17の保育園の子どもたちに夢と希望を届けてきた移動図書館車が、財政が厳しいと、廃止が決定しました。
反対は、伊藤、柳、高橋、藤井、波多江の5人。
福岡県内の一般市で最も財政が悪い糸島市は、市民のためになる小さな予算を削って、中央ルートのような大型公共事業につぎ込んでいます。
私の反対討論から移動図書館車の運転業務委託費年間67万円、臨時職員の人件費を含めても年間約300万円でできる移動図書館事業を、なぜ廃止する必要があるのか、理解できません。
この300万円の事業費で、17の保育園の子どもたちに、長年、笑顔と希望を届けてきたのが移動図書館車パピルス号です。
行政は、現場の声を聞いて、事務を進める必要があります。
今回の場合、現場の声とは、サービスを受けている子どもたちの声です。
移動図書館車の廃止を、現場の保育園やこどもたちは望んではいません。幼い子どもたちは、自分の言葉で「移動図書館車をなくさないで!」と保育士の先生方に訴えることはできません。
しかし、移動図書館車が軽快で楽しい音楽を流しながら保育園にやって来た時の目の輝き、そして本を選んでいるときの楽しそうな様子を見れば、子どもたちの気持ちは理解できます。
わずかなお金を惜しんで、子どもたちの願いを、踏みにじるべきではありません。
昨今、悲惨ないじめや虐待、青少年の犯罪の深刻化など、子どもがからんだ事件が社会不安を増大させています。
未来を担う子供たちの健やかな発達のために、文化、教育の予算をきちんと確保することは、とても大事なことではないでしょうか?
私は、あちこちでお母さんたちから、「夕飯のとき、子どもが『お母さん、きょう、パピルス号きた!』と 楽しそうに話します。
こんなに子どもが喜んでいる事業をやめなければならないほど、 市は財政難なのですか?」と聞かれます。
「財政難なら、東風小学校前の中央ルートみたいな ムダづかいをやめた方が、ずっといい」ともいいます。まったく同感です。
九電への4億円もの図書館移転事業費を思えば、市長の気持ち一つで簡単に継続できることです。昨年の12月議会でも、同僚議員の方々が熱心に訴えていたように、図書館サービス検討委員会の中で、移動図書館車の廃止に反対の声がたくさんありました。
だから、付帯意見として残したのです。
廃止するのは、簡単です。新しく当選した市会議員のみなさんに検討委員会でだされた付帯意見をきちんと配り、もう一度、サービス検討委員会で練り直して、保護者へのアンケートも実施しながら、検討し直すべきと考えます。
そして、子どもたちのために、子育て支援のために、パピスル号を残してほしい。
それが心からの願いです。よって、この条例に反対します。