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落札率100%の衝撃…2021年6月議会質疑より

落札率100%の衝撃… 2021年6月議会質疑より


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いとう~落札率100%は市の財政に打撃だ。談合の疑いが強い。市長はどう考えるか。

馬場貢副市長~法令に基づき厳正・公平に入札した。問題ない。(右が月形市長)



価格競争がなく二社で高額な工事を分け合う結果に

前原南コミュニティーセンター建て替え工事の工事契約議案と前原南小学校増築工事の契約議案について質疑しました。二つの工事はどちらも市民の願いである絶対に必要な公共事業です。しかし、問題は入札結果。高額な工事を松吉建設(株)と(株)へいせいが2社だけで応札し、100%と99.62%(ほぼ100%)の高値落札で分けあう形になっていました。


入札結果1)前原南コミュニティーセンターの工事

5月13日、松吉建設が100%で落札し、工事契約金額は2億2858万円

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入札結果2)前原南小学校の工事

5月20日、(株)へいせいが 99.62%で落札し、工事契約金額は2億20万円

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6月議会の質疑より

いとう  前原南コミュニティーセンター工事は松吉建設が落札しているが、落札率はいくらか。

100%である。

いとう 応札業者はどこか。

(株)へいせいと松吉建設(株)である。

いとう どちらの応札価格も100%で、価格競争があってない。 2社で競争し予定価格の100%はひどい。以前なら10社くらいで競争していた。100%応札は市の財政に打撃を与える。応札業者が少ない原因、毎回この2社で応札する原因は何か。

業務の多忙や予定価格と見積価格が合わないのが原因と考える。

 いとう 前原小学校校舎増築工事は(株)へいせいが落札しているが、落札率はいくらか。

99.62%である。

いとう 応札業者はどこか。

(株)へいせいと松吉建設(株)である。

いとう 応札業者が少ない原因は何か。

業務の多忙と予定価格と見積もりが合わないと考えている。総合評価方式では地域貢献の加点がある。市内業者が優位となるため、市外業者が参加を見送ると考えられる。

いとう オンブズマンが「90%以上は談合の疑いが強い」と言っている。100%や99%が当たり前のような糸島市で、公平な競争が行われていると市長は考えているのか。

馬場貢副市長 落札率は低い方が望ましいが、今回の工事は糸島市契約事務手続きに基づき、厳正・公正に入札を執行したもので何ら問題ない。業者等から苦情や談合情報は寄せられていない。


他社が参加しない入札システムこそ問題

総合評価方式条件付き一般競争入札では、他の業者が応募したくてもできないシステムになっているのが問題です。

市外業者は、市内業者優先のため、評価点が低くなり、応募しにくい状況になります。

市内業者は、へいせいと松吉建設に技術点で勝てない仕組みになっています。

つまり、糸島市内の業者で最も大きな企業が、総合評価方式の入札では有利になるシステムになっているのです。


落札率100%の衝撃~雷山運動公園整備事業約58億円も…

昨年3月、馬場副市長が企画部長のとき担当した雷山運動公園整備事業の入札は、へいせい、松吉建設の2社が参加するグループが1者入札で、落札率99.99%、ほぼ100%の落札率で、契約金額は57億6957万2865円でした。

高額ではない工事では、多くの業者が入札に参加し、落札率は多くが90%~95%になっています。もし落札率が95%なら、今回2件の工事で約2500万円の財政効果があり、他の学校改修工事に回すことができたでしょう。地場産業の振興にもっと役立ったはずです。

しかし、さらに驚くことが今度の6月議会でありました。それは次回。


※関連ブログは、2020年6月のアーカイブをご覧ください。

※総合評価方式条件付き一般競争入札の「評価値の根拠」

 評価値は価格評価点と技術評価点を合計したもの。価格評価点は予定価格に対して応札価格の割合で1%が1点に相当する。技術評価点は企業の技術力、地域貢献、労働の福祉の項目に該当する者に13点満点となる。予定価格と応札価格が同額であると、価格評価点はゼロ。技術評価点だけで決まる。