死んだ人の領収書を作っても問題ないとは!
ちよ便り37号裏面 2024年11月発行
市長は高齢者を泣かすな
事務はデタラメ
毎年250万円の多面的機能支払交付金を18年間も受給している住民組織(◯◯組合)があります。そこでは転居した人や、亡くなった人の領収書を勝手に作ったり、高齢者に無理やりうその領収書を書かせたりしていました。(告発当時の事務局長は市の職員)。
ところが市は、内部告発でそれがわかった後も、「問題ない」と組織の責任を問わず、放置しています。
泊一行政区の環境美化活動は、他の地域同様、住宅地のボランティア活動です。
しかし組合は、「環境美化活動は農地維持活動」だと市に報告し、うその領収書を大量に作り、多面的機能支払交付金を受け取っていました。それを市は、長年黙認していたのです。
平成30(2018)年度に高齢者が環境美化活動で8,000円の日当をもらったという嘘の領収書
「詐欺に加担させられた」と悩む高齢者
2020(令和2)年6月にうその領収書を書かされたA子さん(97歳)は、「この年で悪いことに加担させられ、苦しい。公に謝罪してほしい」と言います。
A子さんが書かされたのは、環境美化活動で水路の泥上げや草刈りをして1万6千円をもらったという虚偽の領収書です。水路の泥上げなど一度もしたことはなく、交付金の詐取という「詐欺に加担させられた」と悩んでいます。
2020年(令和2年)はすでに亡くなっているのに、環境美化の日当を2万円もらったという嘘の領収書を作られた人の遺族は、「亡くなった親の名前を勝手に使って領収書を作ったのは詐欺だ。お金のことも知らない」と怒っています。
他にも転居して住んでいない人や参加していない人たちの領収書が大量に作られています。
私は今年3月議会、6月議会、9月議会でこの問題を取り上げ、「環境美化の日当再配布で名前を使われた人たちに市長は謝罪すべきだ」と求めましたが、月形市長も馬場副市長も無視しています。議会は、堀田議長を先頭に、これらの違法行為をすべて見逃しています。
(長年の不正受給をごまかすため2020年の国の検査後に大量の文書偽造が行われ、市がそれを事実確認せず受理して「問題ない」と処理していた。)
市は内部告発者をパワハラから守れ
2019年12月、内部告発で国(九州農政局)が検査に入るとわかると、組合長(=区長、当時)は内部告発者の家に行き、「行政にチクったのはお前か?」「たいがいにしとけ!」などと暴言をあびせました。
2020年2月、国に書類の不備を指摘されると、今度は「カネ返せ」「電話に出ろ」などの脅迫メールを告発者に送りました。しかし、市は事実確認をおこなわず、それらすべてを「問題ない」と処理しました。
※行政区長のパワハラを見てみぬふりをした市の職員(当時、◯◯組合事務局長)を、月形市長は2021(令和3)年9月議会で人権擁護委員に推薦する議案を提案しました。不正隠蔽のためなら、何でもする市役所です。
脅迫メールの一部
農家に日当の未払い 13年間も
市が隠蔽(いんぺい)した中で一番ひどいのは、2007年度から2019年度までの13年間、組合が農家の出方(春と秋の年2回)に弁当だけ配って日当を払っていなかったことです。
出方に日当を払ったのは令和2年6月から。未払い金の総額はおよそ1千万円になります。
農区が行なう年2回の出方は、本交付金の対象事業です。しかし組合は、2019年度まで、水路の泥上げや草刈りの参加者に日当を払っていませんでした。
2020年2月、「おかしい」と内部告発をうけ、国(九州農政局)が検査に入りました。それで組合は、その年6月の出方の参加者54人に、8千円の日当と弁当をはじめて配りました。
10月にもひとり8千円と弁当を55人に配りました。それまではお金を払わず弁当だけ配っていたのです。
20年度の出方は総額87万2千円です。では19年度までの未払い金はどこにあるのでしょうか? 組合が預金通帳を組合員に見せないため、わかりません。
13年間、出方作業に従事した農家には一円も払わず、会長、事務局長、会計、監査委員などの役員手当などは支払っていました。
一番悪いのは糸島市 なんと国と県に虚偽説明
糸島市は虚偽の公文書があふれるブラック市役所です。
20年に市が行なった違法行為は、
① 「環境美化活動は農地維持活動」と国、県にうその説明をした。
② 組合が総会を開いていないのに「開いた」とうその説明をした。
③ 「農家に出方の日当を支払っていない」という事実を隠した。
④ 領収書、決算書、議事録の偽造を黙認して書類を受理し、国(九州農政局)、県に提出した。
そして組合は住民に真実を隠し、今も書類の虚偽記載を続けています。
本交付金は年間1億5千万円もあり、多くの議員が利害関係者です。議会では彼らが質問を妨害しています。どうぞ真相解明にご支援ください。
《参考》 2021年9月議会の報告 ちよ便り26号
政務活動費で12000枚作成し発行。
関連ブログ
泊一環境保全組合は、行政区長らが総会を開かず10年以上も勝手に組織を運営し、農業者への出方の日当の未払い、受領書、領収書の偽造…を行っていたが、市はそれを放置している。
馬場貢副市長は、2021年9月議会から3年間、議会で「不正はない」「問題ない」と答弁してきた。すでに泊一環境保全組合に支払われた交付金は、2007年度の設立以来4千万円を超えている。
多面的機能支払交付金の不正とは何か?もう一度おさらいしておこう。
告発者へのパワハラを市と議会が放置
国への内部告発がなかったら、泊一環境保全組合は、今も農業者に日当を支払わず、総会をせずに組織を運営していたであろう。
下は組合のN会長(当時)が2020年2月、九州農政局の検査後、内部告発者に送ったメールである。九州農政局から「総会議事録がない。個々の農業者に日当を払った領収書がない。環境美化は対象事業ではない。行政区や子供会、シニア会に補助金を出すのはおかしい…」等々、検査できびしく指摘されたN会長(=行政区長)は、内部告発した住民に激怒して、これらのメールを送り付けたのである。
月形市長は、自分が任命した行政区長が「行政にチクったのはお前か?」と告発者の住民を責めたてたにもかかわらず、一連のパワーハラスメントを放置している。それどころか、そのパワハラを黙認した組合の事務局長(当時、市職員)を、人権擁護委員に推薦した。
この間、議会は本交付金の不正問題について質問する私を徹底的に妨害し、不正隠蔽に協力してきた。
2020年、国と県に偽造文書を提出した糸島市
ことの始まりは、2020年(令和2年)2月。「不正がある」と住民から内部告発を受けた九州農政局は、泊一環境保全組合を2日間にわたって検査した。
しかし、組合の会長(=行政区長)、事務局長(市職員)らは、国や県に「不正はない」と主張し、386ページもの書類を作りなおして市に提出した。その書類とは、5年分の総会議事録や委任状、決算書、領収書、日当の受領書等である。
市はそれらの書類をそのまま国、県に提出し、「問題ない」と報告した。それで国はこの件について2020年12月で終了した。
ところが、私が告発者の住民らと調べたその書類は、どれもこれも虚偽だらけだった。そのごく一部を紹介する。
90代の高齢者や死んだ人の領収書を偽造
上は一人暮らしの90代女性がやってもいない「水路泥上げ、ため池草刈」などの環境美化活動をして1万6千円を受け取った領収書。
上は他地区に転居後も環境美化活動に参加していたことにされた偽領収書。署名は他人が勝手に書いた。すでに死去した人の領収書まで作成されていたことも判明した。
亡くなった人が活動に参加し、日当をもらったことになっていたのである。
上左はシニアクラブ会員が環境美化をしてひとり2千円の日当を受け取ったという偽の受領書。この日に環境美化は行われていない。右はシニアが環境美化に参加して8千円を受け取った偽領収書。実際には支払われていない。
小学生に日当を払った「受領書」を偽造
上は小学生の子どもが環境美化で、農道やため池の草刈り、水路の泥上げをしてひとり4千円の日当を受け取ったという偽の受領書。子どもは作業に参加していない。
上は消防団員が環境美化活動で泥上げしてひとり1回4千円、合計8千円の日当を受け取ったという偽の受領書。しかし、環境美化は無報酬のボランティア活動である。
決算書・総会議事録・委任状を捏造
左の決算書は市に提出したもの。右の決算書は住民に配布したもの。泊一環境保全組合は、同じ年度の決算書を複数作成し、行政に虚偽報告をしていた。
組合は総会を開いていなかったが、2020年の九州農政局の検査後、委任状や受付簿、総会議事録等を5年度分作成して市に提出し、市はそれを県と国に提出した。実際は、組合の総会を13年間一度も開いていなかったので、これらはすべて国、県へ提出するために偽造された書類である。
泊一環境保全組合は、毎年、市から総額250万円を活動費として受け取っている。多面的機能支払交付金の年間予算は総額1億5千万円、議員や市の幹部なども利害関係者になっている。
「環境美化活動」は農業とは関係のないボランティア活動
市道の清掃
市道・県道の清掃
組合は何年にもわたり、環境美化活動を「農地維持活動」、あるいは「景観形成活動」とごまかして多面的機能支払交付金を受給してきた。
組合は今も「泊一行政区の環境美化活動は、農地維持活動。多面の事業」と主張している。(つづく)
多面的機能支払交付金 関連ブログ リンク⇩
〇これのどこが農用地?環境美化のボランティア活動で農業の交付金を不正受給
過去ブログ
①多面的機能支払交付金の闇①領収書の偽造、補助金の水増しは犯罪
④ちよ便り26号~多面的機能支払交付金の不正受給とその隠ぺいについて
告発者の訴えは聴かず「不正はない」と判断
調査対象組織の代表は「党の仲間。元衆議院候補」
我が家で購読している日本共産党の赤旗日曜版。国の不正を全力で追及している。国政選挙で躍進してほしいと願っているのだが…。
2022年6月、私が共産党前糸島市議の栁明夫氏と後藤こうじ氏を名誉毀損で訴えた損害賠償請求訴訟で、今年8月9日、福岡地裁は私の主張をほぼ全て認める判決をくだしました。前回ブログはコチラをクリック ↓
それに対して、前市議らが福岡高裁に控訴していたことがわかりました。想定していたとはいえ、残念です。
内部告発者の声に耳を傾けず、自ら書類を調べず、泊一環境保全組合の当時の代表者(N氏)の相談にのり、「不正は存在しない」というビラを配布した前議員団。
それは日本共産党が掲げる「弱者救済」「不正を正す」党の精神とかけ離れています。なぜそんなことをしたのでしょうか?
「N氏は党の仲間、相談を受けた」と栁前市議が証言
今年4月19日の福岡地裁で証人尋問がおこなわれ、証言台にたったN氏は、組織の約半数を占める入り作(他地区に住む農業者)に日当を支払っていなかったこと、総会の案内をしていなかったことを認めました。
また栁氏は、2019年11月か12月頃、N氏から相談を受けたこと、その中身は、一部の人が日当の支払いについて九州農政局に告発をしていることだったと答え、N氏との関係などについては以下のように証言しました。
原告(伊藤側)弁護士「死んだ人の領収所を書いて問題ないですか。」
被告(栁)「問題がないかどうかと言われれば、それは、適切な話ではないですよね。」
…
原告(伊藤側)弁護士「組合総会の議事録的なものは見たことがあるんですか。」
被告(栁)「いや、それもないです。」
…
原告(伊藤側)弁護士「告発者に話を聞いてみようとは思わなかったのですか。」
被告(栁)「思いませんでした。」
…
原告(伊藤側)弁護士「そもそも、栁さんとNさんとの関係は、いつ頃からどういう関係ですか。長いですか。」
被告(栁)「まあ、長いと言いますか。同じ共産党の仲間ですから、それで、Nさんは2回も衆議院選挙に立候補されていますから、知らないはずはないです。それで、私が糸島に来て11年ですが、同じ糸島にきたということで、それから時々会うような関係になっております。」
…
原告(伊藤側)弁護士「(ビラを作成するにあたり16人の住民から話を聞いた件について)どういう人のところを回ればいいというのは、あなたなりに考えて選んだんですか。」
被告(栁)「それは、Nさんにも。連れていっていただくのはNさんです。じゃないと、私は全然知り合いがおりませんので。Nさんに相談したら、じゃ、歴代区長さんを回ろうと。それから、役員を今している方、役員されている方を中心に回っていこうと。あとは、Nさんの知っている方。」
N氏は、不正を行った組織の代表者だっただけではありません。「行政にチクったのはお前か?」と告発者の住民に暴言を吐き、「電話に出ろ」「500万円返せ」などのメールを送った当事者です。にもかかわらず、「平和と人権」を何より大切にする共産党が、党員であるN氏の倫理なき数々の言動をまったく問題にしていません。
「支援の会」に内田県委員長とN氏が名前を並べる
上は、「やなぎ・後藤さんの裁判を支援する会」が発足し、赤旗しんぶん読者に募金を呼びかけたチラシです。連絡先は福岡県委員会(2022年~23発行)。
チラシには、次のように書いてあります。
「糸島市の、ある地域のコミュニティで(多面的機能支払交付金)の使い方に「不正」「犯罪」があったとして、伊藤市議が議会・ブログ・ビラで大騒ぎしました。しかし、やなぎ・後藤市議(当時)が調べたところ、確かに書類の書き方など事務手続きの一部に問題はあったものの、着服や私的流用などの不正はありませんでした。…」
「やなぎ・後藤の両氏の活動は正当な議員の調査と広報であり、これに法外なお金をふっかけて圧力をかけるようなやり方は、議員活動や自由な言論を萎縮させることになりかねません。…」
そして支援の会のメンバーには、内田裕日本共産党福岡県委員長の名前とともに、オレンジのシールを貼っているところに、なんとN氏の名前が載っています。
党指導部が「不正はない」と書けば、全県の党員は信じてどんなビラでも配るでしょう。だからこそ、県党は内容が真実かどうか、徹底的に確かめる責任があるのです。それをしましたか?
県党は告発者の声を聴き真相の究明を
泊一環境保全組合は、国の検査が入ったときの会長はN氏で、市長が任命した行政区長(市の非常勤特別職員)でした。事務局長はT氏で市の会計年度任用職員。市の元幹部で市長の信頼厚き人物でした。二人とも市の職員だったのです。
他の住民組織からも「日当が支払われていない」、「別通帳にお金が貯め込まれている」という声が寄せられています。虚偽報告による不正受給を市が容認してきた疑いがあります。
共産党は、福岡地裁で指摘されたように、まず第一に告発者の声を聴くべきです。この3年間、私と告発者が訴えてきたのは、以下の通りです。
①組合の総会は一度も開かれていなかった。(議事録、決算書は偽造)
②環境美化活動は多面の事業ではない。(地域のボランティア活動)
③農業者は2021年度まで10年以上、水路・泥上げの日当をもらっていなかった。未払いの日当はどうなっているのか?
④受領書と領収書に多くの偽造がある。
控訴した以上、これらの訴えが事実かどうかを、県党はしっかり確かめるべきです。
2021年12月末 糸島市議選の1か月前に発行された前市議団のビラ
「泊一環境保全組合に不正はない。農業地域の困難に背を向け、存在しない不正を言い立てる伊藤千代子議員の中傷にこたえる」と書いてある。
多面的機能支払交付金 関連ブログ リンク⇩
②私が共産党前市議団を訴えた裁判について 2024年4月28日
〇九州農政局へ「亡くなった人の領収書があってもいいのか?」 2024年4月13日
判決~文書偽造罪は犯罪に当たる行為。原告(伊藤千代子)が議会で追及するに足りる十分な根拠はあった。
今月8月9日、私が多面的機能支払交付金をめぐり、日本共産党の前糸島市議団を名誉毀損で訴えた裁判で、福岡地裁は私の主張をほぼ全面的に認め、被告らに連帯して110万円を支払うよう命じる判決を下しました。
2021年12月21日、市議会議員選挙の約1カ月前、日本共産党のY議員とG議員は「泊一環境保全組合に不正はない。農業地域の困難に背を向け、存在しない「不正」を言い立てる伊藤千代子議員の中傷にこたえる」と題するビラを発行し、配布しました。⬇︎
このビラには、「伊藤議員が問題にしている住民組織・泊一環境保全組合には、犯罪に問われる不正行為はありません。」、「不正の事実はないとの確証を得ています。」、「伊藤議員の主張は、事実に基づかない誹謗中傷の類です。」、「ありもしない不正追及ばかり行うことは議員としての在り方が問われます。伊藤議員は事実をよく確かめ、市民や地域を傷つけた責任を明確にするべきです。」などと書かれていました。
私は、徹底的な調査と告発住民らへの聞き取りによって、領収書の偽造や決算書の偽造があること等を把握し、議会で取り上げたのです。
このビラは、私の名誉を棄損するだけでなく、告発者の名誉も棄損し、多面的機能支払交付金に係る不正を隠ぺいするものです。
そこで私は、2022年6月16日、福岡地裁に提訴しました。
今年4月19日に行なわれた証人尋問では、Y議員とN元会長が証言台に立ち、重要な事実が明らかになりました。
まず、N元会長は、水路の泥上げ、草刈りなどの活動(出方)に参加した農業者に、2019年度まで10年以上も、日当をきちんと支払っていいなかったことを認めました。
次にY議員は、九州農政局に内部告発があった当時から、N元会長の相談に乗っていたことや、N元会長の紹介した人たちからしか聞き取りをしていなかったことも明らかになりました。
8月9日の地裁判決は、「ビラを読んだ一般の読者に、原告(伊藤千代子)の議員としての活動が不当なもので、市議会議員としてふさわしくない人物であるといった印象を与えるから、原告の社会的評価を低下させることは明らかである。」として、被告らの「単なる政治家の意見表明」との主張を退けました。
また、私の選挙区内でビラを1000枚から1500枚配布したのは「少なくない枚数」であり、市議会議員としての評価が低下したのは明らか。「名誉棄損に該当し違法」と断定しました。
判決文には、領収書は、「その性質上、その名義人の承諾を得ずに他人が代筆することが許容されている文書とは言えない」と明確に書かれています。
また領収書の作成にあたって、泊一環境保全組合が、本人の承諾を得ることなく代筆を行った行為は、「文書偽造罪といった犯罪にも当たる可能性のある行為であり、少なくとも原告(伊藤)がこれを糸島市議会で追及するに足りる十分な根拠はあったというべきである。」と述べています。
また判決は、被告らが領収書の偽造を訴えている当事者本人から聞き取りをすることなくビラを発行し、配布したのは、「必要な調査を尽くしたとは言えない」として、被告らの真実相当性の主張を退け、精神的損害に対する慰謝料額を100万円、弁護士費用を10万円としました。
被告らが判決から2週間以内に控訴しなければ、この判決が確定します。
共産党らしく公平な立場で本件交付金問題の調査・解決を!
このビラを泊一行政区に配布したのは、Y前議員の熱心な支援者である泊一環境保全組合のN元会長本人です。
Y前議員は、九州農政局の検査があった2020年2~3月頃よりN元会長の相談にのって活動していながら、公正な立場を装って「泊一環境保全組合に不正はない」とのビラを配布し、22年1月の市議選では「不正の不の字もない」と演説して回りました。
またY前議員が、N元会長に頼まれ、告発者の依頼人弁護士に口利きしたことで、告発者らはN元会長に裁判に訴えられ、いま最高裁でその審理が続いています。(ブログ「告発者が訴えられた裁判」参照)。
Y前議員が自民系議員らとともに「泊一環境保全組合に不正はない」と主張したことで、勇気をもって告発した住民の方たちは、深く傷つき苦しめられています。
日本共産党は、戦争に命がけで反対し、平和と民主主義を愛する立場で不正を憎むもっともクリーンな政党です。
共産党らしく公平・公正な立場でこの問題を全党上げて調査し、解決へ向けて力を尽くすべきです。
これは、地区委員会や県委員会だけでなく、党中央に対して申し上げています。
関連ブログ
〇告発者が訴えられた裁判〜お咎めしない約束 2023年10月22日
〇私が前党議員団を訴えた裁判について ① 2024年4月14日
〇私が共産党前市議団を訴えた裁判について② 2024年4月28日
~多面的機能支払交付金~
農業者への日当未払いを市が放置
「日当をもらっていない農業者がいる」と未払いについて質問。市は「領収書がある。未払いはない」と答弁したが…。
組合の元会長が農業者への「日当未払い」を裁判で認める
今年の2024年4月19日、私がある政党の前市議ふたりを名誉棄損で訴えた裁判の証人尋問が福岡地裁で行われ、泊一環境保全組合の元会長が証人として出廷しました。
元会長は「令和元年より前に、活動した入り作農家に日当を払っていたか?」との質問に「払っておりません」と証言しました。
市はこの間、農業者への日当について「領収書があるから問題ない」と答弁してきましたが、領収書を市に提出した本人が「支払っていなかった」と認めたのです。
死んだ人の領収書を偽造し、転居した人に日当を支払ったという領収書を偽造し、90代の高齢女性に毎年の泥上げに参加したというウソの領収書を書かせ、総会の議事録や決算書を偽造し、実にさまざまな不正が明るみになってきた泊一環境保全組合。
そのうえ、農業者が田植え前の6月と稲刈り後の10月に共同で行っている農地維持活動(いわゆる出方)に、平成20~令和元年度まで10年以上も払うべき作業日当をきちんと支払っていなかったことが明白になりました。
「問題ない」「適切」と答弁してきた馬場貢副市長ら市幹部の責任は重大です。
市「確認のしようがない」…2024年6月議会
いとう~今年4月、泊一環境保全組合の元会長は、令和元年度まで入作に総会の案内をしていなかったと公の場で認めたが、市は知っていたか。
市~総会の案内は組織の事務の範囲内である。市は把握していない。
いとう~元会長は、組合が平成19年度から令和元年度まで入作に出方の日当を払っていなかったと裁判で認める証言をしたが、知っていたか。
市~支払いは領収書等で確認したが、入作に支払われたかは確認していない。
いとう~九州農政局は、農区長の領収書はあるが農区長から個々人に支払われた確認ができないと言った。なぜ領収証があるのか。
市~入作の領収書があるとは言っていない。
いとう~泊の農業者でも令和元年度まで出方の日当をもらっていないという人たちがいる。どうするのか。
市~金額と出納簿の確認をする以外確認のしようはない。その人が活動組織に話をされるべきである。
議会が「日当未払い」の質問を妨害
2022年12月議会で、私が農業者に日当が支払われていないという大事な質問をしたときも、議会は質問を妨害しました。
◯いとう~令和元年度の金銭出納簿には、84万8,000円を支出したとある。活動日と参加した人数、1人当たりの日当は幾らですか。
◯農地政策課長~活動日は6月2日と10月6日で、活動内容は水路の泥上げ、路肩、のり面の草刈り、ため池の草刈り、ため池の泥上げ、参加人数は延べ106人です。
◯いとう~このお金をもらっていないと言う農業者が複数いる。84万8,000円を参加した構成員に払った証拠の領収書は出ていますか。
◯農地政策課長~はい、確認しております。
◯いとう~もらっていない人たちの領収書までが出ていることになる。平成30年度は45万6,000円を支出したとある。活動日と支払人数、支払方法はどうなっていますか。
◯農地政策課長~活動日は6月3日、参加人数57人。10月7日、57人である。
◯いとう~平成30年度に関しても日当はもらっていないと複数の農業者が言っている。これに関しても領収書は出ていますか。
◯農地政策課長~出ているものと考えております。
◯いとう~私が調べたところ、国が令和2年に検査をした。あの検査があるまで10年間、組合は農業者に一度も日当を払っていなかった、お金はもらったことがなかったとお聞きしました。
入り作の農業者は、作業に出ないと8,000円の出不足金を取られるが、日当が出るとは知らなかったと言います。
平成20年度から令和元年度まで、農業者に支払うべき日当を私が計算すると総額1,000万円ぐらいになるが、このお金は一体どこに行ったのかと思います。
本当にこの組織が農業者に日当を払ってきたかどうか、確認すべきではないですか。
◯農地政策課長~領収書で確認をさせていただいておりますので、以後の確認については必要ないと思っております。
◯農林水産部長~反問権の行使をよろしいですか。
◯堀田勉議長~溝口和也農林水産部長、反問権、どうぞ。
◯農林水産部長~先ほど伊藤議員から8,000円の出不足金を徴収されておるというお話があった。入り作の農家以外、事実確認をどうやってされたか。それが多面の取組であったという事実確認をどうされたかお答えいただきたい。
◯堀田勉議長~伊藤議員。
◯いとう~多面の交付金で泥上げしたと出ているでしょう。出なかったら8,000円のお金を農区に払っているそうですよ。(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。(発言する者あり)本当に何で質問を邪魔するの、徳安議員、あなたは。…
◯堀田勉議長~傍聴席は静かにお願いします。
◯いとう~大事な質問には答えない。農家の方たちが(お金を)もらっていないのは重大な問題でしょう。それに関しては調べない。領収書を見たら分かるからと。そういう答弁をしながら、どういうことですか。
◯議長(堀田 勉)~伊藤議員に申し上げます。溝口部長の反問権はその根拠をお示しくださいという反問権です。
◯いとう~だから、農家の方たちがそう言っているんですよ。あなた方は農業者の方たちに支払うべきお金が払われていない重大なことを調べるべきじゃないですか。それをほったらかして、どうしてそのような答弁になるんですか、議長!
◯堀田勉議長~波多江議員。
◯波多江貴士議員~先ほどより伊藤議員の質問は、市の所管一般事務の範囲を超えているものと思われます。議長におかれましては注意をしていただきますようよろしくお願いいたします。
◯議長(堀田 勉)~ただいまの波多江議員の議事進行についてでございます。暫時休憩をいたします。
(午後1時28分 休憩)
(午後2時36分 再開)
◯議長(堀田 勉)~会議を再開いたします。この件については、これで終わります。伊藤議員。質問を変えて発言をお願いします。
暫時休憩の間、私は、議会運営委員会(重富委員長)に呼ばれ、堀田議長、井上健作副議長らから、しつこく「出不足金の根拠を示せ」と迫られました。彼らは、泊一環境保全組合の農業者への日当未払い問題をうやむやにするために、暫時休憩で話をすり替えたのです。
糸島市の多面的機能支払交付金の予算は、年間1億5千万円もあります。すべて税金です。私の質問が「一般事務の範囲を超えている」という発言は大間違いです。
ふたたび九州農政局へ
今年7月19日、私は告発した住民らといっしょに熊本市にある九州農政局まで、糸島市の交付金事務の実態がいかにひどいかを訴えてきました。みんなで多面的機能支払推進室長と補佐の方に2時間にわたり、熱心に現状を訴えました。
日当のお金が支払われていないという事実があるのに、行政として対応せず放置している市は、重大な不正を故意に見逃しているのと同じです。1日も早く正常な交付金事業にしなければ、違法行為と税金の無駄づかいが永遠に続きます。
2022年12月議会の報告を載せたちよ便り31号
2023年9月議会の報告を載せたちよ便り35号
「泊一環境保全組合に不正はない。存在しない「不正」を言い立てる伊藤千代子議員」と宣伝したが…その2
2018年1月29日、糸島市議会議員選挙の投票日。共産党候補2人の当選に駆けつけた泊一環境保全組合のN会長(左から2人目)。その右にY議員。その右にG候補(SNSから。肩書きは当時)。・・・ それからおよそ4年後。
2021年12月21日、市議選の約1ヶ月前、共産党市議団は「泊一環境保全組合に不正はない。農業地域の困難に背を向け、存在しない「不正」を言い立てる伊藤千代子議員の中傷にこたえる」というビラを作成し配布した。
これについて、私が前議員2人を名誉毀損で訴えた裁判の証人尋問が、4月19日、福岡地方裁判所で開かれ、N元会長は、日当の未払いを認める証言をした。
元会長N氏が認めた「入り作農業者への日当の未払い」
泊一環境保全組合は、2007年度から多面的機能支払交付金を毎年約250万円受給してきたが、総会を開かず、行政区長が多面の会長を勝手に兼ね、人事案や予算決算、事業計画を議決せず、運営していた。
組織の構成員には、泊一の農業者23人と福岡市などに住む農業者(入り作)が20人いたが、今回の証人尋問で、N氏は2019年度まで入り作に出方の日当を支払っていなかったことをはっきり認めた。
2023年9月議会で、私が「出方の日当をもらっていないと言う人たちがいる。出方の領収書は全員分あるのか?」と質問すると、市は「(出方の)領収書は組合から出ている。未払いがあるとは考えていない」と答弁した。
しかし、当事者の元会長本人が「払っていない」と認めたのである。
組合が市に提出した虚偽だらけの書類(386頁)
2020年2月、泊一環境保全組合が国の検査を受けた時、N会長は行政区長、T事務局長は会計年度任用職員で2人とも市の非常勤職員だった。特にT事務局長は、馬場副市長とともに元市の幹部で、月形市長が最も信頼する部下のひとりだった。
20年度に泊一環境保全組合は386ページの書類を市に提出し、市は「問題ない」として処理した。しかし、調べた書類はどれもこれも虚偽だらけだった。(2024年8月11日のブログ参照)。
ここでは、90代の女性だけでなく、亡くなった人までが泥上げしてお金をもらった偽領収書が作成されていたことについて、判明した経過を「九州農政局へ 2024年4月13日」のブログから引用してお伝えしておく。
共産党は誤りを認め告発者に謝罪を
下はN氏が九州農政局に告発した住民に送ったメールの一部。月形市長は自分が任命した行政区長のパワーハラスメントを放置している。
昔ながらの古い地域で「おかしい」と声を上げるのは難しい。勇気を振り絞って告発した人たちにパワハラを振るったり、村八分にしたり、訴えの声を封殺するようなことがあってはならない。
日本共産党は平和と民主主義、人権、正義と真実を大切にしてきた政党である。しかし、糸島市において4年もの間、告発者の声をまったく聞かず、N氏のパワハラを黙認し、組合に同調して「不正はない」と主張してきた。
党は誤りを率直に認め、多大な迷惑をかけた告発者に心から謝罪すべきだ。そして国政政党としてこの問題の真相解明に力を尽くすべきである。
関連ブログ
〇福岡地裁勝利判決~私が共産党前市議団を訴えた裁判その3 2024年8月11日
※2024年8月15日に一部加筆訂正。
「泊一環境保全組合に不正はない。…存在しない『不正』を言い立てる伊藤千代子議員…」というビラを配布
2021年12月21日に日本共産党の糸島市議団が発行し配布したビラ。見出しには『泊一環境保全組合に不正はない。農業地域の困難に背を向け、存在しない「不正」を言い立てる伊藤千代子議員の中傷にこたえる』とある。
ビラの中で「犯罪に問われる不正行為はありません」「私たち日本共産党議員団は、…各方面に調査し、…不正の事実はないとの確証を得ています」と述べている。
「不正がある」と訴える告発者が複数いるのに、その人たちへの調査は一切行わず、私の一般質問を「事実に基づかない誹謗中傷の類」と決めつけ、「ありもしない不正追及ばかり行うことは議員としてのあり方が問われます。伊藤議員は事実をよく確かめ、市民や地域を傷つけた責任を明確にするべきです」と結んでいる。
証人尋問は4月19日午後1時半から901号法廷
2022年6月、私はこのビラを作成し、配布した当時の共産党市議団(Y氏とG氏)を名誉毀損で訴えた。その裁判の証人尋問が、今週の4月19日、午後1時半から901号法廷で開かれる。証言台に立つのは、泊一環境保全組合の前会長N氏と被告のY前議員、それに原告の私。
このビラで名誉を棄損され、打撃を受けたのは私だけではない。
「行政にチクッたのはお前か?」と組合幹部から罵倒されながらも「おかしい」「不正がある」と内部告発した人たちは、町内に全戸配布されたこのビラでさらに苦境に立たされた。
Y氏が選挙の応援にお礼を述べ「不正の不の字もない」と演説
22年1月29日の糸島市議選投票日前日、Y候補が泊一行政区自治会公民館前で演説したときの様子がSNSで拡散されていた。
「市議選に当たり、泊のみなさんから応援の決定をしていただき、ありがとうございました…」
「ある議員が多面的機能支払交付金をめぐる問題で、不正があったかのように議会で言い立てている…」
「泊一区のみなさん、不正の不の字もない」
「ちょっとした間違いを偽造だと言い立て、みなさんの頑張りに泥をかぶせる、こんな議員活動は許せるものではありません…」。
告発した住民がどんな気持ちでこの演説を聞いたか、Y氏は考えたことがあるだろうか?
この演説の翌日、2人の議員は共倒れで落選し、30年以上維持してきた共産党の議席を失った。
2015年に私は日本共産党を離党したが、今でも共産党が好きだ。日本共産党は、日本の政治になくてはならない存在だと思っている。
今回の裏金問題を突き止め、赤旗でスクープし、今日の反自民の情勢を切り拓いたのは共産党あってのことといっても過言ではない。胸の熱くなる苦難の歴史を、共産党は長く国民と共に歩んできた。
しかし、どの党よりもクリーンで良識を持っているはずの共産党議員が、今回交付金問題に関してなぜ内部告発者の話を一度も聞かず、「不正はない」というビラを作って配ったのか?
Y氏には告発者が訴えられた「お咎めなし裁判」の責任もある。
この裁判を通じて、私は真実を明らかにし、私と告発者の名誉を回復したいと考えている。それは交付金=税金の無駄遣いを正す道でもあるからだ。
多面的機能支払交付金 関連ブログ リンク⇩
〇これのどこが農用地?環境美化のボランティア活動で農業の交付金を不正受給
過去ブログ
①多面的機能支払交付金の闇①領収書の偽造、補助金の水増しは犯罪
④ちよ便り26号~多面的機能支払交付金の不正受給とその隠ぺいについて
九州農政局へ訴える
「亡くなった人の領収書がある。いいのか?」
農林水産省のホームページより。4月3日、多面的機能支払交付金について、告発者の人達と5人で、熊本市にある九州農政局(=国の機関)で泊一環境保全組合の問題について訴えてきた。
午後12時半。九州農政局多面的機能支払推進室の前野室長と梶原係長が出迎えてくれ、県からは農山漁村振興課中山間地域振興係長の箱田氏と古川氏が同席してくださった。
今回の訴えの趣旨は、簡潔に言うと、令和2年6月、泊一環境保全組合は国、県、市の指導で、環境美化の日当を5年分、264万4000円を住民に配ったが、転居した人や亡くなった人、高齢で活動に参加していない人の領収書までが作られ、市と県、国に提出されていた。それでもいいのか?ということである。
そもそも環境美化活動は、糸島市全域で行われている生活環境改善のためのボランティア活動であり、多面的機能支払交付金の対象事業ではない。
さらに当該組織の農業者は、平成19年度から令和元年度まで、水路の泥上げやため池の草刈りなどの出方の日当を一度ももらっていなかったのである。
総会を開かず、行政区長が多面の組織の会長を兼ねると勝手に決め、予算、決算の議決をせず、交付金を使ってきた。それが一番問題だ。
令和2年6月、組合は、国、県、市の指導を受けたが、90代の高齢者にウソの作業日当の領収書を書かせたり、転居した人の領収書を作成したり、亡くなった人の領収書を作成したりした。情報公開した人10人全員に虚偽記載があったのである。
告発者の人たちは、制度を逸脱する不正の数々を正すよう、組織の幹部や糸島市を相手に3年にもわたり闘ってきた。裁判で不当に訴えられたり、村八分にされたり、言葉に尽くせない苦労をしながら。
この日の私たちの訴えを、九州農政局と福岡県がしっかり受け止めて対処してくれることを願っている。いや、信じている。
亡くなった人の領収書の存在が判明した経過
(伊藤千代子が当事者のひとりに調査して事情を聞きとった文書の一部)
~私は、糸島市泊一行政区の住民です。近所のAさんは私より15歳ほど年上で、私はときおり家を訪ねて雑談などしていましたが、平成27年頃奥さんが亡くなり、80歳を超えておられたAさんは、平成29年3月半ばに息子さんのいる関東の〇〇県に引っ越されました。
今年の1月頃だったか、〇〇県に転居したはずのAさんが、令和2年度に2万円の日当をもらったという書類を伊藤千代子議員に見せてもらい、本当に驚きました。
というのは、Aさんは前年の令和元年3月に転居先で亡くなっていたからです。同年8月には地元で初盆もあったので、私も参らせていただきました。だから、令和2年にAさんの名前の領収書があるのはおかしいのです。
それで今年の2月、〇〇県の息子さんに連絡して、「お父さんは令和元年に亡くなったのに、令和2年に環境美化の日当を2万円もらった領収書が県にあるそうです。ご存知ですか?」と聞きました。
すると非常に驚かれて、「日当のことは何も知りません。お金ももらっていません。詐欺ですね。協力できることがあればしますよ」と言ってくださいました。
このことは、令和6年4月3日に告発した住民ら5人で九州農政局を訪問して、多面的機能支払交付金推進室の前野室長や県の担当者の前でも話しました。
国の検査後も、活動に参加していない人や、参加できない高齢者、転居した人、亡くなった人の領収書を作成していたとは、ひどすぎます。
そもそも行政区の環境美化活動は道路や公民館、公園などの地域の清掃活動で、ボランティアだから、農業の交付金から日当を出すのはおかしいのです。組合や市は「環境美化は農地維持活動」と言っていますが、事実ではありません。
それに加えて、私たち農業者が「出方」の名前で毎年春と秋に泥上げや草刈りをしても、日当は出ませんでした。九州農政局が検査した令和2年から、ようやく出るようになったので、それまでの日当はどこにあるのかわかりません。組合に通帳の開示を求めましたが、見せてくれません。
交付金は全額公金です。どうか、このようなことが2度と起きないよう、正していただきたいと心から願っています。 (農業者Bさん)
多面的機能支払交付金に関してこれまでの経過は下をクリック
3,一般質問「90歳以上の人、転居した人、亡くなった人の領収書があってもいいのか?」
県民新聞が「糸島市・交付金に偽造書類」と報道
福岡県民新聞が、糸島市の多面的機能支払交付金をめぐる問題について書いた記事。私の一般質問に対する市の答弁、県の対応なども載っています。ぜひごらください。
〇県民新聞は下をクリック ⬇️
〇3月18日一般質問の傍聴者から寄せられた感想
M子さん〜ピカピカの新庁舎の市議会で、「みんなうそ」 ~の絵のような現実が、伊藤千代子議員の一般質問で明らかになりました。
「亡くなった人の領収書が見つかったが…」との質問に、市は「返却したので問題ない」との回答でしたが、笑ってしまいました。「あの世から送金してきたの?」矛盾だらけのつじつま合わせでした。
終わってからの拍手に対しても、議長が禁止しました。議長として注意すべきは市の不真面目な答弁に対してであるべきと思います。
今日の伊藤千代子議員の一般質問は、隠蔽体質の糸島市に歴史的な蜂の一刺しとなる事でしょう。誘い合わせて大勢で傍聴しましょう!
N男さん〜3月議会の伊藤さんの一般質問。ニセ領収書の暴露は、市役所側タジタジの様子と議員側が顔を見合わせるシーンは痛快でした。新館傍聴席は、市の執行部や議員がすぐ目の前に見えて、とてもリアル感がありました。広々しているので、ぜひ傍聴にいきましょう。
〇私の一般質問は下をクリック⬇️
「90歳以上の人、転居した人、亡くなった人の領収書があってもいいのか?
〇多面的機能支払交付金に関するブログは下をクリック⬇️
県の行政文書に無数の虚偽記載 いいのか?
水路泥上げ、ため池の草刈…作業日当に
90歳以上の人、転居した人、亡くなった人の領収書があってもいいのか?
答弁する月形市長。左は馬場副市長。3年近く「問題ない」と答弁し続けてきた。
動画は下をクリックしてください⬇️
https://youtu.be/vF3WIJAJffk?si=pXnUAdT8i8KlKY6H
(概要)
多面的機能支払交付金における文書偽造について
① 令和2年2月13日と14日、国(九州農政局)は住民からの告発を受け、泊一環境保全組合を二日間にわたり検査しました。国が公開した検査結果表によると、組合の会長はNT氏、事務局長はTY氏です。当時、N会長は市長が任命した行政区長で、T事務局長は、市の会計年度任用職員(元都市計画課長)でした。二人とも市の職員。そうですね?
② 職員は地方公務員法第33条で「信用失墜行為の禁止」が義務付けられていると思いますが、いかがですか。
③ 職務だけでなく、私生活においても、公務員全体の信用を失墜させるような行為は禁止されていると思いますが、いかがですか。
④ 令和2年5月から6月にかけて、糸島市役所で「多面的機能支払交付金事業における泊一環境保全組合の日当問題について」との名称で会議が開かれました。この会議の目的は何でしたか。
⑤ 令和2年5月27日の会議録によると、出席者は、楠原農林水産課課長以下職員3名。泊一環境保全組合からはN会長とT事務局長の2名です。
この会議で、市が「日当の受領書に受領印が同じものを使用しているなどの疑義があったため、自筆でのサインをもらうこと」と発言し、組合は「受領書は自筆のサインをもらう」と発言しました。続く6月8日の会議でも、N会長とT事務局長が出席し、「自筆のサインをもらう」と発言しています。
泊一環境保全組合の役員ふたりは、「日当受領書には自筆のサインをもらう」と会議で市に約束したのです。
日当の再配布が完了したのはいつか。また組合は何枚の領収書を市に提出したのか。またそれを市が県に届けたのはいつか、うかがいます。
⑥ 配布していただいた資料①と②は、5年間の「多面的機能支払交付金事業日当領収書」です。平成26年5月の活動日は何日ですか。
⑦ 活動日が正確かどうか、書類を確認しましたか。
⑧ 平成26年5月25日に環境美化活動で、ひとり2000円、131人の住民と、シニア会メンバー16人に日当を払ったという領収書があります。しかし、5月25日は小学校の運動会で、行政区長は来賓で招かれ、多くの住民が子どもや孫の応援で、朝から小学校に行っていました。運動会に行った人たちが、同じ時間に町内で多面の事業をしたことになっています。事実確認をしてくださいますか。
⑨ 10人以上の方が県へ情報公開請求したところ、全員の文書に虚偽記載がありました。資料②をご覧ください。これは令和2年6月16日、Nさんが10回活動に参加して2万円の日当を受け取った領収書です。しかし、このサインはNさんの筆跡ではありません。
資料③をご覧ください。これは平成29年度の「環境美化日当受領書」です。これにはNさんが5月14日と9月24日の活動に参加して4千円を受け取ったサインと印鑑があります。しかしこれもNさんの筆跡ではありません。なぜならNさんはこの2か月前に他の地域へ引っ越していたからです。
資料①をご覧ください。令和2年6月30日、Aさんが8回活動に参加して1万6千円を受け取った領収書です。これには間違いなく本人のサインがあります。
しかし、内容が虚偽です。なぜならAさんはこのとき92歳で、一度も活動に参加していないからです。交付金から日当を支払えるのは、活動に参加した構成員だけではないのですか。
⑩ 働いていないのに、なぜAさんは領収書にサインしてしまったのでしょうか?
それは、日当を配りにきた人から「迷惑はかけないから領収書にサインと捺印をしてくれ」と頼まれたからです。自筆でも、内容に虚偽があれば、事実確認すべきではないのですか。
⑪ いま97歳のAさんは「自分は詐欺の片棒を担いだのではないか?」「交付金の不正流用に関わったのではないか?」と悩んでいます。市がきちんと指導していれば、こんな問題は起きなかったのです。月形市長はこの方に面会し、「申し訳なかった」と謝罪してください。
⑫ 資料⑤をご覧ください。これは平成30年度、住民が5月20日と10月14日、「草刈・水路泥上げ」の活動をして4千円を受け取った受領書です。
この表11番にAさんのサインと捺印があります。しかし、このときAさんは91歳で「草刈・水路泥上げ」などしていません。サインは誰かが勝手に書いたものです。
馬場副市長は「事務は適切。問題ない」と3年間答弁してきました。しかし、一度も活動に参加していない高齢者が、毎年活動に参加したという受領書が勝手に作られ、市に提出されていたのです。行政がこういうことを許していいのですか。
⑬ 資料⑤にはMさんの名前もあります。しかしこの方は、平成29年3月16日、東京方面に転居して、29年度も30年度も活動に参加していません。ところが、本人が知らないところで活動に参加したことになっていました。
組合の記録では、令和2年6月、神奈川県に引っ越したMさんに令和2年6月、2万円を支払ったと書いてあります。本当に日当を支払ったと思いますか。
⑭ 支払っていません。なぜなら、お金を配る1年以上前に、Mさんは亡くなっていたからです。令和2年に市は、会長と事務局長を指導して、日当を住民に配らせた。でもそのときMさんは神奈川県で1年前に亡くなっていたのです。
にもかかわらず、令和2年6月、2万円を受け取ったというMさんの名前で領収書が作られ、組合から市へ、市から県へ提出されていました。市もコピーを持っているでしょう。事実確認をしていただけますか。
資料④をご覧ください。「29年度環境美化活動出席表」の9番の人が5月14日と9月24日、活動に参加して日当を受領したというサインが二つあります。しかし、これも本人の筆跡ではありません。名前の漢字が全部間違っています。
議長にお願いします。泊一環境保全組合について、今回取り上げた件をすべて事実確認し、議会に回答するよう、執行部に求めてください。
⑰ (伊藤千代子の告発にもとづき)福岡県から、市長あてに、泊一環境保全組合の疑義について、事実確認をするようにと依頼する文書がきたのはいつですか。
⑱ 告発者によると、組合は泥上げの出方に参加した農業者に13年間日当を支払っていませんでした。そのうえ欠席すると、6千円から8千円の出不足金を徴収しています。組合は交付金の入っている預金通帳を組合員にも見せません。
国では「裏金問題」で自民党政治家への政治倫理審査会が開かれています。交付金に偽造書類があってはならないと考えますが、いかがですか。
※市は毎年度、約80の活動組織に1億5千万円の交付金を交付している。
県の行政文書に無数の虚偽記載~いいのか?
新庁舎で野見山画伯「みんなウソ」の絵がお出迎え
きょう12月23日は、新庁舎1階の市民ホールで糸島市新庁舎落成記念式典があった。玄関を入り左の方に歩いて行くと、糸島市に寄贈された野見山暁治画伯の大作「みんなウソ」が出迎えてくれた。
赤を基調にした迫力のある作品。先生は船越の海を眺めながらどんな思いを抱きつつ、この作品を描かれたのだろうか?
「みんなウソ」とはいったいどういう意味が込められているのだろうか?
絵はこの後2月25日まで伊都郷土美術館に展示され、そのあと新庁舎の応接室に飾られるという。
しかしそれでは観る人が限られる。ホールやサロンに飾って、一般市民がゆっくり鑑賞できるようにすべきだ。
服部誠太郎福岡県知事の来賓あいさつ
月形祐二市長が主催者あいさつをした後、来賓として2番目に服部誠太郎県知事があいさつに立った。
知事が職員の書いた原稿を読むのではなく、終始穏やかに会場を見渡しながら自分の言葉で話されたのは好印象だった。
その中で知事は「農林事務所にいた」と述べた。県の職員として農業分野の行政事務に携わった経験があるということだろう。
県農林事務所の行政文書に虚偽記載があっていいのか?
私は昨年の11月から今年にかけて、少なくとも4回以上、告発の手紙を服部知事に送った。多面的機能支払交付金に関して市の事務がデタラメであり、是正するようお願いしたのである。
令和2年度に糸島市は泊一環境保全組合が市に提出した約400頁の報告書を県農林事務所に送付した。私はその中の領収書や受領書、議事録、収支決算書が偽造され、内容虚偽であることを情報公開で突き止め、証拠書類を添えて知事に正すよう訴えた。
それにより県は知事名で2回、市に泊一環境保全組合の事実確認を求める書類を月形市長に送付した。しかし市は今年の3月「事実確認はしない」と県に回答し、そのままになっている。
服部知事は中央大学を卒業した法学士であり、財政に詳しい県の職員であった。公文書の重要性、行政文書の虚偽記載がいかに重大な問題かをご存じのはずである。
県民が県への情報公開で受け取った400頁もの文書がほとんど虚偽記載という状況でいいのか?
と、私は県民のひとりとして県知事に問うている。
事務のプロである県の職員が、虚偽記載の行政文書を放置してよいはずがない。
そしてさらに重大なのは、国の検査後も泊一環境保全組合の不正受給と書類の偽造は続いており、その会長は市の非常勤職員=行政区長であるということだ。市は、身内のしでかした不始末を必死に隠蔽しているということになる。
堀田勉議長のあいさつ~「執行部と車の両輪で…」
知事の前にあいさつした堀田勉議長は、新庁舎はバリアフリーであり、議会傍聴をすすめ、開かれた議会を目指すというようなことを述べた。素晴らしいことだ。
しかしそれなら私の一般質問中、執行部が答弁に困っているからと「暫時休憩」を宣言し、傍聴者を長々待たせるようなことはやめていただきたい。
しかも「執行部と車の両輪で」市の事業を推進すると言った。それは違うんじゃないのか?
法令を遵守しない執行部と議会が車の両輪だから、糸島市は虚偽公文書がまん延してしまったのだ。
議会として行政のチェック機能を果たさず、市の暴走を食い止めるどころか、いっしょに暴走し転がり続けている。
多面的機能支払交付金に関して、泊一環境保全組合が領収書を偽造していたことは明白な事実である。
ボランティアで行なっている行政区の環境美化活動を農地維持活動と偽って、多面的機能支払交付金を不正受給していたことも明白な事実である。
堀田議長が「これは重大。審査しよう」と取り扱えば、他の議員らも同調しマスコミや警察も注目するのに、泊一環境保全組合の事務は「適切。問題ない」と答弁する馬場貢副市長らに加勢して隠蔽の役割を果たし続けている。
議会人として失格だ。
多面的機能支払交付金 関連ブログ リンク⇩
〇これのどこが農用地?環境美化のボランティア活動で農業の交付金を不正受給
〇ちよ便り35号~農業者に出方のお金が支払われていない ちよ便り26号、27号、29号、30号、32号、33号、34号、35号参照
関連ブログ2~日当未払いと同じ構図
証人尋問~「迷惑はかけない」と母は領収書を書かされた、環境美化はボランティア活動、日当をもらっていないと農業者…
先週11月17日、福岡地裁で多面的機能支払交付金に関連して、私が泊一環境保全組合らから名誉棄損で訴えられた裁判の証人尋問があった。
原告らは「泊一環境保全組合に不正はない。環境美化活動は農地維持活動である。領収書の偽造はない。伊藤議員の質問、ビラ、ブログで名誉を傷つけられた」と主張してきた。
原告側の証人は、国の検査を受けた令和2年(2020年)2月当時、組合の事務長だった田中幸昌氏(元市の幹部)と住民2名の3人。被告側からは私と住民など4名の5名。計8名が証言台に立った。
証人は尋問に先立って宣誓をし、「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べない」旨を誓った。
詳しい話は裁判の記録が活字となってからにするが、肝心なところを証人の陳述書と私のメモで書いておく。
承諾を得ずに領収書を書いたことをついに認める
被告(伊藤)側の証人Aさんは、領収書の偽造を訴え、市に調査を求め続けてきた告発者のひとりである。「環境美化活動は市道清掃などのボランティア活動。日当の領収書は私が書いたものではない。私文書偽造と思った」と証言。
Aさんの家族Bさんは「令和2年(20年)6月、組長がお金を2万円もってきて、これは環境美化のお金。お父さんに渡してくれと言われたが、領収書の話はしていない。代筆の承諾もしていない」と証言。
それについて、原告の組合側証人のCさんは、Aさんと家族の了解を得ずに領収書を書いたことを認めた。市と組合はこれまで2年以上「家族の承諾を得て書いた代筆」と主張してきたが、それがついに崩れた。
Aさんは19年3月他地区へ転居後も自治会名簿に名前を載せられ、環境美化の日当を受けとったという虚偽の受領書を作成されていた。
「迷惑はかけない」と母は領収書を書かされた
被告(伊藤)側の証人Dさん(福岡市在住)は、泊一行政区で一人暮らしをしている96歳のお母さんについて証言した。
令和3年(21年)7月、県に情報公開請求すると、お母さんが高齢のため参加していない環境美化活動に8回も参加し、日当を1万6千円受け取ったという令和2年6月30日付の領収書がでてきた。
驚いてお母さんに話を聞くと、この日女の人が二人たずねてきて「迷惑はかけないから領収書を書いてくれ。お金は公民館建設に寄付するから」と頼まれた。意味がよくわからなかったが、断れずに領収書を書いたという。
Dさんはお母さんに、そのお金は公金であり、働いてもいないのにお金をもらうのは悪いことだ、寄付は自分のお金でするものだと話した。するとお母さんは考え込んで「詐欺に加担してしまった。死ぬまで刑務所から出れないかもしれない」と悔やんだという。
(市が県へ提出した書類を調べると、90代のお母さんが水路の泥上げに参加した日当の受領書が次々でてきた。それらは他人が書いたものだった。)。
食い違う証言~農業者への日当配布
「令和元年度は日当を受け取っていない」
被告(伊藤)側証人の農業者Eさんは、①環境美化活動で農業用水路の泥上げをしたことはない。それは農区の出方で農業者が行なっている。②泊一環境保全組合の「構成員になる」という意思表示をしたことはない。③(2007年度の設立以来)組合の総会にでたことはない。④総会の案内状が来るようになったのは令和4年度から。⑤農区の出方で毎年6月と10月に水路の泥上げ、農道・ため池の草刈りに参加しているが、ずっと日当はでなかった。はじめて日当が支払われたのは令和2年(20年)6月の農区の出方の後で、ひとり8千円が交付金から支払われた。⑤出方に参加しないと出不足金を取られる。
Eさん名義の領収書、受領書があるが、それらはどれも本人が書いたものではなく、名前の漢字が間違っているものまである。
「令和元年度も日当を受け取った」
原告組合側証人のFさんは、令和元年度(19年)と令和2年度(20年)に農区長をつとめたという。私の弁護人が「令和元年度は交付金から日当を受け取ったか?」と聞くと「受け取った」と答えた。
被告(伊藤)側のEさんは「出方の日当は令和2年度から。元年度はもらっていない」と証言し、Fさんは「元年度も受け取った」と証言した。ふたりの証言は食い違っている。もしどちらの証言も事実であれば、同じ作業に参加しながら、農区長は日当をもらい、他の農業者は日当をもらっていないことになる。
不適切な日当の配布を「平等に配った」と釈明
原告の田中幸昌氏(現在糸島市人権擁護委員、糸島市泊土地区画整理組合副会長)は多弁であったが、マスクで声がこもって聞き取りにくかった。文書ができあがってから詳しく検証する。彼の証言で一番印象に残ったのは「平等に」という言葉である。
令和2年(2020年)2月、市の生活環境課で主査を務める会計年度任用職員だった田中氏は、泊一環境保全組合の事務長だったが、内部告発により中園辰信会長(現糸島市泊土地区画整理組合監事)とともに国の検査を受けた。国は県と市を通じ、中園会長と田中事務長を指導し、未配布となっていた環境美化活動の日当264万円余りの多面的機能支払交付金を構成員に配布するよう求めた。
そのとき、組合は活動に参加していない高齢者や、道路・公民館・公園のそうじをした人たちに日当を配布したのである。元々環境美化活動は市長の呼びかけで行うボランティア活動であり、農業の交付金の対象となる活動ではなかった。
それについて田中氏はお金を「平等に配った」と釈明した。日当をもらう資格がない人たちにお金を配るのは不適切な行為である。それを「平等に配った」とまるで正しいことをしたかのように表現し正当化した。
市の課長職までつとめた事務のプロが「日当は本交付金の活動に参加した構成員に配る」という最低限のルールすら守っていなかったのである。指導した九州農政局や県農林事務所の担当者が聞いたら絶句するだろう。
馬場貢副市長は「適正にチェックしておる。問題ない」と議会で繰り返してきたが、それがいかに根拠のないデタラメな答弁だったかがわかる。
判決は来年の1月19日
糸島市が交付する多面的機能支払交付金は、年間1億5千万円にもなる。すでに20億円ほどの税金が活動組織に交付されただろう。
証人尋問の日、法廷いっぱいの傍聴人が真剣に耳を傾けていた。判決は来年の1月19日。
昨今、行政寄りの判決が多い中で、私が敗訴する可能性も大いにある。そのときは控訴するだけだ。そしてもっと多くの市民に裁判の傍聴にきていただこう。
証人尋問が終わり、夕方裁判所の外に出ると冷たい雨が降っていた。だが私の心も体も温かだった。
不正を告発すればイジメやパワハラにあう息苦しいまちで、妨害に屈せず勇気ある証言をした人たちに私は胸が熱くなった。
2023年11月17日の証人尋問は、違法行為と隠蔽がはびこる糸島市で、法令遵守のまちをつくる一筋の光となるだろう。
多面的機能支払交付金 関連ブログ リンク⇩
〇これのどこが農用地?環境美化のボランティア活動で農業の交付金を不正受給
〇ちよ便り35号~農業者に出方のお金が支払われていない ちよ便り26号、27号、29号、30号、32号、33号、34号、35号参照
関連ブログ2~日当未払いと同じ構図
市「領収書があるから問題ない」
いとう「ウソの領収書が何百枚もある」
13年間 農業者に出方のお金が支払われていない
泊一環境保全組合への交付金総額は4016万円
市長が任命した行政区長=市職員=が会長をつとめる泊一環境保全組合は、2007年度に設立し、毎年約250万円の交付金を市から受け取っています。
市が組合に支出した交付金は、2022年度までで4016万9520円です。しかし組合は、告発があるまで総会を開かず、行政区の環境美化を多面的機能支払交付金の事業と偽り、交付金を水増し請求していました。
そのうえ、実際に泥上げや草刈の出方に参加した農業者に支払う日当を2007年度から2019年度まで13年間支払っていませんでした。
「他地区の農家から、出方に日当が出ると教えてもらった」と言う人たちが、2019年12月、国に告発したことがきっかけで、翌年の6月から、ようやく出方の日当が参加者に支払われるようになりました。
「2020年6月の出方作業のあと、はじめて8千円の日当が配られた。こんなお金があったのかと驚いた」と言います。
私が13年にわたる日当の未払いについて質問すると、市は「泊一環境保全組合から領収書が提出されている。未払いとは認識していない。問題ない」と答弁しました。
しかし農業者は「受け取っていないお金の領収書は一度も書いていない」と言っています。 私は住民に情報公開請求してもらい、県にある領収書を調査しました。
いとう~本人が書いていない領収書がここに20枚ある。日当の未払い、領収書の偽造をなぜ調査しないのか。
副市長~組織からの資料は市の職員が確認した。市の事務は適切だ。地域の問題は地域で解決を。
いとう~副市長は「問題ない」と言うが、冗談じゃない。水路の泥上げと書いたウソの領収書が何百枚もある。一番悪いのは法令を順守せず、組合の不正を握りつぶした市役所だ。
支払わなかった日当のお金はいまも通帳にあるのか?
市は「領収書に印鑑やサインがあれば信用するしかない」と答弁し、領収書さえ出れば、お金が支払われていなくても「問題ない」という立場です。
しかし交付金は税金です。13年も農業者に支払わなかった日当がどこにあるのか。今も通帳に貯めてあるのか? それを調べて明らかにすることが行政の責任ではないでしょうか。
偽領収書~90代の高齢者が泥上げ・草刈
県への情報公開でわかったこと
〇母は96歳なのに「水路の泥上げ・草刈をした」というウソの受領書が複数あった。人の名前を勝手に使わないでほしい。議会で「おかしい。調査して是正せよ」と言うのは伊藤議員だけ。ひどすぎる。
〇複数の筆跡で私の領収書が作ってあった。おまけに名前の漢字が間違っている。毎年出方に参加しているが、2019年度までは1円も日当をもらったことはない。
〇転居し、泊一に住んでいない私の名前が自治会名簿に載せられ、架空の日当受領書が作成されていた。デタラメだ。
伊藤千代子~小学生の子どもが「ため池の草刈・泥上げ」をした日当領収書や、シニア会が水路の泥上げした領収書など、事実ではない領収書が何百人分も作られています。組合は自治会や農区の名簿を使って、偽領収書を作成していた疑いがあります。
泊一環境保全組合をめぐる経過
2007年 泊一行政区長が交付金を受給するため、「泊一環境保全組合」の設立を市に申請。市が認可。
交付金は年に約250万円。組合は総会を開かず組織を運営。出方作業に参加した農業者に日当を支払わず、環境美化活動を多面的機能支払交付金の対象事業と市に報告し、交付金を水増し請求。
2019年12月、国に内部告発。告発者にパワハラ。
2020年2月、国が検査。ズサンな事務が発覚。
国が「環境美化活動は交付金の対象事業ではない」と指摘すると、市が「環境美化は水路の泥上げ、ため池・農道の草刈り」と虚偽説明。
6月、組合が農業者に出方の日当8千円をはじめて配る。
2021年 組合が市に提出した文書から名簿、領収書、決算書、総会議事録に偽造・ねつ造が見つかる。
9月14日、伊藤が議会で質問。市が「問題ない。事務は適切」、「領収書は信用するしかない」と答弁。
9月16日、自治会役員が副市長と市役所で面会。
10月27日、自治会の臨時総会で伊藤千代子非難決議を採択。市議会議員らが来賓として参加。
2022年7月、組合が伊藤を、前区長が告発者を提訴。
2023年3月、県が市に対し「組合の書類を事実確認するよう依頼する文書」を送付。市が「調査しない」と県に回答。6月議会、9月議会で市は「問題ない」と答弁。
住宅地の環境美化で農業の交付金はもらえない
泊一行政区の環境美化活動
住宅地の中で道路、公園、公民館を主に清掃。善意のボランティア活動。写真は今年5月14日
泊一行政区自治会では、毎年2回、春と秋に環境美化活動を取組み、道路や公民館、公園の清掃を住民総出でおこなっています。
泊一環境保全組合は、この環境美化を「農地維持のための共同活動」と市に虚偽報告し、多面的機能支払交付金を不正受給していました。
しかし、善意のボランティア活動である環境美化は、農業の交付金とは関係ありません。
国の検査で市が虚偽説明
2020年2月、国が組合を検査したとき「「環境美化は本交付金の対象事業ではない」と指摘しました。
すると市が「泊一の環境美化は農用地の泥上げ、農道・ため池の草刈り。
活動は適切である」と嘘の説明をして不正受給をごまかしました。
そのため組合は、今も交付金の不正受給を続けています。
県の調査依頼を市が拒否
今年の3月、県は私の要望を受け、服部知事の名前で月形市長に文書を送り、組合の書類を事実確認するよう依頼しました。しかし市は「調査しない」と県に回答しました。
国の検査を妨害し、不正の事実を隠蔽(いんぺい)したのが糸島市だからです。
市のホームページで虚偽情報を発信 嘘をつき続ける羽目に…
市は今年3月から、公式ホームページ「市長への手紙」に、泊一の環境美化は「泥さらいから始まる」という「匿名の住民」の声を載せ、私を名指しで誹謗中傷しています。
国の検査官に「泊一の環境美化は、農地の維持活動」とウソをついたため、市はそのウソを永遠につき続ける羽目に陥っているのです。
毎年2回、春と秋、市長の呼びかけにこたえて行う住宅地の環境美化を、農地の活動と偽って交付金をもらい続けることは、補助金適正化法に違反しており、許されません。
組合と自治会が伊藤を裁判に訴える
2022年7月、泊一環境保全組合と泊一行政区自治会及び前区長と前事務長は、私を提訴し、523万円を支払えと請求してきました。
原告が裁判で主張しているのは、
① 泊一行政区で行う環境美化活動は、
多面的機能支払交付金の事業である。
② 領収書の偽造はない。
また原告は「市が不正はないと議会答弁しているのに、伊藤千代子は不正があると質問し迷惑している、質問をやめよ」と言っています。
しかし、泊一の環境美化は住宅地のボランティア活動であり、農地維持活動ではありません。領収書の偽造があるのも事実です。原告は一日も早く不正を認めて訴訟を取り下げ、真実を語るべきです。
私は議員として市の不正の実態を明らかにし、是正するまであきらめません。
ご支援をよろしくお願いいたします。
なぜ市は「問題ない」と組合をかばうのか?
理由①組織の代表が市職員
泊一環境保全組合が国の検査を受けたとき、組合の会長は行政区長、事務長は市の職員でした。公務員の不正は市の責任。社会のきびしい批判を浴びるからです。
理由②議員も不正に関っている
元議員、現議員が利害関係者になっている活動組織のなかには、泊一と同じく総会を開かず、日当を払わず、別通帳に交付金を貯め込んでいるところがあります。
職員、議員が関わった不正まみれの実態を、市は必至で隠しつづけているのです。
理由③不正の原因が市にある
日当未払い、環境美化による不正受給と文書偽造。これらは市が長年、適切な指導を怠ってきたからです。
そのうえ、市は国の検査を虚偽説明で妨害しており、市長以下、法令違反に問われ、罰則や損害賠償責任が発生する可能性もあります。「問題ない」は、市執行部の自己保身にほかなりません。
クリーンな政治が市民を守る
不正がまん延の糸島市
市の公文書には多くの虚偽記載があります。農業の交付金の不正受給問題は、ウソとヤラセがはびこる糸島市政を象徴しています。
民営化を口実に、元前原市長らに4つの保育施設を無償譲渡したときは、当て馬を使ったヤラセを実行しました。
市職員が架空法人の理事長になりすまし、区長や取引業者、元職員らが理事役で法人選定に加わっていました。
市が多くの当て馬を使ってヤラセの事業者選定を行ない、未設立の法人を契約相手方にした無償譲渡の議案を議会に提案。それを議会が議決し、違法に施設を無償譲渡した例もあります。
市と議会、利害関係者が癒着した「不正のトライアングル」は犯罪です。しかし、不正をやり遂げた職員は出世、天下りし、協力者は優遇されます。
市長は、当て馬になった人を政治倫理審査会委員や都市計画審議会委員、人権擁護委員に任命し、重用しています。市の公務員倫理は崩壊しているのです。
不正を正せば財源が豊かになる
市民は物価高騰のなかで一生懸命に生きています。福祉をよくしてほしい。教育費、文化費を増やしてほしい。税金、公共料金をあげないでほしい。バスを増やしてほしい。どれも切実な願いです。
不正を正せば、市民のための財源が豊かになります。「市は法令を順守せよ!不正を隠蔽するな!」の声を広げましょう。
2023年11月1日 伊藤千代子
(※詳しくはブログ「ちよ便り」で)。
一般質問動画⇩
告発者が訴えられた裁判
「咎めだてしない」約束
訴状の一部
2019年12月、数人の住民が多面的機能支払交付金の使途に不審感を抱き、国(九州農政局)に告発しました。
この勇気ある告発があったからこそ、20年2月、国は活動組織(泊一環境保全組合)の検査を実施し、10項目にもわたる不適切な状況を確認できました。
もし内部告発がなかったら、いまだに総会は開かれず、農業者への出方日当は1円も支払われていなかったでしょう。
しかし先の検査で国と県は、農業者への日当未払いや不正受給等まで把握できませんでした。市が虚偽説明をして検査を妨害したからです。
22年7月、当時の組合の責任者が告発した住民を訴えて、223万円余りを請求する裁判を起こしました。理由は「謝罪して職を辞したら咎めだてしない」と約束したのに、伊藤議員に情報を提供して、21年9月議会で質問させたからというものです。
議員の口利きと弁護士の忖度
「謝罪して職を辞したら咎めだてしない」とはどういう意味でしょうか?
なぜ善良な告発者が訴えられ、お金を請求されたのでしょうか?
それは、水面下で議員の口利きと告発者の代理人であった弁護士の忖度があったからです。
相談
2020年12月20日、私はAさんBさんと面会し、国に泊一環境保全組合の不正を告発したら、保全組合の会長であるC区長=自治会長から「行政にチクったのはお前か」「交付金を返還しないといかんようになった。500万円返せ」などの暴言やパワハラメールを受けたうえ、地域では「カネがほしくて行政にチクった」「頭がおかしい」などさまざまな陰口を言われ困っているとのことで、紛争解決のため弁護士を紹介してほしいと頼まれました。
ふたりが地域の環境問題で弁護士法人Dに相談したことがあると聞き、「そこの弁護士なら権力に忖度せず力になってくれるでしょう」とすすめ、「私は議会で交付金問題の是正のために力を尽くします」と約束しました。
弁護士への依頼
2021年1月18日、AさんからD弁護士法人と契約し費用を支払ったと連絡がありました。
そのころ、私はBさんの名前で作成された偽の受領書を複数入手しました。17年3月末で他地区へ転居したBさんが、転居した後も行政区自治会の会員名簿に載せられ、17年度、18年度の水路泥上げ作業に従事して日当を受け取ったという、まったく身に覚えのない受領書です。
21年2月3日、D法人の弁護士は、区長のパワハラと文書偽造等について事実関係を問いただす文書をC区長ら組合と自治会宛に送付しました。それを見せてもらうと、二人の立場に立った実に立派な文書だったので、ここの弁護士を紹介してよかったと安心しました。
議員の口利きと弁護士の忖度
ところが2月17日、D法人の弁護士は当事者のC区長らと行政区自治会公民館で接触(面談)していたのです。
AさんBさんの話によると、21年2月3日付の連絡文書を受け取ったC区長は対応に苦慮して地元のE議員に相談し、E議員はⅮ法人の弁護士に「C区長が泣きついてきた。C区長の話を聞いてほしい」と頼みました。C区長はE議員と非常に親しく、E議員はD法人の弁護士と親しかったのです。
思いもよらない展開でした。依頼人の利益を第一に考えるはずの弁護士が「糸島の議員に頼まれた。議員の名前は言えない。自分たちにも付き合いがある」と言って、相手方当事者との面談に出かけたというのだから。
「咎めだてしない」の文書
私が上記の話を聞いたのは21年4月15日のことです。4月14日付でC区長に送付された「ご連絡文書」を見せてもらうと、「職を辞すれば咎めだてしない」という一文がありました。それが下の文です。
「…環境美化活動に係る書面には自身の署名・押印でないものが含まれていること、実際は参加していない環境美化活動について氏名が冒用されている事実を把握しております。既に、不正の事実は隠し切れない状況に至っているのではないでしょうか。
しかしながら、貴殿より、A氏、B氏に対し……強く非難されてきたことを謝罪された上、一連の不正行為の責任をとって役職を辞されるのであれば、当方としてもそれ以上、咎めだてをするようなことは致しません」
私は驚いてAさんBさんに「職を辞するだけで彼らがしてきたことを許せますか? 会長も事務局長も市の職員ですよ」と聞きました。
すると「絶対に許せないし納得できなかったが、弁護士に説得されて同意してしまった」と言いました。ふたりは何かおかしいと思いながら、穏便な解決をすすめる弁護士に応じてしまったのです。
謝罪
4月22日、C区長からD弁護士法人へファックスで宛名のない一枚の連絡文書が送付されました。(写真上)それにはこう書いてありました。
「前略 まず冒頭に、2月3日、3月24日、4月14日とお手紙を受け取り、なんの対応もしなかったことについて、心よりお詫び申し上げます。
A氏に対して、不適切なメール及び暴言を浴びせたことについては、行政区長としてあるまじき行為であり、深く反省し5月の役員会に辞職の旨を伝えその日をもって職を辞するものです。それと同時に区長が兼任する、泊一環境保全組合の会長も辞することになります。
2021年4月22日 泊一行政区長 〇〇〇〇」
領収書の偽造など不正行為については一言も触れていません。C区長は不正を認めその責任をとることなく、それどころかAさんBさんの実名をあげて辞職せざるをえなくなった旨の文書を町内に配布しました。そのため「AとBがC区長を辞めさせた」とふたりはいっそうつらい立場にたたされました。
告発者を訴えた裁判の判決
2022年7月、C前区長がAさんBさんを訴え220万円を請求した裁判は、不正があったかどうかではなく、「不正行為の責任をとって職を辞すれば咎めだてしない」との約束したのに、伊藤議員に交付金問題を議会で追及させたのは約束と違うという裁判でした。
21年9月議会で私が当該組合について質問したのは、文書偽造を含め、重大な不正があるのに、市がそれを放置していたからでした。
AさんBさんは、すでにD弁護士法人とは契約を打ち切っていたので、この裁判を新しい弁護士のもとで闘いました。
しかし裁判所は「職を辞すれば咎めだてしない」の言葉にとらわれて、地裁では一人2万7500円を支払う判決が下りました。控訴しましたが、先日の10月20日、高裁での判決は棄却でした。
地元議員や代理人の弁護士にハメられたような「咎めだてしない」という言葉。痛恨の一文です。
役職を辞すればすむ問題ではない
私と告発者は卑劣な攻撃にさらされてきました。でもそれは、不正の真実が明るみになるのを恐れる人たちがいるからです。
この間の議会質問で、
1,住宅地の環境美化活動を農業の交付金の対象事業と偽っていた。
2,領収書・受領書を偽造していた。
3,農業者に出方の日当を13年間支払っていなかった。
4,総会を開かず、県に提出した総会議事録、決算書は偽造だった。
これらすべてを市は「問題ない、適切」と擁護し、議会も容認しています。糸島市役所には虚偽公文書が溢れているので、地域や組織を浄化する能力に欠けているのです。
しかしながら、区長ひとりが役職を辞すればすむ問題ではありません。4016万円の交付金の全額返還が求められるような極めて悪質なケースです。
写真 「咎めだてを致しません」のご連絡文書
最後に「誠実な対応がなければ、書類の偽造等について九州農政局に情報提供し、交付金の不正受給について警察に告発する…」と書いてある。
私が訴えられた裁判の争点~環境美化はボランティア
2021年9月議会で、私は多面的機能支払交付金について質問し、年に約250万円の交付金を受給している泊一環境保全組合の環境美化活動は本交付金の対象事業にはならないこと、日当の領収書には偽造があることなどを取り上げ、市に調査と是正を求めました。
すると22年7月25日、泊一環境保全組合と泊一行政区自治会及び泊一環境保全組合の前会長と前事務長は「多面的機能支払交付金に関して不正はない。伊藤議員の議会質問と議会ニュース、ブログで名誉を棄損された」として550万円を支払えと私を福岡地裁に提訴しました。
当該組合の会長は市長が任命した行政区長(地方公務員法に規定された非常勤特別職員)で泊一行政区自治会長も兼ね、前事務長は元市の幹部職員でした。つまり、国の検査を受けた当時、両名とも公務員で法令を遵守しなければならない立場にあった人達だったのです。
裁判の争点は以下の2点です。
1,泊一行政区で行われている環境美化活動は農用地の水路の泥上げ、ため池・農道の草刈等である。⇒本当か嘘か?
2,交付金の領収書に偽造はない。⇒本当か嘘か?
先月9月8日の口頭弁論で原告側は、これまで通り「環境美化の活動内容は水路の草刈り・泥上げ・農道の清掃、溜池の草刈り作業。したがって多面的機能支払交付金の対象事業である」と主張し、市が「活動は適切。問題ない」と議会で答弁しているとアピールしました。
被告の私は、今年5月14日に行われた泊一行政区における環境美化活動の写真を撮影し、裁判所に提出しました。その一部が前回ご紹介した以下の写真です。
環境美化活動
市道の清掃
市道の清掃
市道の清掃
県道の清掃
写真でわかるように、泊一行政区の環境美化活動は市内の他の地域同様、住宅地の美化を目的としたボランティア活動であって、農業振興の交付金の対象事業ではありません。
それは2020年2月13日の国の検査でも指摘されており、九州農政局多面的機能支払推進室の國廣博昭室長と山口高士係長による検査結果表には、次のように書いてあります。
「環境美化活動を年2回実施しているが、実施範囲を確認した結果、事業計画で位置付けられていない範囲を含む活動であり、本交付金の活動とは認められない」
したがって、泊一環境保全組合は環境美化の名目で受け取った交付金を国、県、市に返還すべきだったのです。
しかし13年もの間、活動組織の虚偽報告と不正受給を見逃してきた市は、自らの責任が露見するのを恐れ、「環境美化の活動内容は、水路の草刈り・泥上げ、農道の清掃、溜池の草刈り等を行なっている」と国、県の役人に虚偽の説明をしました(国の検査結果表より)。
活動組織を直接指導する権限は、地元の市町村にあります。市が「活動は適切。問題ない」と強く主張したことから、結局、国と県はそれに従って組合に交付金の返還を求めませんでした。国の検査官による正しい指摘を、市が真っ赤な嘘でねじ曲げたのです。
農家の出方で行われている泥上げ・草刈り
では実際に泊一行政区における農用地の泥上げ・草刈り作業は誰が行なっているのでしょうか?
それは何十年もの間、泊一農区に加入する農家の方々が行なっています。その写真も裁判所に提出したのでごらんください。環境美化から2週間後の今年6月4日、「農区の出方」の名称で行われた泥上げ、草刈り作業の様子です。住宅地の清掃とは全然違いますね。
農地維持活動
朝8時に集合し農家の皆さんが農用地に散らばる。
早朝の泥上げ作業。骨の折れる大変な作業です。
きれいに泥上げされた農業用水路。こうして大切な農地を維持する活動を共同で行います。
草刈り作業
この活動は、泊一行政区に住む農業者と他の地域の入り作農業者およそ50人が協力し、農用地保全のために農業者だけで行なっています。これが交付金対象の農地維持活動です。
この出方の日当について、さらに重大なことがわかりました。農業者が出方の日当をもらったのは2020年からで、それまでは1円も日当をもらっていなかったのです。
20年6月7日、出方作業の後ひとり8千円が現金で初めて支払われ、参加者は驚いたそうです。農業者は出方に参加すると日当が出るということすら知らなかったのです。
組合は2007年度から19年度まで総会を開かず、出方の参加者に日当が出るとの説明を怠り、1円の日当も支払っていませんでした。13年間、払わなかった日当のお金はどこにあるのでしょうか?
17年で4016万円という多額の交付金を受給しながら、長年にわたる未払い金があると指摘しているのに、市は「領収書にサインと印鑑があった。だから支払われている」(23年9月議会)「領収書は信用するしかない」(21年9月議会)などと答弁しています。
行政の役割を放棄し、特定の利害関係者の便宜を図っていると言えるでしょう。
原告らが「名誉棄損」と主張する私の一般質問
それは2021年9月14日に行なった一般質問です。「糸島市議会」から検索して、ぜひ会議録にアクセスしてみてください。
議長の質問妨害、傍聴席からヤジが飛ぶ中で至極真っ当な質問をしたと思っています。
市政を正すための質問が「名誉棄損」に認定され賠償金を払わされたら、議会制民主主義はいっそう形骸化し、糸島市はますます公務員倫理も法令遵守もない状態になってしまうでしょう。
この質問のあと大勢の議員が「交付金の問題は市の事務ではない」だの、「伊藤議員にこれ以上交付金の質問をさせるべきではない」だの、「泊一環境保全組合に不正はない」だのと大合唱しました。
調べると彼らの多くが本交付金の利害関係者でした。中には、日当を支払わず別通帳に貯め込み飲食に使っていると思われる活動組織や、議員が組織の顧問を務めている活動組織もありました。
毎年毎年、市が1億5千万円も予算化している多面的機能支払交付金。それはすべて国民の税金です。だからこそ法令を遵守し制度にのっとって運営すべきなのです。
この裁判は11月17日に証人尋問が行われることになりました。その様子はブログでお伝えします。
ちよ便り26号
関連ブログリンク
ホームページ「市長への手紙」での 誹謗中傷はやめなさい
一日に何千何万という人がアクセスする糸島市の公式ホームページの「市長室」をクリックすると「市長への手紙」というコーナーがでてきます。担当課が市民への疑問に答えるという趣旨で、それ自体はいいものです。
しかし、今年の3月からこのコーナーで、交付金の不正受給問題を追及する私を名指しで誹謗中傷する記事が載せてあります。
⇩こちらをクリック
この匿名の手紙には、泊一行政区の環境美化について、「溝を上げて中の泥さらいから始まる」と書いてありますが、事実ではありません。
泊一行政区の区長(=市の特別職非常勤職員。市長が任命)が会長をつとめる泊一環境保全組合は、平成19年度から毎年250万円の多面的機能支払交付金という農業の補助金を、市から受けとっています。
ところが10年以上組合の総会を開かず、農業者に出方の作業日当を支払わず、行政区が行っているボランティアの環境美化活動を「農用地の草刈り、泥上げ」と市に報告し、交付金を受け取っていました。
私は内部告発した住民から事情を聞くとともに、市、県、国から大量の行政文書を取り寄せ、領収書の偽造まで見つけました。
そこで令和3年9月議会で市に組合の調査を求めました。しかし市は、区長や組合をかばって「問題ない。活動は適切」と答弁し、「泊一の環境美化活動は、農地維持活動。水路の泥上げ、ため池の草刈。活動は適切」と虚偽答弁しました。
そして令和4年7月、行政区長らは「市が不正はないと言っている。名誉棄損だ。500万円支払え」と、私を裁判に訴えました。
内部告発した住民のみなさんは、「行政にチクったのはお前か」「カネ返せ」とパワハラを受けたうえ、前区長から200万円の損害賠償を請求されました。(「ちよ便り34号参照)
泊一行政区では、環境美化活動で「水路の泥上げ」などしておらず、環境美化は住宅地の環境保全のためのボランティア活動です。したがって、農業の交付金の対象事業ではありません。
下の写真は、今年5月14日に行われた泊一での環境美化活動の様子を撮影したものです。私が9月8日の裁判に提出しました。
住民の方々は、ボランティアとして熱心に参加しておられましたが、泥上げなどの活動はいっさい行われませんでした。それが真実です。
住民に本当のことを知らせず、行政区の環境美化活動を「水路の泥上げ、農道・ため池の草刈り」と偽って長年にわたり農業の交付金を受け取ってきた組合幹部。それを私は「不正受給」であり、補助金適正化法に違反すると指摘したのです。
この「市長への手紙」を私が初めて見たのは、今年の2月24日、議長室でした。
堀田勉議長に呼ばれていくと、この手紙のコピーを渡されて、「これを市のホームページに載せますから」と言われました。
「え、どうしてですか? 内容が虚偽です。泊一行政区では環境美化で水路の泥上げとかしていません。ウソの手紙で議員を攻撃していいのですか?」と言いました。
すると議長は「市に届いたものなので、議会は関係ない。ホームページに載せるかどうかも市の判断」と答えました。
そこで市に、「これは内容が真実ではありません。市を追及する議員への個人攻撃です。ホームページに載せるのはやめてください」と要望しました。すると市は、「この手紙の回答は議会事務局が書いた。内容について市は関知しない。市民からきた手紙はそのまま載せる。問題ない」と言って、私の申し入れを拒絶しました。
要するに、市と議会は内容が真実かどうかはどうでもいいのです。目的は、不正を追及する唯一の議員を攻撃することなのだから。
ところでこの手紙には、副市長も出てきます。手紙の主は「市を巻き込んで悪いことをしているみたいです」と書いています。
その通りですよ。
下は、今年の4月、市が環境美化活動の協力を市民に依頼したときのチラシです。
泊一行政区の環境美化活動が5月14日に行われること、市長の呼びかけで行われる地域清掃のボランティア活動であることがわかります。
市も行政区も組合も、みんな環境美化がボランティア活動であって、農業の交付金の対象にならないことを知っているのです。
にもかかわらず組合側は、9月8日の裁判で市の議会答弁を引用し、「市が問題ないと言った。泊一の環境美化は泥上げ、草刈り」と虚偽の主張を繰り返しました。
この「市長への手紙」は、公式ホームページを使った特定議員への卑劣な攻撃です。このような行政権力の横暴は、地方自治、議会制民主主義の破壊につながるもので、断じて許すことはできません。一刻も早く削除することを求めます。(つづく)
ちよ便り31号
ちよ便り34号
市と議会 関連ブログ
県に市が「事実確認しない」と回答
県への情報公開請求で、市が県から依頼された多面的機能支払交付金について、事実確認の依頼を二度も拒否していたことがわかりました。
令和5年3月8日 服部誠太郎県知事から月形祐二市長へ
糸島市の多面的機能支払交付金活動組織の事務手続きに関する疑義への事実確認について(依頼)
別添資料のとおり、糸島市の多面的機能支払交付金活動組織の取り組み内容について、疑義がある旨の文書が福岡県に送付されましたので、事実確認をお願いします。
確認結果につきましては、令和4年12月5日付4農振5555号で依頼したことと併せて、告発者に対して回答をいただき、対応結果についてご報告をお願いします。
令和5年3月27日 月形市長から服部知事へ
糸島市の多面的機能支払交付金活動組織の事務手続きに関する疑義への事実確認について(回答)
1 依頼の事実確認は実施しない。
(理由)令和2年2月13日、14日実施の九州農政局による多面的機能支払交付金係る抽出検査により、確認・是正された内容である。
2 告発者である伊藤千代子糸島市議会議員への回答については、令和5年糸島市議会第1回定例会(令和5年3月13日)の一般質問において、当該疑義への事実確認はしない旨答弁しているため回答済である。 以上
不正会計を放置し県の依頼を二度も拒否した市
決算額のない決算書を9年間も作成し続けている泊一環境保全組合。それを「問題ない」と放置している市。
不正会計も交付金の不正受給も受領書や領収書の偽造もすべて、「問題ない」と回答。「事務は適切」と主張しています。
法令遵守もコンプライアンスもない市役所でいいのでしょうか?
県には、市から提出された多面的機能支払交付金に係る大量の虚偽公文書が保管されています。まさに異常というべき事態です。
福岡県知事 服部誠太郎様
多面的機能支払交付金は、国民の税金です。県の事実確認の依頼を拒否する市を、県はきちんと指導してください。そうでなければ、不正がまん延し、勇気を持って内部告発した住民は村八分にされ、責め立てられ、大変な苦労を強いられています。
糸島市は、交付金の受給組織に対して、まともな決算書の作成さえ指導できないでいます。国、県からの年間1億5千万円の交付金の使い道が、法令遵守のもとで適切に行われるよう、九州農政局とともに検査・指導してくださいますよう、一日も早くお願い申し上げます。
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県の「事実確認の依頼」を市が放置
この写真は、昨年11月、福岡県知事が、月形祐二市長へ送付した公文書です。
「 令和4年12月5日
糸島市長殿
福岡県知事 服部誠太郎
糸島市の多面的機能支払交付金活動組織の事務手続きに関する疑義への事実確認について(依頼)
別添資料のとおり、糸島市の多面的機能支払交付金活動組織の事務手続きについて、
疑義がある旨の文書が送付されましたので、
事実確認をお願いします。」
活動組織とは、泊一環境保全組合のことです。
疑義とは、糸島市に提出された平成26年度から令和3年度までの収支決算書が、予算額しかなく、決算額がないものだったからです。
しかし、市は「この件はすでに終わったこと」と事実確認をしようとせず、放置しています。行政としての責任を果たさないことで、不正の隠蔽に加担しているのです。
8年間で2千万円以上の交付金の決算書がデタラメ
泊一環境保全組合は、金銭出納簿とは金額の合わない決算書を、平成26年度から令和3年度まで8年間分も作って、市に提出していました。
8年と言えば、交付金の総額は、年平均250万円として2千万円を超える大金です。市が黙認する組合の収支決算書をもう一度見てみましょう。
こんなデタラメな決算書を市に提出しても、市が「問題ない」と処理してくれるため、役員はだれも責任を取らず、平気です。
会長も事務局長も市職員の身分であったのに、こんな書類を大量に作りながら、「不正はない。伊藤議員の議会質問は名誉棄損だ」と怒って、昨年、私を裁判に訴え、およそ500万円を請求しています。
糸島市では、組織の監査も市の監査も議会の審査も、すべてのチェック機能がマヒし、恐ろしい状態になっていると言えるでしょう。
住民の告発に動いた熊本県甲佐町
熊本県甲佐町では、多面的機能支払交付金に関連して、「上豊内資源保全会」という組織で不正行為があったと2020年、住民が県に申立てをしました。
町が調査したところ、総会が開かれておらず、活動の際に参加者に支払われたと報告された日当が、個人には支払われておらず地区の会計に入金されていた。複数の人の受取印に、同じ印鑑が押されていたなどの不適切な処理が見つかりました。
そこで国、県は同組織の活動が不適切と判断し、交付金の全額返還を求めました。すでに、国と県の支出分は町が返還したといいます。
「不正は許さない」。これこそが真っ当な行政というものです。
多面的機能支払交付金 関連ブログ
①多面的機能支払交付金の闇 領収書の偽造、補助金の水増しは犯罪
④ちよ便り26号~多面的機能支払交付金の不正受給とその隠ぺいについて
⑪ちよ便り30号~県への情報公開で大量の虚偽公文書発見(総会資料のねつ造、領収書の偽造…)
⑬ちよ便り31号~交付金の不正受給と農業者への日当未払い、恐るべき市の実態
⑯決算書はデタラメ~馬場副市長の「適正な事務」
決算書はデタラメ~馬場副市長「適正な事務」
これは、多面的機能支払交付金を受給している泊一環境保全組合の平成26年度から30年度までの決算書。すべて「予算額」しかなく、肝心の決算額がありません。
馬場貢副市長は、議会で毎回「市の事務は適正」と答弁していますが、その実態は市民が驚くような書類の数々です。
令和元年度の泊一環境保全組合の収支決算書
令和2年度の泊一環境保全組合の収支決算書
令和3年度の泊一環境保全組合の収支決算書
何年にもわたって、予算、決算がごっちゃになった書類を作っています。令和元年度に九州農政局(国)が検査した後もズサンな事務を続け、毎年257万5320円もの交付金を受け取っていることがわかります。
泊一環境保全組合の現会長は、泊一行政区長の相田成志氏です。行政区長は、月形市長が任命する市の非常勤の特別職員。市長の部下であり職員です。
しかもこの書類を作成した時の事務局長は、田中幸昌氏。彼は令和3年度末まで市の再任用職員で、元は市の都市計画課長や業務課長を歴任した事務のプロです。にもかかわらず、領収書に基づく会計処理が適正に行われていなかったのは由々しき問題です。
伊藤「決算額のない決算書をなぜ受理したか?」
市「決算書として受理した」
伊藤千代子~補助金適正化法の第29条第1項には、「偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受け、又は間接補助金等の交付若しくは融通を受けた者は、五年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」とすると書いてあります。
交付金は国民の大事な税金です。組織が市に提出する書類が正確かどうか、市がチェックをしなければならないと考えますが、いかがですか。
楠原農地政策課長~書類についてはチェックを行っております。
伊藤千代子~ところが、令和2年度に市は泊一環境保全組合が提出した約400ページもの書類がありましたが、その中の収支決算書を見て驚きました。決算額が書かれていないんですよ。予算額だけの瑕疵ある書類でした。決算書と書いてあるのに決算額がない、こういう書類を市はなぜ受理をして県に提出をしたんですか。
楠原農地政策課長~提出された収支決算書につきましては、決算書として受理をしております。
伊藤千代子~答弁になっていないでしょう。決算額が書いていないような決算書をどうして受理したのかと聞いたんですよ。
楠原農地政策課長~申し訳ございません。表中の「決算額」と記載するべきところを誤って「予算額」と記載してしまったもので、表記の誤りであると思っておるところでございます。
伊藤千代子~それは違いますよ。なぜならば、この団体は、去年も今年も同じ予算額と書いて出しているんですよ。
糸島市は決算書に予算額だけのそういう書類を認めているんですか。
楠原農地政策課長~記載のミスと思われます。記載の内容以外については決算の内容となっておるというふうに考えておりますので、今後はミスがないように注意をしていきたいと思います。
伊藤千代子~決算書と書いて予算しか書いていない。こんなのが何年分もありますよ。そのたびにミスと言って、あなた方が許してあげる、とんでもないことをしています。
議長は堀田勉議員
これを重大な問題と思っていないようで無視なさっています。
市と議会と監査委員がそれぞれチェック機能を果たさないと、違法行為がまん延してしまいます。泊一環境保全組合の文書偽造、不正受給、農業者への日当の未払い問題を、絶対に隠ぺいさせてはなりません。
参考 下は、農業公園の指定管理者フロンティア・アドバンスの収支報告書。決算額が、千円未満切り捨て。一円単位になっていません。決算書が領収書に基づいて作成されていないからです。こういう公文書がいくらでもあります。
多面的機能支払交付金 関連ブログ1~
①多面的機能支払交付金の闇①領収書の偽造、補助金の水増しは犯罪
④ちよ便り26号~多面的機能支払交付金の不正受給とその隠ぺいについて
⑪ちよ便り30号~県への情報公開で大量の虚偽公文書発見(総会資料のねつ造、領収書の偽造…)
⑬ちよ便り31号~交付金の不正受給と農業者への日当未払い、恐るべき市の実態
関連ブログ2~日当未払いと同じ構図
これのどこが農用地?
環境美化のボランティア活動で農業の交付金を不正受給
このきれいな道路は、市道大塚新開池線です。ここは、九州大学や元気クラブのすぐ手前、見覚えがある方も多いことでしょう。住民が年2回の環境美化で砂を除去し、草を取っているから、美しい道路です。
農林水産省が所管する「多面的機能支払交付金」は、農業環境を守るための交付金です。ところが、泊一行政区長が会長をつとめる泊一環境保全組合は、住民がボランティアで行う上記の環境美化活動(市道や県道、神社、公民館、公園の清掃)を、農業用水路の泥上げ、農道・ため池の草刈りなどと偽り、多面的機能支払交付金を10年以上、不正受給していました。それを市も議会も見てみぬふりしています。
下も地域住民が環境美化で清掃している場所です。農用地ではありません。
市道大塚新開池線
同上
同上
市道新開桂木線
県道津和崎線
神社
行政区自治会公民館
泊第一公園
令和2年 国に市が虚偽説明
国「環境美化は本交付金の活動とは認められない」
市「水路の草刈り・泥上げ・農道の清掃、溜池の草刈り等を行なっている」☚うそ
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ちよ便り31号より
市が事実確認せず「適切と判断」
令和3年9月議会の答弁
令和4年12月議会の答弁
馬場貢副市長。右は月形裕二市長。
つまり市は、こう言っているのです。
「現地確認はしてないが、組合が提出した地図や報告書で確認し、チェックした。泊一の環境美化は、水路の草刈り・泥上げ・農道の清掃、溜池の草刈りである。だから適切。交付金をもらってもいいのである」と。
事実確認をしないで不正を正当化するのが糸島市の常套手段になっています。
県議会で議会関係ハラスメント根絶条例が施行
(1)嫌がらせの手紙
1月18日に、市民を名のる方から、手紙が来ました。内容は、以下の通りです。
「あんたの一般質問を聞いてうんざりしている。泊一の環境保全組合の事で9月と12月議会で鬼の首をとったようなあんたの質問には失望している。
確かに書類の不備や不正は、正す必要があるが、あんたの質問は重箱の隅をつつくようで決して是正させる為の質問ではない。確かに10万人の中に2,000人位はあんたを応援する変わり者もいる。
もし質問するなら、「・・・の事で市民から私に投書(電話)があり、調査したところおかしい所があるのでお尋ねします」といった質問からはじまり、もし市が間違ったことをしていれば今後は十分気を付けて事務をしてください。で終わっていいと思う。
あんたの質問のおかげで、「多面的機能・・・」について、市に出す書類が厳しくなり、農家の人はそういう書類はつくりきらないと言って辞退している所もある事は知っているのかな。もう少し糸島市民全体の市民の事を思って質問をしてください。
あんたのような議員は糸島市にはいらん。次の議会は3月と聞いているが、質問の前にこの文書を読み上げてください。
市民より 」
この文面には、見覚えがあります。これを私に送ったあなたは、今回の問題の当事者ではありませんか。
こういう形でたびたび私に圧力を加えることは、おやめください。
選挙で私に投票してくださった市民を貶めるようなこともおやめください。
不正受給や私文書偽造、日当の未払いはささいなことではありません。多額の公金が関係しているうえ、地方自治の根幹に係る重大な問題です。単なる書類のミスではないのです。
多面の交付金は、年に1億5千万円です。それは正しく、市民のために使われるべきものです。
県議会で議会関係ハラスメント根絶条例が施行
昨年7月、県議会で「福岡県における議会関係ハラスメントを根絶するための条例」が可決し、本年1月1日より施行されました。
すばらしいことです。
議会で暴言を吐き、威張りちらす議員をたくさん知っています。糸島市は本当に劣悪な議会でした。25年前、議員になった初日に、議長から「きさま、だまれ!」と怒鳴られたのを思い出します。私は「ごろつき議会」と呼んでいました。
利害関係者の支援者らに待ち伏せされて、取り囲まれ、「議会ニュースを書き直せ」と怒鳴り散らされたこともあります。「おかしい」と議会で言い続けるのは本当に大変です。
ひどい目にあっても、今までは救済機関がなかったので、少数野党の特に女性議員は耐えるしかありませんでした。
今回の県議会の条例制定を心から歓迎します。相談体制も作られるとのことなので、議会関係のハラスメント防止につながると期待しています。
パワハラにきびしい社会になれば、上のような手紙も来なくなるでしょう。
1時間も質問を妨害するような議会運営もできなくなるでしょう。
議会制民主主義に立った真っ当な議論のできる議会になるよう、願ってやみません。
ちよ便り31号~恐るべき市の実態
12月議会報告報告。写真は、クリックしたら大きくなります。
市民生活が大変なときに、法令順守も公務員倫理もない糸島市。
多面的機能支払交付金では、多くの議員(元議員)が利害関係者。
何度私が議会で指摘しても反省なく、さまざまな違法行為を繰り返す市。市を庇う議会。
月形市長、馬場副市長、執行部の責任は大きい。
見やすく分割
行政区の環境美化で農業の交付金を不正受給
毎年毎年「予算額だけ」の決算書が「問題なし」
財政難なのになぜ?
未払金は1千万円くらいある。調査を! 市~必要ない
警察「交付金の不正は行政が正すこと」と言うが…
交付金積み立てる組織も
虚偽文書あふれる犯罪市役所でいいですか?
多面的機能支払交付金の不正追及を議会が妨害
12月議会一般質問動画(字幕付き)をアップ
1)暫時休憩で1時間8分
波多江議員の発言で議長が質問を中断し暫時休憩へ。直前の徳安議員(立憲)と波多江議員(自民)の動きに注目。
⇓動画はコチラをクリック
1,きららの湯の休業について
2,多面的機能支払交付金における法令順守について
2)刑事訴訟法239条第2項により公務員はその職務を行うことにより犯罪があると思料するときは告発をしなければならない
しかし、市と議会は、交付金の不正受給、文書偽造、農業者への日当の未払いについての質問を妨害しつづけています。
12月議会では、不当な理由で1時間以上、質問を中断しました。
行政区長と市職員が関わった10年以上に渡る深刻な不正(犯罪も含まれる)を、何もなかったことにしようとしているのです。とんでもない人たちです。
3)日当の未払いも文書偽造も不正受給も無視してきた堀田勉議長(自)と井上健作副議長(自)
今回もヤジを飛ばして質問を妨害した徳安達成議員(立憲民主)。
不当な議事進行についての意見を出した波多江貴士議員(自)。
議会運営委員会(重富洋司議員、松月よし子議員、加茂正彦議員、波多江貴士議員、畑中鶴見議員、長田秀樹議員(全員自民)は、私を呼びつけ、責め立て、本来、議会がチェックすべき交付金の日当未払いという重大な問題を隠蔽する役割を果たしました。
質問を妨害するため1時間8分も議会が空転。
喜んだのは、月形市長、馬場副市長ら執行部と利害関係者です。
多数の力で議会を牛耳り、行政区長や市職員が関わった交付金不正受給事件にフタをしようとしています。
4)糸島市には虚偽公文書があふれている
応募資格のない者の応募を認めたり、事業者選定でヤラセをしたりしているからです。
国も県も警察もマスコミも、市や議会に忖度してよほどのことがない限り、調べようとしません。
それをいいことに、何十年もやりたい放題。
公文書は虚偽だらけです。
5)来週から「ちよ便り31号」を配布します
25年間、議会でただ一人、与党軍団と命がけで闘い続けてきました。内容は、市と議会の腐敗、癒着・なれ合いをぶった切る内容になっています。
失礼、徹底的に追及した内容になっています。
統一教会の問題同様、真実を明らかにして、政治腐敗の根を断ちましょう。
「ちよ便り」の配布にご協力できる方は、ご連絡ください。
☆写真で議会の様子を一部ご紹介
県の虚偽文書~①決算額のない「決算書」
多面的機能支払い交付金は、すべて国民の税金です。その使い道は、法令にそって適切に行われなければなりません。
昨年(令和3年)7月、糸島市の「多面的機能支払交付金」について調査するため、福岡県へ情報公開請求を行い、386ページの文書を入手しました。そのなかに、捏造された総会資料や領収書、決算書など大量の偽造された文書を発見しました。
たとえば、上の平成30年度の収支決算書。パソコンで立派に作ってありますが、よくごらんください。
⇩拡大
「予算額」しかないでしょう?肝心の決算額が書いてありません。
それに決算審査をした監査委員が「正当である」と印鑑をついています。
これは、平成29年度と28年度の収支決算書です。同じく決算額が書いてありません。
令和2年度に糸島市が、福岡県農林事務所に提出した5年間の収支決算書は、すべて予算額だけだったのです。
役所でこういう決算書が通用するとは、衝撃的です。
よくこんな書類を県が受理したものです。
しかし、これを住民の方々に見せると、「はじめて見た。驚いた。環境保全組合が自治会総会の場で私たちに配布した『収支決算書』はこれではなかった」と言います。
実際に住民に配布されたのは、どんな書類だったのでしょうか?それが下にあります。
実際に配布された収支決算書
これが本当の決算書ということは、市が県に提出したものは、住民が知らない間に偽造された収支決算書だったということになります。
つまり、決算額のない収支決算書は、令和2年度に作成され、下のような流れで市、県、国に提出され、「問題ない」と処理されたことになります。
活動組織→市→県→国 OK!問題ない
糸島市は違法行為がまん延し、虚偽公文書があふれています。それが、県や国へも流出しているということです。
県知事へ調査要望書を提出
今月11月9日、服部誠太郎県知事へ、「調査要望書」を送付しました。県の事務がこんなことでいいのかと思ったからです。同じものを農林水産省へも送りました。
本日、11月22日には追加文書も送りました。
内容虚偽の文書がまかり通れば、法の理念は崩壊します。
市と県、国の対応は、今後お伝えします。
ちよ便り30号できました
~県の情報公開で大量の虚偽公文書発見
画面が小さいので、分割しました。クリックすれば、拡大できます。
みなさん、9月議会報告をお届けします。
今回の一般質問は、また妨害が入ったことや、その翌日も嫌がらせがあったため、ストレスが高じて心臓がパクパクし、胸の動悸がして息が苦しくなるなどの症状が出たため、議会最終日は欠席させていただきました。
それにしても、呆れるのは糸島市議会です。
多面的機能支払交付金に関して、令和2年度に市が県に提出した文書に、偽造や捏造があったと私がきびしく指摘したにもかかわらず、それをまったく無視しています。
11月4日、臨時議会のあと議長室で堀田議長に「議会が行政のチェック機能を果たさなくていいのですが?」と申し上げましたが、「見解の相違」との返答でした。
議会は、市のさまざまな違法行為を長年にわたって見逃してきました。そして市を追及する私には暴言を吐き、それを誰も注意しないだけでなく、「議会の品位を汚した」と私への懲罰を決議し、「広報いとしま」を使って宣伝しました。
市が法令順守に欠けているのは、議会、とくに歴代議長、議会運営委員会の責任が非常に大きいと私は考えています。
さまざまな励ましのお電話、メール、ありがとうございます。年末に向け困っている市民の方がたくさんいます。税金のムダづかいを正し、暮らしを守る市政へ、ご支援ください。
動画は↓こちらをクリック
ちよ便り27号
多面的機能支払交付金ほか
※画像は↓クリックしたら拡大できます。
主に、多面的機能支払交付金の問題について取り上げたことを書いています。住民に払うべき作業日当が、10年以上支払われていないことです。昨年7月の毎日新聞に、届かない農業振興の交付金について特集してありました。それと同じことが糸島の複数の住民組織でもおきています。問題は、それを正そうとしない市政のひどさです。
以下に書き出しておきます。
【多面的機能支払交付金】
板持環境保全協議会~「溝さらえの日当を払った」と市に報告
信じられないことですが、板持環境保全協議会が、「溝さらえ」の日当を参加者に十年以上も支払っていなかったことがわかりました。12月議会で市は、「領収書が個人名で出ているから問題ない」との認識を示しました。しかし日当があると知らない住民がいるのに、どうして全員の領収書があるのでしょうか?
多面的機能支払交付金は、2007年度に国が作りました。農業振興を目的に、地域の活動を支援する制度です。地域で自主組織を作り、市の認可を受ければ、交付金で農業用水路の清掃や農地の草刈りなどをする人に、日当を払うことができます。業者に作業を委託することもできます。
市には81の住民組織があり、年間1億5千万円が交付されています。組織は活動参加者に800円~1万円の日当を支払っています。
いとう 令和2年度、協議会に市が振り込んだ交付金はいくらか。
市 605万334円である。
設立は平成18年度である。溝さらえに日当を支払われたのは、平成19年度からである。
市「参加者名簿を領収書と判断」
いとう 協議会は、金銭出納簿に令和2年9月の溝さらえで、38万9千円の日当を支払ったと書いている。一人あたりいくら、何人に支払ったのか?
市 1人当たりの金額は言えない。支払った人数は389人である。
いとう 1組4万1千円~10組6万2千円とあるが、組長さんを通じて日当のお金を配ったのか?
市 領収書は個人名で市に出ている。
いとう しかし聞いて回ると、「溝さらえでお金をもらったことはない。日当って何?」と驚く人が多い。お金をもらっていないのに、なぜ市に全員の領収書があるのか?
市 参加者名簿に日当の金額が明示されており、日当の受領が確認された、と市は判断している。
※つまり、協議会は住民が溝さらえに参加したとき出欠確認のためサインした参加者名簿を「領収書」として市に提出し、市はそれを「個人の領収書が出ている、問題ない」と言っているのです。
※計算すると、1人当たりの溝さらえの日当は1回千円です。(裏面へ)
いとう~未払いの日当は住民に配れ 市~日当は寄付された
板持で行われている溝さらえは、雨靴で農業用水路に入り、スコップで泥あげするため、高齢者や女性には重労働だと聞きました。
いとう 板持協議会には600万円も交付金がおりている。泊一と同じく、未払いの日当を住民に配るべきだ。
市 日当は行政区に寄付することを行政区内で決定された。
いとう 住民は日当のことさえ知らない。
※知らなかったら、寄付できません。役員報酬や会議日当など、他の日当は寄付していないのに、溝さらえだけ寄付とは…。
いとう 日当を払わないから、住民は溝さらえを「行政区のボランティア」だと思って、欠席すると出不足金を千円から3千円払っている。
市 出不足金は行政区で決めたこと。答弁できない。
いとう 交付金事業は、出不足金を取ってはいけない。
年金暮らしの高齢者が、出不足金があるからと無理して溝さらえに出ている。
今は交付金の事業だと、市がきちんと指導すべきだ。
泊一環境保全組合~未払いの日当264万円を住民に払う
2020年2月、住民の告発で国の検査が行われ、同組合が十年以上も住民に日当を支払っていなかったことがわかりました。 日当は1回2千円。年2回で、未払金はおよそ500万円です。
市へ提出された領収書を調べると、同じ印鑑を使い回し、町外に転居した人の領収書までありました。 しかし市はこの不祥事を公表せず、同年6月、会長(行政区長)と事務長(市職員)に、過去5年分の日当264万4千円を急いで住民に配らせました。
そのときの領収書が下の写真。158枚あり、金額は最高2万円。しかしここでも不正が…。役員は活動に参加していない人たちにもお金を配っていたのです。金額が間違っている領収書もあれば、本人の了解なく役員が勝手に代筆して書いた領収書もあります。2021年11月、「領収書を偽造された」と住民が市に調査を求めましたが、市は「終わったこと。再調査しない」と拒絶しました。
井原環境を守る会~出不足金5千円で住民悲鳴
いとう 令和2年度、井原環境を守る会に市が振り込んだ交付金はいくらか。
市 736万4428円。構成員は259名、3団体である。
いとう 役員報酬が88万円、役員会日当が119万500円で、合わせて207万500円にもなる。現地の人の話では、多面の事業で5月と9月、ため池と瑞梅寺川の草刈りがあり、欠席すると出不足金を取られるという。ごぞんじか。
市 出不足金については承知していない。
いとう 親の病院のつきそいや子どもの病気で欠席したとき、5千円の出不足金を徴収されたと聞いた。多面の事業は、出不足金で無理に参加させるものではない。
※今回、出不足金について「農村はしがらみが強く、おかしいと言えない」と相談がありました。
多面の事業は国の制度です。活動参加者には日当が払われるので、出不足金は必要ありません。(というより、とってはいけない。)
「日当が出るから溝さらえや草刈りにヤル気が出る」という声もききました。 制度に沿った運営を、市がきちんと指導することが大切です。
市と議会の癒着~不正隠ぺいに加担してきた議会
今回私が議会で取り上げたのは、元議長や現議長、現建設産業委員長が関係する地域です。
「日当が飲み食いに使われているが、言えない」との声も寄せられています。
市長の支援者である地域の有力者が利害関係者のため、検査する市が不正に目をつぶる「忖度(そんたく)」をしていた疑いがあります。
市は長年、有力者にさまざまな便宜を図ってきました。ヤラセの業者選定をしたり、契約相手方が存在しない議案を提案して財産を無償譲渡したり、農振地域に工場やコンビニを建てさせるなど…。
議会は市の説明だけで賛成し、多くの不正がまかり通ってきました。
私はぼう大な時間を使って不正を調査し、議会で取り上げました。すると市と癒着した議員らは私に暴言を吐き、懲罰を加え、「伊藤はうそつき」と非難し、不正隠ぺいに加担しました。
彼らは歴代市長にとってまさに恩人。用心棒のような存在です。
市と議会の癒着・なれあいが、税金を食い物にしています。
いとう「環境美化の水路そうじが大変…」
市「金銭の負担は求めない」
市長が呼びかける行政区の環境美化に、毎年多くの人がボランティアで参加しています。簡単な清掃作業なら気軽に参加できますが、水路の泥上げは重労働です。多面の組織がない地域で、水路そうじを業者へ委託し、費用を住民に負担させる行政区がでています。
いとう おかしい。住民に費用を負担させる法的根拠があるのか。
市 地域に金銭の負担まで求めてはいない。
いとう そもそも水路の維持管理責任者はだれか。
市 市である。
いとう ところが、町内会で十万円以上も負担して用水路の泥上げをした所もある。返金すべきだ。
市 日常清掃をお願いしているが、実施が困難なときは、農林水産課に相談してほしい。
◎用水路の管理は市の責任と認めさせました。町内でお金を払ってまで、水路の清掃をする必要はありません。
正規雇用が当たり前の社会に
困っている市民の声を聴き、親身に相談にのる職員は大切です。貧困や虐待、介護、コロナ対策ではマンパワーが欠かせません。しかし大型事業優先で福祉・教育の職員は減らされました。
いま市役所の行政職員は半数以上が非正規雇用になり、窓口は派遣社員に置き換えられ、市役所が格差社会になっています。(下に表)
市役所で働く非正規、派遣の方たちの待遇を良くするとともに、多すぎる開発部門の正職員を、福祉・教育・生活部門に回すことが大切です。
小中学校では640人の先生のうち105人が非正規雇用。増えるいじめや不登校対策、教師の過重労働をなくすためにも、正規雇用を増やす必要があります。
アンダーパスはムダづかい 平面で拡幅を!
浦志の開発に始まった中央ルートのアンダーパス計画。あごら東に50億円で地下8メートルの道路をつくる事業が進んでいます。
平面で拡幅すれば数億円でできるのに、ばく大なムダづかい。環境破壊です。
コロナ禍で苦しむ市民を救うことが最優先です。
(※今後、老朽化した学校の修繕、大改修に200億円相当の税金がかかると言われている。福祉、教育の事業を優先すべきです。)
有力者ではなく市民にあたたかい市政を!
こっそり農振除外 応募資格なし 住所デタラメ ペーパー法人 ヤラセの事業者選定…
月形市長は、きららの湯や保育所財産を自分の支援者やそのお友達にみんなタダでやりました。すべての不正が水面下でつながっています。
文書偽造があった泊一環境保全組合の事務長は、議員が利害関係者となっていた前原東土地区画整理事業のとき、松本前市長の部下で都市計画課長でした。
2011年、農振除外が議論された会議で、水田の埋め立てによる水害を心配する委員に「ため池があるから心配ない」と答弁しました。しかしこのため池は、開発で住宅地になる予定だったので水害防止にはならず、虚偽答弁でした。
この会議には、ため池の共同所有者で不動産業のK議員、地権者のI元副議長、U元議長、松本前市長も出席していました。 事務長は今も市の職員で月形市長の部下。2021年に泊土地区画整理組合の理事に就任し、今度は自分が地権者として利害関係者になっています。
2015年、月形市長は自分の支援者である春田元前原市長に、保育施設・ピアノ・エアコン・厨房機器・遊具など1億円相当の保育所財産を無償譲渡しました。このとき市の幹部職員が架空法人の代表になりすまし、事業者選定に応募するヤラセを行ないました。
議案を審査した市民福祉委員会の議員らは、元市長に財産を無償譲渡する議案をいっさい議論せず、即全員で賛成しました。前市長に忖度したのです。
2017年、月形市長は神在保育所を、特定業者とつながる福岡市の人に無償譲渡しました。無数の不正と不公平な市政で、市の財政は危機的状況です。
「病気になって食べるものにも困っている…」
「税金・公共料金が高い」「生活が苦しい」…寒い年末年始、不安な市民がたくさんおられます。
「バスが少ない」「障がい者や高齢者にあたたかいまちを」と市民の声は切実です。
不正を正し、市民のための市政へと、心から願って活動しています。今年もよろしくお願いいたします。
2022年1月1日 伊藤千代子
一般質問~法令順守なき市の答弁
環境美化と多面的機能支払交付金をめぐって
2021年12月8日の質問。これは写真です。
リンク↓ 下をクリックすると、YouTubeにつながります。
市が「農業用水路の維持管理は市の責任」と認める
住民に水路掃除の金銭的負担をさせることが、全く法的根拠がなく、本来市がすべき事務であることを明確にしました。
市長の呼びかけで行う環境美化は、あくまでボランティア。高齢化の中で、地域住民が無理をして水路の泥上げをする必要はありません。
きびしい財政難のなか、市は、農業用水路の維持管理責任をあいまいにし、土砂の撤去、清掃を地域住民の負担でさせようとしていたフシがあります。馬場貢副市長が居住する潤北行政区では、費用の6割を隣組が負担するように、との提案が行政区総会資料に載っていました。
実際、すでに住民がお金を出し合って、泥上げと清掃を業者に委託している町内会もあります。住民が金銭的な負担をして水路掃除をするという既成事実を広めたかったのでしょうか。
月形市長。税金公共料金が高いのに、これ以上、法的根拠のない負担を住民に強いることはやめてください。
日当の未払い、領収書の偽造、違法な出不足金徴収も
市「行政は関与できない」
板持環境保全協議会は、令和元年度、令和二年度の溝さらえの日当を構成員である住民に配っていませんでした。溝さらえに出れば、「日当が出る」と言うことさえ知らない住民がたくさんいました。お金を配っていないのに、全員の領収書が市に提出されていたとはミステリーです。
泊一環境保全組合では、令和2年6月、日当の領収書を偽造して市に提出していましたが、それと同じことを板持でもしていたことになります。
多面的機能支払い交付金では「出不足金」を徴収してはいけません。なぜなら、この事業は強制ではなく自由参加であり、市から多額の交付金を受けているからです。にもかかわらず、板持環境保全協議会は、住民にその事実を伝えておらず、住民は「溝さらえは行政区のボランティア」と考えて、組ごとに出不足金を徴収していました。
ここの利害関係者には、長年建設産業委員会委員長をつとめ、松本嶺男前市長、月形市長の絶大な支援者である浦伊三次元議長がいます。
井原環境を守る会は、田原耕一議長が利害関係者のところです。多面の事業で高額の出不足金を取るとはひどいですね。
浦志を良くする会は、小島建設産業委員長が利害関係者の一人。
詳しくは後で資料をつけて解説します。
一般質問の妨害はやめて下さい
「伊藤議員に多面的機能支払交付金の質問をさせないように…」
来年1月30日が糸島市議会議員選挙の投票日となったので、12月議会が今期最後の一般質問となります。4年間一度も質問しないまま引退される方もいますが、議会で発言し市政をチェックすることが議員の大切な責務であることを、新しく立候補される方々は知っていただきたいと思います。
私の質問日は、12月8日の3番目。午後1時くらいになります。
1,多面的機能支払交付金の適正な活用と法令順守について
2,環境美化活動と水路の溝さらえについて
3,高齢者の健康増進と交通費の補助について
議会傍聴できます。感染対策のマスクをして、おいでください。
前回の一般質問では、利害関係にある当事者が傍聴席から私に暴言を吐く一幕がありました。23年間、議会制民主主義が踏みにじられた市議会で、私は税金の無駄遣いを正すため命がけで闘ってきましたが、ここにきて新たな展開がありました。それは11月半ば、泊一環境保全組合の役員(事務長=市職員と前会長)の代理人弁護士から手紙が送られてきたことです。
この中で代理人弁護士は、「貴殿は泊一行政区が不正受給をし、あたかも犯罪行為を行ったかのような発言をされ、〇氏及び〇氏を誹謗・中傷する内容の発言を繰り返し行われました」と書いています。
しかしそれは違います。インターネットで議会の質問をご確認ください。
不正受給したのは、泊一行政区ではなく、泊一環境保全組合と述べています。また昨年6月、同組合が市の指導を受けて環境美化の日当264万円を住民158人に配ったこと、その中にニセモノの領収書が複数含まれていたこと、参加していない人にまで日当を配ったことは、まぎれもない事実です。
私文書偽造の責任は、実際にその事務を遂行した前会長と事務長にあります。自らの責任を行政区への攻撃にすり替えるとは、卑劣極まりない方々です。しかも事務長は市の職員。月形祐二市長が組織的に庇っているため、反省のカケラもありません。
〇
さらにこの弁護士事務所からは、領収書を偽造された被害者にも文書が送付され、「伊藤千代子議員が今後多面的機能支払交付金事業に関しまして、議会において質疑等を行わないようにしていただきますようお願い致します。」と書いてありました。(上の写真)
私文書偽造に関与した役員が被害者に謝罪するどころか、「伊藤に質問させるなよ」とは、呆れてものが言えません。しかもこの二人を複数の現職議員、とくに小島忠義議員(自民系)と栁明夫議員(共産)が熱心に支援しています。かつて共産党の議員だった私には信じられないことです。
今月、虚偽申請でコロナの給付金をだまし取っていた経済産業省のキャリア二人の裁判がありました。法律に詳しく事務に長けた公務員の不正は巧妙で、見破るのは非常に困難です。
このブログに書いてきたように、糸島市では前原市のときから、組織的に虚偽の議案を議決させ、市の財産を無償貸付あるいは無償譲渡してきました。背任罪が時効になっていなければ、松本嶺男前市長は警察で取り調べを受けるべき人物だったのです。
12月8日は、泊一だけでなく、板持環境保全協議会(浦伊三次元議長の地元)、井原環境を守る会(田原耕一議長の地元)、浦志を良くする会(小島忠義建設産業委員長の地元)なども含めて質問します。給付金同様、交付金もまた大切な税金。法令順守が求められるのは言うまでもありません。
多くの人が傍聴すれば、妨害できないでしょう。議会傍聴、インターネット傍聴をよろしくお願い致します。
私文書偽造を許す市役所
2021年10月7日、多面的機能支払交付金の不正受給で、領収書を偽造された被害者の市民2人が市役所をたずねると、部長以下3人が応対したそうです。
中園氏が自分の名前が書かれた領収書のコピーを見せて、「この領収書は私の名前が書いてあるが、サインは私の自筆ではない。筆跡が違う」と言って、自筆のサインを見せて説明しました。
「去年6月、泊一環境保全組合は私の名前を勝手に書いて領収書を作り、市に提出した。これは犯罪です。だれがなぜこんなことをしたのか、調べてください。こんなことがまかり通れば、安心して暮らせません」と一生懸命頼んで帰りました。
市が調べるのは簡単なことです。同組合の役員である会長は行政区長。事務長は市の再任用職員ですから、二人とも市の職員。上司の副市長や部長が呼んで「どういうことか?」と問いただせばいいのです。
10月25日、被害者たちは調査の結果を聞こうと、再び市役所をたずねました。しかし、何一つ調べていないことがわかりました。議会で「調査しない」と部長が答弁しましたが、被害者が直接訴えても、やはり市は動かなかったのです。
そのうえ「他には誰がいるのか?」と名前を聞いたそうです。今年8月、6人の住民が県へ情報公開し、6枚中2枚の領収書が偽造、1枚が無効な領収書だったことがわかりました。「ニセモノの領収書」の存在を知っている住民は「他に誰がいるのか?」と聞いたわけです。
「腹がたちました。市は調査をしないばかりか告発者側の住民の名前を聞き出そうとしました」。そこで「市を信用できない。だから名前は絶対に言えません」ときっぱり言って帰ってきたそうです。「私達は組合の不正を告発したために、役員らから「行政にチクった」と誹謗中傷を受けてきました。村八分のようにされて、家族中いまも苦しんでいます。他の人の名前は絶対に言えません」と。
私が「その場に部長もいましたか?」と聞くと、「いました」。
普通の市役所なら、「これは大変だ。市に提出する書類に偽造があってはならない」と市のトップが先頭に立って調査し、結果を議会やマスコミ、ときには警察にも連絡し、再発防止に努めるでしょう。しかし糸島市は違います。私文書偽造を訴える市民の訴えを調査しない。これでは隠ぺいと同じです。
「私文書偽造を見逃すならあなた方も同罪」
2021年9月14日の一般質問で、私の質問に産業振興部長 は「提出された書類に署名、捺印等があれば、本人のものと判断するしかない」「 他人の筆跡かどうか、市は判断できない」と答弁しました。
びっくり仰天。驚き桃ノ木山椒の木です。同じことを、生活保護の不正受給でも言えますか?
私は一般質問が終わった後、議場から出ようとしていた馬場貢副市長に駆け寄り、「領収書の偽造をどうして調べないのですか?おかしいでしょう!」と詰め寄りました。
すると副市長は「市が指導して提出させものを、再び調べる必要はない」と言いました。
私は呆れて「あなたも同じことをやってきたからですか?」と聞きました。すると副市長は「違う!」と言って議場を出て行きました。81ある多面の組織の会計を調べる必要があると思いました。
私はこの後の議員全員協議会で、「みなさん文書偽造は犯罪ですよ。本来なら、泊一環境保全組合の多面的機能支払交付金の問題は、議会が100条委員会を設置して真相究明すべき重大案件です。議会がこれを見逃すなら、あなたがたも同罪ですよ」と大声でいいました。しかしだれひとり「それは問題だ」と声を発する議員はいませんでした。
市の執行部は虚偽の決定書や議案をつくり、議会は虚偽の議案を議決して市の財産を無償貸付や無償譲渡してきました。こんな市役所では住民組織の文書偽造を調査することはできません。
公務員は上司の命令に従う義務があります。トップが悪いと市役所全体が腐ってしまいます。法令順守のない市役所。部下の職員が文書偽造に関わっていても許す月形市長の責任は重大です。
写真
立石山の登山途中からの眺め。糸島の自然はこんなに美しいのに、政治は腐敗のどん底です。
※ちよ便りの記事が見にくいという声があったので、ここに文章化しておきます。
市職員が関与した不正を市が隠ぺい
多面的機能支払交付金の不正受給
【市民がコロナ禍で苦しんでいるとき、市職員が会長と事務長をつとめる住民組織で、交付金の不正受給が行われていました。】
「多面的機能支払交付金」(以下多面の交付金)は、平成19年度に国が作った制度です。 農地や水保全を目的に、災害防止、自然環境や美しい景観保全など、農業の多面的機能を維持する地域の活動を支援します。
糸島市には81の住民組織が認定を受け、年間で1億5千万円を市が交付しています。 この交付金は農業用水路の泥上げ、草刈りなどの日当や、業者への委託料などに使うことができます。
令和2年2月、国の検査で、○○環境保全組合(以下組合)が、名簿や総会資料、領収書に多くの不備、不正があることが判明しました。この組合の会長は行政区長です。
事務長は市の職員で、都市計画課長も務めた月形市長の部下です。 区長は特別職の市職員なので、公務員2人が関わった不祥事でした。
行政区の環境美化を「多面の事業」と偽り不正受給
多面の交付金は、農業振興が目的。行政区が実施する環境美化活動は、交付対象になりません。
しかし組合は、行政区が実施している環境美化を「多面の事業」と偽り、「50数万円の日当を支払った」と市に十年以上虚偽報告をしていました。しかもそのお金を構成員に支払わず、同じ印鑑を使って虚偽の受領書を作成し、市に提出していました。
行政区の環境美化による不正受給は、十年で約500万円になります。このお金はどこにあるのか?
いとう 役員はこのお金を、「十年以上前から公民館基金に積み立てた」と言っているが、平成27年3月末までの基金残高は10万円しかなく、毎年50万円を積み立てた事実を確認できない。公民館基金の通帳を確認していただきたい。
市 行政区の会計、自治会の会計に、市は関与することはない。
市と組合が国に真実を隠し不正受給を正当化
組合への市からの交付金は、年間で約250万円です。
書類を調査すると、組合は毎年40万~50万円を「「農地水環境保全」の名目で他団体に寄付し、それを多面の事業として報告しています。その額は十年でおよそ500万円です。
よって不正受給は環境美化と合わせ、十年で1千万円にのぼる疑いがあります。
しかし市は、損害がどれだけあるかを調べず、会長と事務長が市の職員であることも、環境美化が行政区の事業であることも、国の検査官に伝えていませんでした。 市と組合は国に真実を隠し、虚偽報告による不正受給を正当化したのです。
不正が発覚した当初(令和2年2月)、国は「500万円を返還せよ」と組合の役員に求めていました。しかしその後、市と協議する中で返還の方針を変えました。
そして市は、同年3月から半年以上かけて、会長と事務長を指導し、名簿や総会資料、領収書など、およそ400ページもの書類を書き換えさせました。その中には、他人が勝手に書いたニセモノの領収書も混じっていました。
領収書はニセモノ 私文書偽造は犯罪
~不正受給した264万4千円を住民に配る
令和2年6月、市は組合の会長、事務長と市役所で協議し、不正受給した交付金の一部(264万4千円)を、住民に配布させました。
「5年分の環境美化の日当」として現金を配らせ、その領収書158枚を市、県、国に提出させたのです。
右の領収書の日付は、令和2年6月16日ですが、本人の筆跡とはまったく違うニセモノです。
令和3年8月、県に情報公開した人達はびっくり仰天しました。6枚中3枚が、「事実と違う不正な領収書」だったからです。
市~書かれた名前を信用するしかない
いとう 本人の了承を得ずに、他人が勝手に作った領収書は有効か?
農林水産部長 本人かどうかの確認まで、全部、市が確認できるものではない。
いとう 活動に参加していないのに領収書に名前を書かされ、お金は寄付させられた人もいる。日当を受け取る資格があるのは、活動に参加した人だけではないのか。
農林水産課長 そうである。
いとう ではその領収書は無効だ。領収書に他人が勝手に名前を書いていいのか。
農林水産部長 提出された書類に、署名、捺印等があれば、本人のものと判断するしかない。
いとう それはおかしい。転居して平成29年度以降は住民ではない人の受領書がある。8千円を受け取ったという印に、他人の筆跡で名前が書かれ、受け取りの印鑑まで押してある。これは違法行為ではないのか。
田原耕一議長 今の質問は一般事務を超えて、組合の問題である。質問を変えていただきたい。
いとう 市に提出された書類のことを聞いている。(傍聴席から「うらみでもあるとか!」と組合の役員がいとうを大声で怒鳴る)。
田原議長 (暴言を注意しない)。
農林水産部長 他人の筆跡かどうか、市は判断できない。 書かれた名前、サインを信用するしかない。
裏面へ
いとう~文書偽造は犯罪。真相究明を!
市~調べる必要はない
いとう 文書偽造は犯罪。国、県へ連絡し真相を究明すべきではないか。
農林水産部長 令和2年12月14日、国から県を通じ問題ないと連絡があった。組合の会計を改めて調べる必要はない。
不正受給は他の組織でも
今年9月、私が81の住民組織の金銭出納簿を調べると、行政区の環境美化を「多面の事業」と偽り、交付金を受給している住民組織が他にも複数ありました。
住民に聞き取りをすると、日当を構成員に支払っていない組織や、他団体に違法な寄付をしている組織もありました。
住民が「多面の組織」の存在を知らず、自分がその構成員になっていることも、会長がだれかも知らないという驚くような組織もありました。
「余ったお金は、別の通帳に貯めてある」という話まで耳にしました。事実なら大変なことです。
市が必死に隠ぺいする理由は、十年以上にわたるズサンな会計と不正の実態が、国や警察、市民に知られるのを恐れているからではないでしょうか。
◎2018年佐賀県上峰町は、住民の合意を得ず組織を設立し、「合意した」と町に虚偽報告をして多面の交付金を受給していた住民組織の役員に、約3千万円を返還するよう求めた。
市長が職員を処分せず人権擁護委員に提案
市長は、この不祥事で市の信用を失墜させた職員を懲戒処分にしていません。それどころか9月議会で人権擁護委員に提案しました。
いとう 市長は、○○環境保全組合の事務長をしている職員に、どのような対応をしたのか?
農林水産部長 一組織の人事のことを、市長が言及されることはない。
いとう 市長の部下でしょう。虚偽の領収書作成は犯罪です。その組織の事務長を、市長は法務大臣の委嘱を受ける人権擁護委員に提案しました…。
月形祐二市長 人権擁護委員としてふさわしい方と判断し、提案した。
議会最終日、私は反対しましたが、他の議員全員の賛成で提案は可決。
役員の公務員が告発者に嫌がらせ~
「行政にチクった!」「500万円返せ…」
今回の不正は、会計を不審に思った地元住民が国に告発したことで、令和2年2月に発覚しました。
それ以降、告発者は役員から、「行政にチクったのが悪い」と責められ、「国に交付金を返還せねばならなくなった。500万円返せ!」と電話やメールで脅迫めいた嫌がらせを受けました。
告発者は令和3年2月、人権侵害に抗議する文書を組合の役員に送付し、その中には、市長が今回人権擁護委員に提案した事務長が含まれています。
この人が人権擁護委員になれば、告発者への不当なパワハラが正当化されてしまうでしょう。
市長は、行政権力を正義のためではなく、不正の隠ぺいに使っています。
警察は市と組合の捜査を!
市議会で「領収書の偽造」を指摘されながら、「調べない」と答弁する市の姿勢は異常です。
市では、名前や住所が登記と違う、議案の契約相手方が設立されていない、事業者選定はヤラセというような違法行為がまかり通ってきました。
議会が行政をチェックせず、不正の隠ぺいに加担してきたからです。
「多面の制度」は、日当の領収書を内部で作成するため、倫理観がなければ簡単に偽造できる弱点があります。
不正受給は、長年にわたり適切な指導を怠ってきた市に責任があります。
この事業費は、年間1億5千万円。すべて税金です。私は12月議会で百条委員会の設置を提案します。
9月議会で議員が、私の質問を「あらさがし」「12月議会で質問の続きをさせていいのか」と非難しました。 「あらさがし」と言った議員は、年間700万円以上の「多面の交付金」を受けている組織の構成員です。また別の議員は、裏で組合の役員とつながり、告発者に圧力をかけています。
しかしいかなる理由があろうと、領収書の偽造や不正受給は、絶対に許されません。
市は現在も、行政区の事業を「多面の事業」と偽る組織に多額の交付金を出し続け、不正受給を見逃して市に損害を与えています。
公務員は、刑事訴訟法239条2項で、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発しなければなりません。
警察が市と○○環境保全組合を捜査し、事件の全貌を明らかにするよう、刑事告発します。ご支援をよろしくお願いします。
水路のみぞさらえに住民から負担金を取らないで!
高齢化の中で、環境美化のみぞさらえが大変という声が増えています。
行政区によっては、隣組が業者に委託し、住民が費用を負担しているところもあり、「税金の二重取りではないか」との声が寄せられています。
そもそも水路は、市や土地改良区などの所有であり、維持・管理責任は地域住民にはありません。
住宅地の水路は市がインフラ整備として行い、農業用水路は多面的機能支払交付金などを活用し、住民から負担金をとるべきではありません。
市はムダな大型事業を優先し、必要なインフラ整備を後回しにしています。
コロナ禍の子ども 家族への支援は…
いとう 家族全員が感染し、自宅待機になった場合、食料品やトイレットペーパー、消毒液等の物資を届ける支援を行っている自治体がある。糸島市でも取り組む考えはないか。
市 福岡県が自宅療養者で食料の確保が困難な方に、民間事業者からレトルト食品、缶詰、消毒液などのセットを無料で配送する支援を行っている。市として取り組む考えはない。
いとう 家庭内で子ども以外の大人が全員感染した場合、子どもが取り残される懸念がある。それに対する対策はどうなっているか?
市 養育が可能な親族がいない場合は、子どもの一時的な養育ができる児童養護施設などでの預かりを保健所等で調整している。
◎命と暮らしを守る提案をしていきます。税金の無駄遣いをやめさせ、公平でクリーンな市政へ。ともに力をあわせましょう。 伊藤千代子ブログもご覧下さい。