率99.99%」は明らかに高い
もしこれが落札率90%だったなら、5億7千万円以上の税金が節約できたはず。
そうすれば、貧困対策やコロナ対策などの事業にもっと予算を回せたではないか。
糸島市は今後、教育、福祉や公共インフラの維持に多大な予算が必要になる。
市は財政難で小さな工事なども入札で価格を下げる努力を必死にしている。
しかし今回の50億を超える大型事業の業者選定では、落札率99.99%の入札価格を審査委員会は最高点で評価していた。
いったいどういうことなのか?
「価格審査の結果は以下の通り」 (入札価格は税抜き)
項目 合人社計画研究所グループ
入札価格 5,245,066,241円=52億4506万6241円
価格評価点 250点=満点
価格評価の最高点は、250点。
事業者選定委員会の審査結果で、落札率99.99%という予定価格ぎりぎりの入札価格が、なぜ最高点をゲットできたのか?
それは価格評価点の出し方(得点化の方法)にあった。
入札参加者のうち最も低い入札価格
価格評価点=価格審査の配点(250点)× -----------------------------------------
入札参加者の入札価格
1者入札のため、入札参加者のうち最も低い入札価格=入札参加者の入札価格。
よって、250点×1=250点(最高点)
この審査方法なら、1者入札である限りどんな高値で入札しても、必ず最高点を得ることができるというわけだ。
市の執行部は入札以前から「本事業はDBO方式の設計、施工、管理一括方式であることから、価格点を高くする必要はない」と、高値落札を容認する言動をしていた。
審査会でも「本事業はDBO方式の設計、施工、管理一括方式であることから、従来方式に比べ、事業費は抑えられていると考えており、価格点を高くする必要もない」と委員に述べていた。
DBOが絶対に価格が安くなるという根拠はどこにもない。
1者入札なら、かえって高値で落札されてしまう。
審査委員会の大学の先生方や一般市民の審査委員は、市の窮迫した財政事情まで詳しくご存じなかっただろう。
高値落札の入札結果による市への負担。利用者を過大に見積もったとしか思えない今回の事業費。
この結果は執行部の責任が大きいと言わざるを得ない。
57億7千万の雷山運動公園整備事業業
市始まって以来の巨額の入札結果を市長が発表したのは今年の3月31日
入札公告があったのは、去年の12月2日。
この写真が撮影されたのは、その数か月前。
政治倫理条例など皆無の緊張感のなさ。それが1者入札、落札率99.99%に表れたのでは…と疑念がわく。
巨額の事業を請け負いたいと、発注権者の市長に近づき情報を得たい業者は多い。
市にとってマイナスになる情報が、いつ企業側にもれるかわからない。
その責任を市のトップは常に自覚すべきではないのか。
総合評価方式の入札制度は、提案書を書かねばならない
57億7千万円という大事業を請け負うためには、何百ページも提案書を書かねばならない。
市から情報を取り寄せ、現地調査をし、入念な準備をしないと提案書など書けない。
他に事業者の動きがなかったら応札者が1者になることぐらい、市には想定内だったろう。
そのことが利害関係者に漏れていなかったか?
市民のみなさんへ
市長は、市民に替わって年間数百億円という仕事を発注する権限をもったエラい人(発注権者)。
市長個人のお金ではない。すべて税金ですから、その契約が公平で透明性があるように努めねばなりません。
先週、福岡市で公務員をしていたという方が電話をくださいました。
「こんな高値落札の入札を続けていたら市の財政は破綻しますよ。市民の負担が増えて大変になる」と心配しておられました。同感です。
利用者が半分しか見込めない提案書であるのに、なぜ問題にならないのか?
必要以上にでかい建物を建てるのはなぜか。
2019年3月議会で馬場企画部長は雷山運動公園の事業者選定について「談合等がないというふうな形でやらせていただきます」と答弁したが、果たしてどうだったでしょう?
市の答弁2019年3月議会
コロナ禍で多くの人が生活に困窮し、先の見えない不安が社会に満ちているとき、こんな高値落札の1者入札を見過ごすことはできません。
2016年2月、きららの湯の無償譲渡で、建設産業常任委員会に説明にきた馬場健康増進部長は「民営化でうまくいく」と言いましたが、そうなってはいません。
前原北にある平成グループビル。かつてここに水栄設備の本社もあった
2012年6月議会の答弁はどうだったでしょうか
◯議長(有田継雄君)
伊藤議員。
◯16番(伊藤千代子君)
市では官製談合事件を初め、合併後2年5カ月で職員が5人逮捕されました。入札契約に関して、過去5年間に事情聴取を行った案件は幾つあるのかを伺います。
◯総務部長(波多江邦彦君)
過去5年間において、談合情報によります公正入札調査委員会は開催しておりません。
◯16番(伊藤千代子君)
職員の(官製談合での逮捕という)不祥事について、4月17日の裁判で、「前原市では、長年組合が受注者を決めて談合をしていた」という証言がありました。調べると…
2008年8月8日に、指名競争入札をした泊・カツラギ研究団地造成工事は、へいせい建設が1億50万円で落札をしました。
その次の業者が1億70万円、その次が1億75万円、その次が1億80万円、その次が1億85万円、その次が1億90万円、その次が1億95万円、その次が1億100万円、1億円もの工事の入札で、5万円置きに10社がきちんと並んで、全社が95%台で入札をしています。
市長はこの入札結果を適切だと判断なさいますか。
◯総務部長(波多江邦彦君)
その工事は一般競争入札でした。応札された額につきましては、応札者がそれぞれの責任において積算された数字だという認識を持っております。
◯16番(伊藤千代子君)
前原インターチェンジ南産業団地をつくったときの業者の選定について、プロポーザルの競争で行われ、清水・へいせいの企業体が6億1,425万円で受注をした工事です。これは、市長が選挙に当選してすぐになさった事業なので、よく覚えていらっしゃると思います。
このとき指名した7つの企業体が辞退をして、結果的にはわずか3つの企業体だけで受注競争をした。これがそのときの企画書です。(資料を示す)
この企画書によると、清水・へいせいのライバルの企業体が下請として水栄設備を使うというふうに申請をしています。水栄設備は、れっきとした平成グループの会社です。
審査した9人の委員のうち5人は、市の幹部で水栄設備とへいせい建設の関係はよく御存じだったはず。市はプロポーザルの審査段階で、競争相手のJVがなぜ下請に平成グループの会社を使うのかというように事情を聞いた記録がない。
実際、聞いてはいないのですか。
◯経済振興部長(馬場 貢君)
下請の契約について、民間同士の契約でございますので、何の問題もないというふうに理解をいたしております。
◯16番(伊藤千代子君)
6億円の工事をめぐって、へいせいと清水の企業体と相手企業の企業体が、正々堂々と戦っていたらいいんですよ。皆さんは審査をしたわけでしょう。水栄設備は平成ビルにある。この6億円の工事をめぐって企業体同士が、特にへいせい建設を中心に企画書をつくる段階で意見を交換し合っていたというふうに考えるのが普通じゃないですか。
◯経済振興部長(馬場 貢君)
審査会のほうで学識経験者、また市の職員、また公社理事等の部分できちんと調査、審査されたものだというふうに理解をいたしております。
◯16番(伊藤千代子君)
学識経験者の大学の先生たちは、水栄設備が平成グループの会社とは知らんでしょう。しかし、市の幹部の5人は知っているわけですよ。だから、どうしてあなたたちは身内同士で戦うんですかと、おかしいでしょうと。6億円とか7億円の巨額の事業でそんなことも業者に言えないんですか。驚きました。
市民のみなさんへ
公正取引委員会は「入札談合は、公共の利益を損なう非常に悪質な行為」と述べています。
公共工事入札・契約適正化法第10条は自治体にたいして、入札談合の行為があったことを疑うに足りる事実があるときには、公正取引委員会に通知することを義務付けています。
しかし前原市のときから、市は談合としか思えない入札も一貫して「問題ない」と処理してきたと推察されます。
長年続いてきた特定業者への忖度政治が、今回の雷山運動公園約58億円の1者入札、落札率99.99%につながったと私は考えています。
この質問の前年1月5日、私は松本嶺男市長が(株)へいせいの社長と前原商店街の小料理屋へ入る姿を目撃しました。そこで市長と議会の浦建設産業委員長、西原社長が同じテーブルを囲んで上機嫌で飲んでいたのです。
なぜ上機嫌だったかを付け加えておきましょう。建設産業委員長の議会質問に応えて、市長が浦志に新駅を作る先頭に立つと表明しマスコミで大きく報道され、いよいよ動き出したからです。新駅ができれば地権者、不動産業者、住宅メーカーにとって大変なビジネスチャンスになります。そしてその通りになりました。
「新庁舎と雷山運動公園事業で市は89億円の借金をする…」
1年前の2019年3月議会の会議録より
◯議長(田原耕一君)
伊藤議員。
◯16番(伊藤千代子君)
合併後、総合評価方式の入札で予定価格の100%で落札した事業がありますか。
◯管財契約課長
1事業ございます。平成27年度に実施した二丈庁舎の改修工事がそれでございます。
◯16番(伊藤千代子君)
それはどこの業者が落札したのですか。
◯管財契約課長
株式会社へいせいさんであります。
◯16番(伊藤千代子君)
全国オンブズマンは、95%以上は談合の疑いありと言っています。
【注1 これがその時の入札結果表。落札率100%】
◯16番(伊藤千代子君)
去年、新駅の南口、交通広場の工事入札が総合評価方式で9月27日に行われました。予定価格が6,339万6,000円ですけれども、これを99.7%の高値で松吉建設さんが落札されました。高値落札になった原因を何だと考えていますか。
◯総務部長(洞 孝文君)
99.7%になった原因ということでございますが、予定価格が市場価格を適正に反映して積算され、設定された結果であるというふうに考えております。
◯16番(伊藤千代子君)
続けて2つ入札があって両方とも99.7%で松吉建設さんが取って、最低制限価格から考えると1,000万円も高い。高値落札の原因はたった2社で、1社(へいせい)が100%で入札をしたからです。業者をすぐ呼んで、何でこんなことになっているんですかとならなかったんですか。
◯管財契約課長
落札後に業者さんを呼んで、落札内容について聞き取りをするというふうなことは一切行っておりません。
【注2 これがその時の2件の入札結果表。(株)へいせいと松吉建設だけの競争】
◯16番(伊藤千代子君)
雷山の運動公園の入札は、50億円です。巨額の入札で談合があったら莫大な損失です。業者選定の委員が利害関係者の業者と親しかったということが後からわかった場合はどのようにしますか。
◯経営戦略課長
事業者の選定委員の構成は、経済、建築の構造及びデザイン、造園、都市計画、健康スポーツの運営、防災などを専門分野とした大学教授等の外部有識者と市民代表の体育スポーツ団体の代表及び市の職員、合計で10名程度を予定しており、利害関係者がこの中に現時点では入ることは想定しておりません。
◯16番(伊藤千代子君)
平成27年に市は運動公園の整備経営構想検討委員会を行い、この中に平成グループのコンサルタントが入っていました。この方はその後、(同グループの)環境技研の社員になられております。(株)へいせいは情報的に既に他の企業よりも有利な立場に立っているというふうにお考えなりませんか。
◯経営戦略課長
その委員につきましては、体育及びスポーツ活動の団体の代表者として有識者として入っていただいたもので、利害関係者というふうには思っておりません。
◯16番(伊藤千代子君)
前原産業団地を業者選定したとき、7億円の事業をめぐって3つのJVが受注競争し、株式会社へいせいと清水建設のJVが受注しました。
しかしプロポーザルの応募資料を見ると、へいせい・清水のライバルJVが何と水栄設備を下請けに使うと書いていました。水栄設備は平成グループの企業で、当時、前原北にある平成ビルの中にありました。こういう書類は談合の疑いがあるとみなさないのですか。
◯建設都市部長(井上義浩君)
下請けをどこに使われるかというのはその方々、JVの方々が決められることであって、それは自由に枠組みをつくられる分は何も問題がないと考えております。
◯16番(伊藤千代子君)
きららの湯をただでやるな、この業者選定では今、裁判まで起きています。業者選定が信頼されていないから裁判になるんですよ。
健康づくり部長として、きららの湯の無償譲渡を決定して議会に説明して回ったのは馬場部長でした。今回、この50億円の運動公園を企画部長がやっていらっしゃいますが、非常に不安を感じています。
それから、会社がないのに(審査委員に「ある」と偽って)業者選定をして、運転免許証1つで指定管理者にパスをさせたのは、今の洞総務部長でした。
何遍ここで法令遵守のことを指摘しても全く耳をかさない、そういう状態がもう何年も続いてきました。雷山の運動公園の50億円を一括で入札し発注するということに関しては、とても賛成できません。
運動公園と新庁舎をつくるために、市は89億円も借金をします。公共料金や税金は絶対に上げないと約束できますか。
◯企画部長(馬場 貢君)
先ほどの契約の部分につきましては透明性を確保し、談合等がないというふうな形でやらせていただきます。
使用料等については受益者負担の原則により適切に料金を設定するため、定期的に見直しを検討する必要がございまして、運動公園、また新庁舎建設用に使用料等を上げると、そのようなことはありません。
【注3 結果は1者入札の落札率99.99%だった。全国オンブズマン連絡会議が「入札制度の破たん」と言っている状態】
市民のみなさんへ
前市長のときから、財産の無償譲渡や無償貸付で特定の利害関係者の便宜を図るため、住所や名前をごまかしたり、虚偽答弁をしたり、指定管理者選考会で不正な事務を行ったりしたにもかかわらず、市はそれらを反省せず隠ぺいしたままです。全く信用できません。
限りなく談合に近い状態をほったらかして、競争の実態がない高値落札の公共事業で市の財政に多大な損害を与えていると思います。
雷山運動公園整備・管理運営事業
きのう6月議会の最終日、雷山運動公園整備事業の契約議案が、自民、公明、立憲民主の賛成多数で可決しました。
賛成 堀田勉(自)、寺崎強(自)、井上健作(自)、笹栗澄夫(公)、小島忠義(自)、松月よし子(自)、徳安建成(立憲民主)、波多江貴士(自)、並里弘二(公)、重富洋司(自)、平田雅紹(自)、加茂正彦(自)、長田秀樹(自)、川上伸悟(自)、の14議員。
反対 伊藤千代子(無)、栁明夫(共)、後藤宏爾(共)、藤井芳広(無)、三嶋栄幸(無)の5議員。
議会は多数決なので、市長派が圧倒的多数を占める議会では、どんな議案も通ります。財政が厳しいことや、1者入札、落札率が99.99%、施設の規模が大きすぎるのではないかといった大きな問題がいくつもある中で、議決は予想通りとはいえ本当に残念です。
「志摩の体育館を廃止して、前原に大きな体育館をつくるのは納得いかない」
「志摩の歴史資料館も廃止予定です。新駅だの区画整理だの、前原につぎつぎ税金をつぎ込むなんて許せない」と志摩の住民。
「二丈のきららの湯を無償譲渡し、森林公園樋ノ口ハイランドは無償貸し付けし、二丈苑は廃止の予定とは、ひどすぎる。合併前に戻してほしい」という二丈の住民。その通りだと思います。
糸島市は不正を「行政手法」と偽ってきた
悲しいことに、松本前市長のときから市は業者選定で虚偽の公文書作成やヤラセの業者選定を繰り返してきました。
私はその実態を知っているので、今回の巨額な事業についてもまったく信用していません。
1者入札 落札率99.99%の入札は無効に!
今日は約58億円という高額な契約議案の採決日
契約相手方は、地元の(株)へいせい、松吉建設等8社からなるグループ。代表は合人社計画研究所。
契約の方法は、一般競争入札による契約(総合評価方式)ですが、1者入札でした。
入札制度は自由競争原理にもとづいて、価格を適正化することを前提としています。
入札に1者しか参加しない場合には、自由競争原理が働く余地がなく、結果として落札率は高くなります。1者入札は、入札制度として破綻しているのです。
しかも落札率99.99%は予定価格とほぼ同額です。
全国オンブズマンの見解では、落札率が90%を超えると、談合の疑いがあると言っています。
99.99%は、公正な競争による適正価格とはいえません。
「どうせ他にはだれも入札に参加しないぜ」とわかっているかのような入札結果になっています。
1者入札は入札が制度として失敗していると認識し、無効とすべきです。
(株)へいせいが予定価格100%で入札に参加
2018年10月9日午前9時。新駅工事に関連して、2件の入札がありました。連続したこの2回の入札に、(株)へいせいはなんと予定価格と同額、100%で応札し、その結果、松吉建設が2件とも99.7%の高値で落札していました。
まったく適正な競争が行われておらず、入札は形だけといってよいでしょう。
昨年の3月議会で、私は「談合の疑いがあり、調査すべきだ」と言いましたが、
市は「入札後の聞き取りはいっさいしていない」と答弁しました。
これでは「何をやっても許されるぜ」と業者に甘く見られてしまいます。
それが今回の99.99%につながった疑いがあります。
2018年度の総務部長はH部長。彼は前市長の命令でヤラセの業者選定をしたり、現市長の元でも虚偽答弁が数多く、法令遵守のかけらもありませんでした。市の入札は全く信用できません。
昨年3月議会報告「ちよ便り17号」。
約58億円の雷山運動公園事業
ホテルのように豪華な体育館が雷山に
総事業費のうち、建設工事費は45億円。
建設を請け負うのは、清水建設、(株)へいせい、松吉建設の主に3社です。
多くの市民が、身近にスポーツ施設や子どもの遊び場を求めています。
健康づくりや生きがい、交流になる施設はとても大切です。
しかし税金は限られているので、公共事業では適切な規模の施設建設が重要です。
コロナ禍で生活困窮者が増え、あした、あさっての食料を求めて市役所に来られる市民がいます。
「10万円の特別給付金が入ってすぐ税金の請求書が来た。困る」という自営業者の方。
「介護保険料が高くて払えない」という高齢者。
「コロナで子どもが大学進学をあきらめた」と語ったお父さん。
日々の暮らしは本当に大変です。市が身の丈に合った適切な公共事業をしなければ、いくらお金があっても足りません。
今回、雷山運動公園は、落札者の利用者見積もりが市の見積もりの半分以下だったことがわかりました。衝撃的です。
利用者を2倍以上に過大見積もりして豪華施設を作れば、建設業者は潤いますが、ばく大なコストがかかり、市の財政を苦しめます。
建物が大きすぎると、維持管理費もぼう大になります。年間6800万円とはべらぼうじゃないですか。
市役所の庁舎管理費が、年間6000万円ですよ。
6800万円の維持費が負担となり、「運動公園を手放そう、民間に無償譲渡しよう」と言い出しかねません。
そのうえ、市民が雷山に行くのに一番いい南北の道路を通れなくしたのは糸島市です。浦志に新駅を建設するため、AZホテル前の桂田踏切を廃止しちゃったのですから。この仕事もB部長がなさいましたね。
あの便利な道路が閉鎖されてから、本当に不便になりました。雷山が遠くなった気がします。
これまた有力者に忖度した都市計画だとつくづく思います。
平成27年4月に糸島市が作成した雷山運動公園整備構想。
施設の機能から、場所の選定、災害対応まで事細かにどういう公園をめざすかを、36ページにわたって述べています。
事業者選定において、総合評価方式のような提案型の入札では、応募する事業者は、何十ページ、何百ページと提案書を書かなければなりません。
提案型入札は、提案書を作成するための情報を多く入手できるほど有利。わずかしか情報がないと応募すら難しいのです。つまり情報合戦です。
(株)へいせいは、長年地元に君臨してきた企業として、市役所や議会に何本も太いパイプがあり、いつも情報合戦の先頭に立っています。
この構想を検討した運動公園等整備構想検討委員会の委員は14名でした。
14名の中にNという人の名がありました。「この人は誰?」と聞くと市は「体育スポーツ活動団体の代表の方…」とだけ答えます。
それで調べてみると、スポーツ団体とは平成グループが経営するスイミングスクールでした。
(株)へいせいの社長は平成グループの会長。つまり社長は、「今日の会議はどうだったか?」とN氏に聞ける立場にあったのです。
にもかかわらず、「N氏はスポーツ団体の代表」とだけ市は言って、平成とは無関係のように答弁しつづけました。
この入札をやりとげて退職した部長は、以前健康づくり部長としてきららの湯の無償譲渡の事務を担当しました。平成のスイミングスクールもきららの湯の無償譲渡先の候補になっており、N氏がどういう立場の人かご存知だったはず。隠すからおかしいのです。
市は長年、公文書に平成関係の名前があると、それを隠すために情報公開で黒く塗りつぶしたり、別の肩書きを書いて誤魔化すようなことをしてきました。
保育所財産の無償譲渡でも、利害関係者や周辺の人をたどっていけば平成グループに行きつきました。糸島市は、まさに平成天国だとつくづく思います。
利用者数が市の想定の半分以下
西面の外観 イメージ
ホテルみたいなエントランス イメージ。市の説明資料から。
年間の維持費が6800万円もかかる
6月議会に議案第52号「事業契約の締結について」が議題にあがっています。糸島市運動公園整備と管理運営事業の契約案件です。
落札率99.99%、1者入札で地元の株式会社へいせいなど8社が一つのグループとなって落札した例の事業。
昨日の総務文教委員会の中で、市は利用者数を16万人、利用料収入を年間2000万円と見込んで計画をたてていました。
しかし、落札グループが提案したのは、利用者数半分以下、利用料収入900万円でした。
つまり利用者数が過大に見積もられ、必要以上に大きく豪華な施設を建設しようとしている疑いがあります。
いま糸島市は苦しい財政難にあり、さらにコロナ禍で税金を集めるどころか、配っている状況にあります。
今後、コロナ災害が日本経済に倒産や失業、派遣切りなど大きく影響してくるでしょう。
そのうえ市は、65億円の新庁舎建設も同時に進めています。
老朽化するインフラの維持・改修にどれだけの費用がかかるか、それも先行きが心配です。
財政に余裕がなく、市民生活が大変なときに、税金の大盤振る舞いは絶対に許されません。
しかもこの計画の初めの段階から、(株)へいせいの関係者が入っていたのです。
市の説明資料より
ちなみに健康福祉センターきららの湯は、年間利用者数15万人、利用料8000万円の収入があった。
それでも議員たちは、「きららの湯は、赤字だ赤字だ」と言って、民間業者に無償譲渡の決定をした。まだ10年以下の比較的新しい建物だったのに。
落札率は99.99%
ちよ便り21号。コロナ禍の中、巨額の入札があった。
雷山運動公園の業者選定の結果
(今年3月31日)
落札価格 52億4506万6241円(税抜き)
予定価格 52億4552万円 (税抜き)
税込み予定価格 57億7002万円
やはりそうかと思わずにいられない結果。
松本前市長のときに計画され、月形市長が引き継いだ。
市民がコロナ禍で大変な状況のときに、これほど巨額の事業を高値落札の1社入札とは…。
これは昨年10月4日の糸島新聞に載った写真から。ある財団法人の団長に松本嶺男前市長が就任したというニュース。副団長には地場大手の総合建設会社へいせいの社長。
前市長は、現職のときから特定業者との癒着がはなはだしい人だった。政治倫理条例に罰則がないことをいいことに、業者や議員と平気で飲食した。
部下に不正を命じ、立派にやり遂げると昇進させ、天下り先も用意した。
自分の役に立つ職員は、ワイセツ行為も隠ぺいしてやった。
議会で職員に虚偽答弁をさせ、自らも平気で嘘をついた。
「嘘とヤラセの天才」と言うにふさわしい詐欺的手法で、数々の違法行為をやってのけた。
市の財産を私物化し、お友達に不正な手法で山分けした。これらは氷山の一角。
市民を裏切る虚偽公文書の数々。議会がまともなら、とっくに逮捕されていた人間だと私はずっと思ってきた。
市長権力を使ってどのように一部の人間の私腹を肥やす手伝いをしてきたのか。
どのように卑劣な嘘をついて、議会や市民をだましてきたのか。
以前に書いたニュースもご紹介しながら、法令順守の大切さを訴えたい。
業者選定を信用できない公共事業に、どうして賛成できようか?
新型コロナウイルス感染症の影響で、食べ物にも困る市民が増えている。そのことを忘れてはならない。
コロナ不況の真っただ中で月形市長が、
雷山運動公園整備・管理運営事業の落札者決定
令和2年3月31日 糸島市長 月形祐二
落札金額 52億4506万6241円(消費税抜き)
落札者名 合人社計画研究所グループ
構成企業
・(株)合人社計画研究所(代表企業) ・清水建設(株)
・(株)梓設計 ・(株)アービカルネット・ (株)へいせい
・松吉建設(株)・合人社エンジニアリング(株)・(株)ファイブ
市は、計画時、運動公園構想検討委員会に平成グループのコンサルタントを出席させていました。結果はまさに予想通り。市の業者選定は全く信用できません。
しかも市は財政難と言って志摩や二丈など複数の公共施設は廃止予定に。
「身近な施設を廃止しないで!」「災害の時に困る!と住民から反対の声が上がりましたが、無視しています。市民の理解を得られていない不要不急の公共事業は許せません。
清水建設は、合併前から(株)へいせいや前原の議員と繋がって開発を請け負ってきました。防火水槽のない伊都の杜の住宅開発もそうです。泊の開発にも関わっています。誰が連れてきたのでしょう。
借金財政でも不況でも
大型公共事業を推進
アンダーパス 60億円
雷山運動公園 56億円
新庁舎建設 64億円
九大周辺開発 ???億円
※これらは、あの松本嶺男前市長の時代に計画されたもの。
松本嶺男前市長とは、部下の職員に虚偽公文書を作成させ、ヤラセの業者選定を命じて特定法人の便宜を図ったとして、私がずっとこのブログで批判してきた人物。
市「波多江駅から7分で九大へ行ける…」
所要時間 波多江駅から九大まで7分
概算事業費 260~290億円
と市の調査資料に書いてある。
市は、「まだ何も決まってない、構想でもない、調査しただけ」というが、決まってからでは遅い。
すでに議会では、不動産業の議員などが「九大への鉄道実現」を求める質問をしている。
そのために都市計画税をとるべきだと複数の議員が主張している。
「開発したら人口が増える。税収も増える」というのが彼らの論理。
しかし、感染症による戦後最大の経済的な危機に見舞われたいま、財政破綻を起こさない、市民負担をこれ以上増やさないことが絶対に必要だ。
何も決まっていないと言いながら、仮駅の名前はいとしま駅、九州大学駅と書いてある。
多くの市民は鉄道などよりバスの充実こそ切実に求めているのに。
毎日、コロナ感染症の患者拡大と経済悪化のニュース。
いまこそ税金を使う優先順位を考えよう。
NHKのニュースから
泊・馬場がいまの開発地=浦志の次に土地が値上がりするところ
2018年6月9日付西日本新聞より
いとう~波多江駅から九大への鉄道の軌道布設について調査したが、調査費は幾らだったか。
市~調査金額は、国の交付金を活用し委託料として826万2千円である。
いとう~九大と波多江駅の間の泊に新駅いとしま駅と書いてある。
この新駅ができると、泊とか馬場とかの地価が相当に上がってくるだろう。
※浦志では新しい駅が建設され、市や議員などが共同所有していた溜池跡地が坪56万円で売却された。
いとう~(泊・馬場の開発で)市は「5者協定を結んだ」と言った。
九大、銀行等のほか、セトル株式会社というのはどういう会社か。何を専門にやっている会社か。
企画部長~セトル株式会社については、九州大学伊都キャンパス周辺において学生寮等を営んである会社である。
いとう~職種としては、不動産会社である。まちづくりに、銀行や不動産会社と市が協定を結ぶことは賛成できない。
きららの湯の無償譲渡について
いとう~平成29年2月、建設産業委員会で、きららの湯を無償譲渡するときに「民間でできることは民間で」、「きららの湯を移管してもサービスは変わらない」という説明を当時健康づくり部長だった馬場部長から受けた。
しかし、その後に裁判にはなる、値上げにはなる、利用者は減った。
またお友達政治だったのか?
3月議会の後、月形祐二市長がこの不動産会社社長と古い友人という噂を聞いた。本当だろうか?どういう繫がりかをお聞きしたい。お友達政治は絶対によくないからだ。
平成グループの主だった会社が入っている。当時、水栄設備もここにあった。
談合防止の質問の続き
過去には平成グループ同士で7億円の受注競争…
いとう
前原産業団地を業者選定したとき、7億円の事業をめぐって3つのJVが受注競争し、株式会社へいせいと清水建設のJVが受注した。
しかしプロポーザルの応募資料を見ると、へいせい・清水のライバル会社が、何と水栄設備を下請けに使うと書いていた。
水栄設備はへいせいグループの企業。当時、前原北にあるへいせいのビルの中にあった。
へいせいが、平成グループと競争する状態にあった。こういう書類は、談合の疑いがあるとみなさないのか。
議長
井上建設都市部長。
建設都市部長
その当時、担当だったので私からお答えさせていただく。
その工事は、大手のゼネコンと地元の土木業者の方が対になって提案するプロポーザル方式だった。
その中で、下請けをどこに使われるかというのはJVの方々が決められること。
自由に枠組みをつくられる分は何も問題がないと考えている。
この事業は、松本前市長が前原市長に当選してわずか1週間後に議会で議決した案件だったと思う。
すでに7億円の工事を巡って受注業者は決まっているという噂があり、10のJVが指名されたが7JVが辞退し、残りの2JVも事業説明会にすら来なかった。受注の意欲が感じられなかった。
プロポーザルで出された2JVの提案書は、本当にそこが書いたのだろうか?という疑問を私は持った。そこにこの件である。
議会でこの質問をすると、市長派議員からすさまじいヤジを受けたのを覚えている。
しかし、部長のいう「枠組み自由」は談合自由と同じではないか?
平成のビルで、ライバル会社同士が話すことが可能になるのだから。
それを反省せず、今も続けているということなのだろう。
市民の理解は得られないと思う。
※ 「市役所別館」のごときビル
前原北のこのビルを、私は市役所別館と呼んでいる。ここには、(株) へいせい社長の妻と子が経営する会社が入っているが、毎年、市から随意契約で委託を受けた事業を展開して、委託料は総額6億円を超え、毎年増え続けている。ここがなければ、糸島市は1日も立ち行かないだろう。その独占的契約内容の問題点については、今後お伝えする。
#伊藤千代子
#糸島市議会
#糸島市議会議員
(株)へいせいが100%で入札したのはなぜか? 談合を疑わない市役所
全国オンブズマンが、95%以上の落札率は談合の疑いが強いと述べたことがある。ところが・・・
昨年9月27日、新駅建設に関連して、2つの大きな入札があって、
どちらも、市内のナンバーワンとナンバーツーの建設会社だけが入札に参加し、
どちらもナンバーワンの株式会社へいせいが予定価格の100%で入札し、
どちらもナンバーツウの松吉建設株式会社が99.7%と言う高値で落札した。
もし談合で高値落札になっていたら、ばく大な税金の損失だ。
100%で1日に二つも入札に参加するなんて、初めから取る気がなかったんですね、市は馬鹿にされてませんか?と私に言った人もいた。
その点を議会で質問した。
いとう ~ 99.7%と言う高値落札の原因は、たった2社で競争し、しかも1社が予定価格の100%で入札したからだと考える。どうしてこういうことになったのか、業者を呼んで話を聞きましたか?
市 ~ 落札後に、業者さんを呼んで、落札内容について聞き取りをすると言う風な事は、一切行っておりません。
いとう ~ それはひどいのではないか。
もし、今回は2つともあなたのところに取らせるが、次は自分のところにくれよねと、相談していたら大変なことだ。
市民の血税である。今年は、50億円の雷山の運動公園の入札があるが、信用できない。
ちよこの視点
洞孝文総務部長は、99.7%になった原因を、「予定価格が市場価格を適正に反映して積算され、設定された結果であると言うふうに考えている」と答弁した。
しかし私は全く信用していない。
なぜなら洞部長は、谷口俊弘元副市長とともに、存在しない会社を業者選定したり、
運転免許証を会社の証明に使ったり、
農業振興地域除外の事務で資格のない申請書を受理したり、
議会で私に幾たびも虚偽の答弁をおこなってきたからだ。
この3月に退職をなさったが、他の議員がその不正をみんなで黙認しても、松本嶺男前市長時代から幹部職員としてやったことは議事録や公文書にのこっている。
話はそれるが、今度の予算委員会でわかったことだが、フォレストアドベンチャーに絡む不正で、東京の有限会社パシフィックネットワークという会社に、市はいまも20万㎡の広大な公園と建物3棟を、年間わずか10万3000円で貸し付けている。
いったい、どれだけの損失を毎年、市に与え続けるのか?
私が「会社がないのに、業者選定したのはおかしい」と議会で反対したが、3人以外の圧倒的多数の賛成で、可決したのが2012年。
賛成討論したのは、小島忠義議員であった。
小島議員が利害関係者となっている前原東土地区画整理事業が始まってすぐの頃である。
松本前市長が、ある市長派議員のご機嫌を取るためにやったことだが、どれだけの職員を無駄に働かせ、無駄な税金を使ったことだろう。
職員の公務員倫理を奪い、市長派議員に守られてやりたい放題だった松本前市長。それを受け継いだ現市政。その実態を市民に知らせ、税金のムダづかいをなくす必要がある。
(「財産の無償貸付」というブログを参照。)
3月議会の一般質問を、3回にわたってアップしています。
1回、20分くらいです。
(株)へいせいが有利ではないか?
~信用できない50億円の雷山運動公園の業者選定
今年、雷山の運動公園事業の業者選定をします。事業費はなんと50億円。
維持費が年間、6000万円もかかります。
身近な公共施設は廃止しながら、前原に大型施設をつくることに、いま志摩、二丈から反対の声が上がっています。
合併時の約束と違うからです。
しかも50億円とは、途方もない金額。
存在しない法人を業者選定したり、運転免許証を法人の証明書に使ったり、糸島市の業者選定は実にいい加減、デタラメです。
議会がすべて黙認するので、市の執行部は平気なのです。
3月議会で談合防止の対策を質問したところ、市内最大の建設業者である(株)へいせいに、あまりに甘いと思いました。
いとう~今年、業者選定する予定の雷山運動公園(事業費50億円)について、平成27年の公園整備構想検討委員会にへいせいグループのコンサルタントが入っていた。その後、平成グループ環境技研の社員になられた。(株)へいせいは他の企業より情報的に有利と思うが、いかがか。
市~体育・スポーツの有識者として入っていただいたもので、利害関係者とは思っていない。
※市の得意技は、利害関係者を利害関係者と見なさず事務を進めることです。前原東土地区画整理事業では、議員が利害関係者であるのを7年も隠し続けました。
#伊藤千代子
#糸島市議会議員
#糸島市
#談合
#へいせいグループ
議員のなかには、競争入札と随意契約の区別もつかない人がいる。入札の仕組みを理解するのは、とてもむずかしいものだ。わかっているのは、市民の大切な税金を使う以上、年間およそ1500件、80億円ほどの市の契約が、限りなく公平公正であって、しかも地場産業の振興に役立つように、努力することだと思う。もちろん巨額の工事については、公平・効率的な観点から、市外の業者も含めて競い合う場合もある。あす7月31日と、8月9日には、下水道工事についての大きな入札がある。入札場所は、糸島市役所会議室(新館501 会議室)7月31日には、 〇香力汚水幹線(枝線)その12 築造工事で、工事場所は、 福岡県糸島市八島 予定価格は、 75,196,800 円 最低制限価格 65,595,600 円 〇小金丸汚水幹線その3 築造工事で、工事場所は、 福岡県糸島市志摩小富士 予定価格は、 65,736,300 円 最低制限価格 57,264,900 円8月9日は、 〇小金丸汚水幹線その2 築造工事で、 工事場所は、福岡県糸島市志摩小富士 予定価格 102,251,100 円 最低制限価格 89,609,100 円 (金額は、すべて消費税及び地方消費税相当額を含む。)3本とも5000万円を超え、1本は1億円を超える。 仕事の少ない時代だから、どの業者も、のどから手が出るほど欲しい仕事だろう。これについて、私のもとに、複数の市民から声が寄せられた。「今度の入札結果はもうわかっていますよ。7月31日と、8月9日の3本は、 地元の株HとM建設とM重機がとります…」というのである。「なぜそう思うのか? 入札する前から結果がわかっているなんて、おかしいではないか」というと、「入札方法が、総合評価方式(特別簡易型)というやり方だからだ」と言う。この方式については、官製談合事件を受けて、昨年あたりだったか、市が導入した制度である。メリット、デメリットについては、詳細には私もよくわからないところがあるが…。どちらにしても、この人たちの予想が当たるのか、当たらないのか、まずは結果をみてみよう。
3月議会で、重大なことが明確になった。
I議員の質問のなかで、JRが新駅を浦志につくらないことが分かったのだ。「駅がなければ、土地は売れない。土地の評価も上がらない…」
※ 前原東土地区画整理事業は、約1千戸を浦志・篠原の水田、ため池を埋め立てて、住宅開発をする。税金16億円をつぎ込む。市長と建設産業委員長のU議員、土地区画整理組合のI理事長が、JRに「浦志新駅」を要望に行ったのは、昨年の二月だった。
JRは、いつ、駅をつくらないと返事してきたのか。JRが駅をつくらないとわかっていながら、市は、そのことを隠して、「駅ができるかのように」開発をすすめてきたのか?きょう、市の広報といっしょに配られた「第一次糸島市都市計画マスタープラン」には、相変わらず、「浦志に新駅(構想)」と書いてある。多くの市民が、「浦志駅」は決定したもの、決まっていることだ誤解している。
ここに住宅を建設することになっている建築業者も、「駅ができるから、家を建てませんか?」と、すでに営業している。
いまさら、「駅ができない」とは言えない?何しろ、一戸4000万円で販売予定だから。
私は、「JRが駅をつくると決定しないうちから、「駅ありき」で開発をすすめた市の責任、議会の責任は大きい。・・・」と、三月議会で一般会計予算に反対討論をおこなった。
飲料工場が、市長が会長をつとめる新駅実現の期成会に寄付した2300万円のお金は、何に使われているのか、察しが付く。
とにかく、市は、「不動産業者、開発業者ではない」のだ。市民のくらし、命を守る事業を優先すべきで、ムダな開発にこれ以上、職員と税金をつぎ込むべきではない。
相の町ため池今度、前原東土地区画整理事業で埋め立てる予定の桂田ため池と、相の町ため池。
この二つをあわせれば、波多江小学校並み(2万2千㎡)の広さ。貯水量は、3万2千トンにもなる。
「13ヘクタールの水田を埋め立てたうえ、今現在、洪水防止に役立っている広大なため池をつぶして、6万トンの保水能力が失われる。潤、浦志で水害が発生したとき、だれが責任を取るのか。画整理組合か。それとも糸島市か?」ときいても、「区域内に4250トンの調整池をつくって流す。
ここのため池は、洪水防止のためにあるのではない」と主張する市。
このため池は、2万2000㎡もある。事業後は、1㎡あたり4万4900円になって、ばく大な資産に。
「ふたつのため池の所有者は、浦志の水利土木組合である」と、市は農業委員会に説明しているが・・・市が管理し、住民は、所有権を市に寄付してきたと思っていたが。
資産価値ゼロだったため池が、この事業で巨額の資産になる。
「ため池の減歩率はいくらか」と聞いても、市は答えなかった。
ため池の所有者の中には、現職の議員がいる。議会で、前原東土地区画整理事業を推進する発言をおこない、関連予算に賛成する。農業委員でもあるので、農業委員会で、「ため池を埋めても大丈夫」と主張している。利害関係者が、利害関係者であることを隠して、議会で賛成の論陣を張ることは、不公平だ。法律でも下記の規制がある。
しかし糸島市では許される。市長が、自民系の有力議員の土地を開発した時と同じだ。これは今度、書こう。
※ 農業委員会等に関する法律「第24条」では、農業委員会の委員は、自己または同居の親族、もしくはその配偶者に関する事項については、その議案に参与することができない。
※ 地方自治法「第117条」に、議員は、自己に関する事件又は直接の利害関係のある事件については、その議事に参与することができない・・・(中略)