糸島サイエンス・ヴィレッジを大宣伝したが…
広報いとしま2023年1月1日号
「学術研究都市 糸島サイエンス・ヴィレッジ いよいよ本格始動」と書いてある。サイエンス・ヴィレッジ構想とは、九州大学西側の馬場地区を中心に、山林60ヘクタールを大開発し、生成AIを使って「ゼロからのまちづくり」をする事業のことだという。
上の広報2023年1月1日号で、市は10ページわたり、サイエンス・ヴィレッジについて大々的に宣伝した。その目玉は、月形市長を囲んでの新春座談会。出席者は、市長のほか、株式会社メタコードの取締役4人と九州大学の学生2人。
月形市長と(株)メタコードの取締役4人が、ゼロからのまちづくりサイエンスヴィレッジについて、にぎやかに議論を繰り広げている。
(株)メタコードの役員4人は、「サイエンス・ヴィレッジの仕掛け人」と紹介され、一人ひとりの肩書きは以下の通りだったが…。
出席者(株)メタコードの役員4人
平野友康(株)メタコードCEO(=経営統括責任者)
竹中直純(株)メタコードCEO(=経営統括責任者)
奥出直人(株)メタコード取締役
高野雅晴(株)メタコード取締役
(株)メタコード設立は2023年1月26日
座談会のとき会社は存在しなかった
私はお正月にこの特集記事を読んで、糸島にこんな会社があったのかと驚いた。この会社にはどんな実績があるのだろうか?
取締役とか、CEO(経営統括責任者)とか肩書が書いてあるが、相当大きな会社なのか? 社員数は? 資産は? 設立年月日は?
そこで(株)メタコードの登記を調べてみると、この会社が設立されたのは、2023年1月26日だった。つまりこの座談会が開かれたとき、会社はまだ存在しなかったのである。どういうことか?
市は、会社がまだ設立されていない時点で、4人を「(株)メタコードCEO」だの「取締役」だのと紹介して、市長と対談する新春座談会を10ページにわたり広報いとしま新年号に掲載したのだ。偽りの新春座談会だったのである。
⇩証拠の登記簿
いとう「市長が広報で市民をだましていいのか?」
馬場副市長「市の最重点プロジェクト。ご理解を!」
今年の9月議会で「会社が設立されていないのに、取締役と書いている。市長が広報を使って10万市民をだましていいのか?」と私が月形市長を問いつめると、市長は顔を歪めたまま答弁しなかった。
代わりにSVI推進協議会理事長の馬場貢副市長が「サイエンス・ヴィレッジ構想は市の最重要プロジェクト。ご理解を…」と答弁した。
糸島市は、松本嶺男前市長のときから、存在しない架空法人を使ってさんざんヤラセをやってきた。そのため、市には虚偽公文書があふれている。馬場副市長は、松本前市長の忠実な部下だった。1ミリも信用できない。(➋へつづく)