夕べの一市二町の合併協議会の住民説明会は「志摩町や二丈町は、住民投票するのに、なぜ前原市はしないのか?市民の声を聞くべきだ」などと、強引に合併ありきで進める前原市に、批判がつぎつぎ。
わたしが何より感じたのは、説明会なのに「都合のいいことは言うが、都合の悪いことは言わない」ということ。
新市基本計画に「合併後10年間の財政計画」と書いてあって、合併したら、基金(貯金)が33億円から45億円に、12億円も増えますよと書いてある。
ところが、借金のことは、全く書いてない。
「借金はどうなのか?」と質問がでると、市長は、いくらあるとの答弁を避け「適度な借金は必要」とごまかした。
財政担当者も「年に支払う公債費(借金のローン)が、36億円から26億円になる」と説明はしても、絶対に総額いくらあるか言わない。
これはまるで、つぎつぎとローンの契約をさせて、お年寄りをだます詐欺商法みたいといわれてもしょうがない。
月々いくら払えばいいんですよと、ローンの支払いの額は言っても、総額いくらの借金になる、元金がいくらになると、絶対にいわないあの商法。
一市二町のかかえる借金は、およそ700億円。
それが適度な借金ですか?
貯金が12億円増えたって、焼け石に水。これをどれだけ、どう減らすかの計画こそ、一番関心のあることなのに。
「次の合併協議会の説明では、それを提出すべきだ」と最後にわたしが要望したが、たぶん聞くだけで、出さないでしょう。
なぜなら、合併浄化槽の設備が65%も普及した二丈町で、下水道工事したらいくらかかるのか?
中央ルートや産業団地の工事をしたら、またいくら借金が増えるのか?
そういうことまで明らかにしないと、正確な数字を出せないからです。
なにより、700億円もの借金を知られたくないでしょう。
700億円もの借金を「適度な借金」とたいしたことがないように言う市長には、あきれました。
市は「なぜ夕張市が財政はたんしたのか?」と聞かれて、4点答え、最後に「議会と住民のチェックが甘かったから」と言った。
みなさん、市民が無関心でだまっていたら大変なことになるよと、市は教えてくれたのです。