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建設地は第一種住居地域~バキュームカー事件の真相②

建設地はごみ・し尿の収集運搬事業所が建築できない
第一種住居地域 バキュームカー事件の真相


公文書その1 (株)環境技研の虚偽申請書
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申請書の図面には「パッカー車用車庫16台」と書いてあるが、本当はバキュームカー5台、パッカー車8台、ダンプ1台、軽トラック1台、バン1台だった。

2015(平成27)年4月23日、開発審査会で会社は虚偽の図面にそって開発計画を口頭で説明した。
市の委託業者である環境技研に、パッカー車購入資金を1台1千万円で提供しているのは糸島市。
市民部生活環境課がパッカー車の台数を把握しており「知らなかった」は大うそである。
開発審査会とは建設都市部長が会長で、関係各課の課長が委員を務め、地元の行政区長やときには糸島警察署長も出席する重要な会議。
マンションや工場、パチンコ店等々、市内の様々な開発申請について審査し、それに基づいて市長が県に意見書を提出、それをもとに県が許可、不許可の判断をする。
市は図面の虚偽記載が発覚後も「車種は関係ない」と会社をかばい、平然と事務をすすめた。

公文書その2  市長が「都市計画法上 支障なし
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2016(平成28)年1月20日、月形祐二市長は、環境技研の開発行為を法的に「支障なし」とした意見書を県へ送付した。
住民が「住宅地にバキュームカーの車庫建設をやめてほしい」と訴えたが耳を貸さなかった。
しかしこの公文書の右側を拡大してみると…「第一種住居地域」の文字が。

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第一種住居地域とは、都市計画法9条で「住居の環境を保護するため定める地域」であり、し尿やごみの収集運搬事業所は建築できない地域!
つまり市は、環境技研に都市計画法では事業が不可能な地域に、ごみやし尿の収集運搬事業所を作らせようとしていたのである。
市と会社はこの事実を1年半も隠して、「法律をクリアしている」と嘘をつき続けた。
卑劣というほかない。

真相
会社は二丈にある事業所の移転先を志摩に求め、以前から市に相談していた
しかし、営業上最適と見つけた土地が第一種住居地域で、ごみ・し尿の収集運搬を目的とした事業所の建築は法的にできない場所だった。
申請しても県は不許可にするだろう。それでもあきらめきれない会社。
「どうすれば法律をクリアできるのか?」
法律に詳しい者たちが知恵を絞ったにちがいない。
「バキュームカー、パッカー車の車庫建設なら、車庫をつくるだけだから県は許可をする」と。
委託事業の許可は市長が行うので、建物さえ完成すれば市長の許可で事業を開始できる。名案だ。
廃棄物の事業所建設ではなく、車庫の建設にすり替えて申請し、開発審査会、市長の意見書と計画はスムーズにすすみ、あとは県の許可を待つだけとなった。

しかし想定外だったのは、住民の粘り強い反対運動だった
横断幕を張り、ビラを配り、反対署名を集め、「法律をクリアしている」と言う市と会社を相手に、生活環境を守るため必死にがんばった。
裁判をも辞さない覚悟を見せて闘った。
一方、推進者らは困惑しただろう。
住民訴訟になれば、そこが第一種住居地域であることがバレてしまう
3階建ての立派な車庫と事務所を建築しても、廃棄物処理の事業ができなければ意味がない。
2016(平成28)年10月26日、計画断念の通知が会社から市へ届く。
住民にとって、1年半の長い苦しい日々がやっと終わった。

都市計画法違反の事業を「支障なし」と書いて県に送った月形市長
お友達の平成グループ会長=(株)へいせい社長のためなら何でもする人だと思った。
虚偽公文書作成が犯罪であることに目をつぶり、会社の虚偽記載を見逃す=許す。
そして議会は市の不正を完璧にスルー、黙認する=許す。一事が万事。次から次に。


忘れてはならない事実 平成28年6月議会会議録より
虚偽の図面を作ったのは(株)へいせい
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ごみ・し尿の事業許可は市長の権限
◯17番(伊藤千代子君)
環境技研に、ごみと浄化槽、清掃業の許可を与えているのは誰ですか。
◯議長(谷口一成君)
 金谷市民部長
◯市民部長(金谷康彦君)
 許可につきましては、糸島市と、糸島市長が行うという形になっております。