東京大学名誉教授、井野博満先生の講演会が伊都文化会館であり、参加した。
金属材料学の専門家の目で、原発に関しては、『圧力容疑鋼材の中性子照射脆化』の研究をされている井野先生。 玄海1号炉は、老朽化による脆性遷移温度が全国一高い。
その危険性を科学の目でわかりやすく解説してくださった。専門的なお話なのに、市民の立場からの謙虚で誠実な人柄がにじみでた講演は、あっという間だった。
それは、地元・糸島や福岡県で「危険な原発をなくそう」「子どもたちに、放射能に汚染された未来を残してはならない」と活動する市民に、勇気と確信を与えてくれたと思う。
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元気いっぱいの始まりのあいさつから、最後にそれぞれの団体からの訴えもよかった。
原発なくそう!九州玄海訴訟いとしまの会、せふり山系森と水のネットワーク「リニアコライダー」の環境破壊の不安、(反対署名) 7月の風船プロジェクトについて…最後の実行委員長の木村公一牧師の訴えが、格調高くまたよかった。平和に生きる権利、平和憲法について。あのやさしい声でのお話は、いつも人を引き付ける。
同じ時間を共有できた心の満足感が会場にあふれ、帰りには、多くの人が原発をなくす署名をしていた。
わずか1か月足らずの取り組みで、大ホールにあれだけの人を集めたスタッフのみなさん、ほんとうにお疲れさま!私より10歳も20歳も若いお母さんたちの、はつらつとしたチャーミングな姿、声にうっとりしてしまった。
糸島市の一部には、原子力村のように古くて、封建的なところがあるけれど、明るい希望を感じる。
今日出会った、自然を海を山を空気を、何より子どもたちを守ろうとする人たちの明るい笑顔に。市民が主役とはこういうことだと思う。市会議員も私たち3人含め、7人来ていた。よかった!
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今度の議会の一般質問で、「玄海原発再稼働の危険性について」も質問する予定だった。
玄海原発の近くでの風船プロジェクトの結果では、西風が多いので風船は佐賀の方ではなく、福岡の方へ多く飛んでいた。市民の避難先は、東の方の福岡市方面だ。北は海。南は高い山。西は原発。東へ逃げるしかない。
しかし、その方向へ放射性物質は飛んでいく可能性が高いのだ。(「年に100日は西風」と、以前、市は私に答弁した) 今回、つぶやきで3日間の出席停止にされて、質問ができなかった。
その分は、ニュースでお知らせしていこう。
今日も、会場の内外で いろいろな人から温かい励ましを受けた。 玄海町で、長年、原発の反対運度をしてきた方々もみえていた。
原発推進の町で、その危険性を40年も訴えてこられた。
大変な苦労があったと思う。 ほんとうに、ありがとうございます。