3月4日から、二丈バイパスの波呂北交差点角の農業振興地域だった水田(約3,000平方メートル)で造成工事が始まった。
ここに、コンビニエンスストアが出店する。
「農振地域の第一種農地に、なぜコンビニが出店できるのか?
おかしい。調べてほしい」と言う匿名の電話があったのは、2月2日の市会議員選挙前後のこと。
「市は、自分たち農家には、『農業振興地域に建物は建てられない』と言って、 農振除外の申請をさせないのに、でたらめだ。 不公平すぎる」と言う怒りの電話であった。
農地が宅地になれば土地の値段は跳ね上がる。
多くの農家が、様々な事情で農地を宅地にしたいと思っても、農業振興地域であれば不可能だ。
3月議会の一般質問で、市の答弁を含め、わかった経過を書いておく。
経過
2013年5月19日、大手コンビニエンスストアが、農業振興地域内の土地に出店するための住民説明会を開く。市役所に、「休憩所および店舗出店のため」、農振除外の申請書が出され、市が受理する。
2013年7月2日、農業振興地域整備促進協議会で承認される。(その後開発申請、農地転用が申請され、
今年2014年2月に許可が下り、 3月から工事が始まった。)
※ここで大事なのは、農振除外は、「農業振興地域の整備に関する法律」13条第2項の5要件すべてを満たす必要があるということです。
5要件とは、
①農用地区域以外に代替えすべき土地がない
②農業上、効率的かつ総合的利用に支障がない
③農用地の利用集積に支障を及ぼさない
④用廃水施設に影響を及ぼさない
⑤地改良事業より8年以上経過している…です。
コンビニは明らかに①を満たすことができず、絶対に許可できないのに、市は申請書を受理していました。
市民から「不公平だ。違法な除外は許せない」「水田を潤す川が、大型ダンプなどの泥やオイルで汚染される…」と、怒りの電話が寄せられています。
農地が宅地になると、跳ね上がる土地の価格。いったい、なぜ市は、除外の申請書を受理したのでしょうか?