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2)警察の捜査中に不正を実行

森林公園樋の口ハイランド~警察の捜査中に不正を実行


フォレスト7

この写真は、2012年4月5日付西日本新聞の記事です。松本嶺男市長(当時)は、12年3月26日、福岡市のK氏の会社と無償貸付の契約を結ぶと、それをマスコミに発表。報道各社は、「森林公園樋の口ハイランドにフォレストアドベンチャーがオープン!」と宣伝しました。

利用客年間1万5千人~2万人、利用料は大人3500円、子ども2500円と書いてあります。市民が無料で利用するキャンプ場と公園を、特定のレジャー業者に営利目的で独占利用させることになったのです。

私が赤線を引いたところに「糸島市が活用方法を公募、フォレストアドベンチャーの案が採用された」と書いてありますが、このような事実はなく、嘘です。マスコミにうそ情報を流すのは市の得意技。


(1)2月3日 やらせの指定管理者選考会

2月6日 市長決裁の「指定管理者決定書」は虚偽

2011年12月16日、松本市長が、市の公園を使ってフォレストアドベンチャーをやりたいと言ったK氏に無償貸付を約束したとき、なんとK氏にはまだ運営会社がない状態でした。

ところが市は、2012年1月、林間施設の指定管理者を公募。

同年2月3日、市長は部下の副市長や部長らに、やらせの指定管理者選考会を行わせました。まだ運営会社が設立されていなかったため、K氏の運転免許証を応募のときの身分証明書に使いました。

審査委員を任命するのは市長権限なので、やらせは簡単です。委員の半分を市の関係者にすれば、審査、採点はどうにでもなります

「K氏の会社だけしか応募がなかった」と部長が議会で説明しましたが、当時管理していた森林組合の関係者を訪ねて聞くと、「今回は他に決めてあるから」と応募を辞退するよう言われたそうです。

2月6日、市は、設立登記されていないK氏の会社を、林間施設(森林公園真名子木の香ランド、樋の口ハイランド)の指定管理者に決定しました。

松本市長が自ら決裁の印鑑を押した公文書が下の写真。契約相手方の会社は設立されていないので、これは虚偽公文書です。

画像


(2)2月22日 議会直前に契約相手方が設立登記

2月22日、K氏の会社がようやく設立登記しました。

翌日の23日、私が朝9時半に議員控室に行くと、「林間施設を10年間、無償貸付する議案」がすでに議員全員の机に配布されていました。市は、契約相手方の会社が設立される前に、無償貸付の議案を作成していたのです。デタラメです。

3月1日、松本市長はこの議案を議会に提案。

3月23日、無償貸付の仮契約。

26日、議会が無償貸付を議決。…となりました。市の執行部と議会多数派が協力すれば、どんな悪事も思いのまま。その見本です。そしてこれは、悲しいことに氷山の一角です。議長は、有田継雄議員。


(3)県警が市役所を家宅捜索中に不正を実行

松本市長は、この一連の不正を、なんと警察による官製談合事件の捜査が行われている真っ最中に実行しました。

2012年2月、下水道課職員の官製談合事件が発覚。

同年2月25日、福岡県警は糸島市役所を家宅捜査しました。私は市庁舎三階にある議員控室の窓から、大勢の警官が段ボール箱を運び出す様子を見ました。

同年5月17日には福岡地裁で判決がおり、執行猶予付きの有罪でその職員は懲戒免職になりました。

この間、松本市長は大勢の報道陣に取り囲まれ、厳しい顔で「公務員倫理を徹底する」などと偉そうに宣言しました。

しかしその裏では、市民の大切なキャンプ場と森林公園を、議員の口利きでタダで貸すという、とんでもない詐欺行為を市役所ぐるみで実行していたのです。

市の財産を私物化し、市民のために奉仕すべき職員を、法律や条例、規則の根拠なく自分の使用人のように働かせ、利害関係者の便宜を図りました。警察もマスコミも手玉に取る前代未聞の詐欺市長。これが松本嶺男という人の正体です。


(4)官製談合事件の裁判中に利害関係者と飲食

これにはおまけがあります。

2012年4月のある夜、福岡市のとある店では市の職員と利害関係者による宴会が行われました。参加者は洞孝文農林水産部長、井上義浩農林土木課長、担当職員と、建設産業常任委員会のボス議員、及びK社長の5人。

3月26日に林間施設をフォレストアドベンチャーのために無償貸付する契約がめでたく結ばれたそのお祝いに、関わった職員と議員、利害関係者らが打ち上げをしたのです。目撃者の話では議員と部長は真っ赤な顔でぐでんぐでんに酔っぱらっていたそうです。

この利害関係者との飲食は、上記の下水道課職員が官製談合事件で裁判にかけられている最中のことでした。これを議会で追及すると、市は「意見交換会だった」と開き直りました。

数年後、洞農林水産部長は月形市長のもとで総務部長に出世し、きららの湯や神在保育所の無償譲渡、農業公園ファームパーク伊都国の指定管理者選考等、数々の事業者選定に谷口俊弘副市長や馬場貢部長らと関わり、井上義浩農林土木課長は建設都市部長に昇進し、不動産業者の小島忠義議員や自分の土地を開発する前原東土地区画整理事業を担当しました。(後に詳述)


(5)市長を守る用心棒議会

宴会

この写真は、当時の議会(2010年1月~2014年1月)で松本市長を支えていた自民系議員のみなさん。視察先の東京で宴会をして盛り上がっている様子。

2012年の6月13日、一般質問で私はフォレストアドベンチャーへの無償貸付について質問。「市長がK氏に会ったのはいつか?」と聞くと洞農林水産部長は「2月29日が初めてでございます」と答弁。しかしこれは真っ赤な嘘で、本当は前年の12月16日でした。

私がK氏の告白が載った雑誌「フォーネット5月号」を見せ、「この雑誌のなかでK社長が市長に会って、来年7月からフォレストアドベンチャーをオープンしたいと言ったら、すぐに担当職員が動いてくれた、と書いてある」「公務員倫理で大切なのは、市民や議会にうそをつかないこと…去年会ったんですよね、市長?」とたたみかけると市長は、「そんな記憶はございません」と最後まで認めなかった。

しかし証拠の雑誌がある以上、嘘をつきとおせないと思ったのか、二日後の議会冒頭に「伊藤議員の質問に、記憶にございませんと答弁していたが、記録を再点検したところ、12月16日に会っていた」と市長、部長がそろって訂正した。

私は有田議長や議員たちに「議会で嘘をつくのは許せない。市長は社長と事前に会っているのに、なぜみんな黙っているのか?」と抗議しましたが、市長派議員らは「訂正したからもうよかろうが!」と暴言を吐いて市長を守りました。

市が議会で嘘をつこうが、虚偽の公文書を作成しようが、大勢の議員はそれをすべて見て見ぬふり。虚偽の議案を議決してこの無償貸付に賛成しました。糸島市議会は、不正を追及する議員を攻撃し、積極的に不正を隠ぺいする用心棒議会です。(つづく)


地方公務員法

第30条 すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

第32条 職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。

第33条 職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。


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