私文書偽造を許す市役所
2021年10月7日、多面的機能支払交付金の不正受給で、領収書を偽造された被害者の市民2人が市役所をたずねると、部長以下3人が応対したそうです。
中園氏が自分の名前が書かれた領収書のコピーを見せて、「この領収書は私の名前が書いてあるが、サインは私の自筆ではない。筆跡が違う」と言って、自筆のサインを見せて説明しました。
「去年6月、泊一環境保全組合は私の名前を勝手に書いて領収書を作り、市に提出した。これは犯罪です。だれがなぜこんなことをしたのか、調べてください。こんなことがまかり通れば、安心して暮らせません」と一生懸命頼んで帰りました。
市が調べるのは簡単なことです。同組合の役員である会長は行政区長。事務長は市の再任用職員ですから、二人とも市の職員。上司の副市長や部長が呼んで「どういうことか?」と問いただせばいいのです。
10月25日、被害者たちは調査の結果を聞こうと、再び市役所をたずねました。しかし、何一つ調べていないことがわかりました。議会で「調査しない」と部長が答弁しましたが、被害者が直接訴えても、やはり市は動かなかったのです。
そのうえ「他には誰がいるのか?」と名前を聞いたそうです。今年8月、6人の住民が県へ情報公開し、6枚中2枚の領収書が偽造、1枚が無効な領収書だったことがわかりました。「ニセモノの領収書」の存在を知っている住民は「他に誰がいるのか?」と聞いたわけです。
「腹がたちました。市は調査をしないばかりか告発者側の住民の名前を聞き出そうとしました」。そこで「市を信用できない。だから名前は絶対に言えません」ときっぱり言って帰ってきたそうです。「私達は組合の不正を告発したために、役員らから「行政にチクった」と誹謗中傷を受けてきました。村八分のようにされて、家族中いまも苦しんでいます。他の人の名前は絶対に言えません」と。
私が「その場に部長もいましたか?」と聞くと、「いました」。
普通の市役所なら、「これは大変だ。市に提出する書類に偽造があってはならない」と市のトップが先頭に立って調査し、結果を議会やマスコミ、ときには警察にも連絡し、再発防止に努めるでしょう。しかし糸島市は違います。私文書偽造を訴える市民の訴えを調査しない。これでは隠ぺいと同じです。
「私文書偽造を見逃すならあなた方も同罪」
2021年9月14日の一般質問で、私の質問に産業振興部長 は「提出された書類に署名、捺印等があれば、本人のものと判断するしかない」「 他人の筆跡かどうか、市は判断できない」と答弁しました。
びっくり仰天。驚き桃ノ木山椒の木です。同じことを、生活保護の不正受給でも言えますか?
私は一般質問が終わった後、議場から出ようとしていた馬場貢副市長に駆け寄り、「領収書の偽造をどうして調べないのですか?おかしいでしょう!」と詰め寄りました。
すると副市長は「市が指導して提出させものを、再び調べる必要はない」と言いました。
私は呆れて「あなたも同じことをやってきたからですか?」と聞きました。すると副市長は「違う!」と言って議場を出て行きました。81ある多面の組織の会計を調べる必要があると思いました。
私はこの後の議員全員協議会で、「みなさん文書偽造は犯罪ですよ。本来なら、泊一環境保全組合の多面的機能支払交付金の問題は、議会が100条委員会を設置して真相究明すべき重大案件です。議会がこれを見逃すなら、あなたがたも同罪ですよ」と大声でいいました。しかしだれひとり「それは問題だ」と声を発する議員はいませんでした。
市の執行部は虚偽の決定書や議案をつくり、議会は虚偽の議案を議決して市の財産を無償貸付や無償譲渡してきました。こんな市役所では住民組織の文書偽造を調査することはできません。
公務員は上司の命令に従う義務があります。トップが悪いと市役所全体が腐ってしまいます。法令順守のない市役所。部下の職員が文書偽造に関わっていても許す月形市長の責任は重大です。