イカサマ市長~法人「決定書」も虚偽
(1)法人名のない決定書を市長が決裁
2007年3月議会に提案された議案の契約相手方が設立されていなかったということは、議案の元になる事業者決定書の相手方法人も設立されていなかったことになります。それが上の公文書。市長決済の最重要公文書です。これに何と書いてあるか?
平成18年(2006年)8月10日 決定書 決裁者 市長
雷山保育所移管先(空白)代表者吉田桂子 前原市波多江〇〇
井原保育所移管先(空白)代表者本田幸太郎 前原市波多江駅北3-22-23-〇〇
やはり法人名のない「決定書」が作成されていました。それに、議案の代表者(理事長)の名前=吉田信行氏、本田陽子氏とは違う人の名前が書いてあります。親族でしょうが、代表者がすり替えられています。
これに松本嶺男市長、中田直喜助役、浦康民生部長、鳥巣隆総務部長と4人の市幹部の印鑑が押してあり、職員と合わせて10人のハンコが並んでいます。
「法人名がなくても、市長のオレが決裁したからいいんだ。俺と契約する日までに法人が設立すればそれでいいんだよ」という、スーパーウルトラ違法事務が行われていたのです。
整理すると、
06年(平成8年)8月10日~市長が法人名のない事業者決定書にサイン。
07年(平成9年)3月1日~市長が実在しない法人を契約相手方にした議案を提案。
07年(平成9年)3月27日~議案が市議会で可決。
07年(平成9年)3月28日~県知事が桂信会と幸和会の社会福祉法人設立を認可。
07年(平成9年)4月1日~市長が桂信会及び幸和会に財産を無償譲渡。
となります。イカサマ市長大活躍です。
職員が1回でもやれば懲戒免職になるような非違行為を、市長が繰り返して特定の利害関係者の便宜を図ってきたのです。
(2)法人募集で「個人」を選定
翌年度の4月1日から公立保育所を民営化するための移管先法人を募集しながら、法人ではない個人や架空法人、設立準備会の応募を認め、それを「法人」にすり替え、選定する事務が市役所ぐるみで行なわれました。
「イカサマとは、いかにも正しい感じだが、不正であること。ペテン」と辞書にあります。
一番偉い市長が先頭に立ち、大勢の公務員(職員、ときに行政区長など)が組織ぐるみでやれば、行政知識のない市民は、簡単にだまされてしまいます。
私は松本前市長を、「ウソとやらせの天才詐欺師」と8年以上言い続けてきましたが、イカサマ市長と呼んだ方がピッタリです。
問題は、市が松本前市長にならって「行政手法」としてその後も同じことを繰り返していることです。
2018年9月議会から
月形市長「伊藤議員からあらぬ嫌疑をかけられている…」
※右後ろは洞総務部長。林間施設違法貸付については前のブログを参照。その後、総務部長となり、神在保育所、きららの湯など多くの事業者選定に、谷口副市長や馬場部長ら(当時)と関わった。
◯市長(月形祐二君)
保育所民営化について、私たち執行部も、議員からあたかも違法行為があるような、あらぬ嫌疑をかけられているが、本市の保育所の民営化の手法等は合法であることを担当部長から改めて説明をさせていただく。
◯人権福祉部長(藤田 晋君)
無償譲渡については、議会の皆さんは御存じのとおり、議会の議決まで経て譲渡した。法令順守のあかしは、民営化した全ての保育所について、福岡県が保育所の設置認可を下したことである。
なお、伊藤議員から御指摘を受けた虚偽や不正などの疑義については、市の顧問弁護士に相談し、全て違法性がないことを確認している。
◯(伊藤千代子君)
(雷山保育所と井原保育所の無償譲渡の議案について)2017年に登記簿で調べたら、2007年3月1日の議案が提出されたとき、法人は設立されていなかった。議決の後に設立されていた。議案に書かれた相手方法人が実在しなくても、正しい公文書であるというのか?
◯人権福祉部長(藤田 晋君)
事業者は法人でなくても、個人でもよい。(契約の)4月1日までに法人化してもらう。法律上、まったく問題はない。(つづく)
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