壁にぶちあたったら、原点に帰れというが…
きのう午前中「前原の風」の原稿を書いて、昼から唐人町の障害者の作業所にでかけた。
2年ぶりだったが、食事していたKさんは「あっ、いとうさん!」とよんでくれたし、焼いたコーヒーカップをみがいていたTくんは、満面笑顔で合図を送ってくれたし、5~6年ぶりのOくんも、昔と変わらない穏やかな笑顔で迎えてくれた。
総勢20人くらい?みんな、モウレツに暑い中、牛乳パックの紙を梳いたり、焼き物をみがいたり、豆腐屋さんやソフトクリームやさんもにぎやかで、それぞれせっせと仕事にがんばっていた。
なにもしないで、その様子を部屋の隅でぼんやり見ているだけで、なぜか楽しい。
自分なりに働く場所があり、社会とつながり、自信をもって生きている。
その喜びや誇りが、作業所の中ににじみ出て、蒸し暑くてたまらないのに、心地よい。
障害者自立支援法で、政治の痛みと矛盾に苦しめられながらも、「陶友」は元気だった。所長のOさんは、プロレスラーか、格闘家のような、そうそう同じ郷里の英雄・西郷さんみたいな風貌で、その実、こまやかな気配りとやさしさに満ちた人。
その哲学的で、実践的で、心揺さぶる的を得た話は、いつもメモらずにいられない。
わたしが二十歳からのつきあいだから、30年の月日が流れたのに、少しも変わらないのは、たまに会えば必ず、なにげない有意義なひと言を、心に残してくれるということ。「工房陶友」で検索してみてください。新たな世界が広がります。夜、市政の報告をしに行って、家に向かう。
午後10時。こんな時間に、国道を自転車で走っているのは、わたしだけかな。
この2,3日、あちこちで市政報告をしたが、どこでも真剣に聞いてくださる。
重税、格差社会の生活苦、財政はたん、物言わぬ議会…みなさん。
力を貸してください。
歪んだ政治をただし、庶民のかけがえのない命と暮らしを守るために。