議案95号糸島市新庁舎建設工事に反対討論
採決結果可決(賛成16人,反対3人)
この契約は、新庁舎建設工事に関して、50億3800万円で村本(株)九州支店と契約を結ぶとなっています。しかし市は、今議会で雷山運動公園の整備事業費を59億2450万円に増額したばかりです。二つで新たな負担は110億円にもなります。50億円のアンダーパスも粛々とすすめています。
国が補助金を出すと言っても、国家財政は赤字で、国債の発行残高は1000兆円を超えています。さらにいま新型コロナ感染症の世界的流行で経済は低迷し、貧困世帯への現金給付が必要な状況です。今後、オリンピックでかかった費用や福島原発事故の廃炉費用と、つぎつぎ財政負担が増えていきます。来年10月から高齢者の医療費を一部1割から2割へ増額することが報じられ、福祉へのしわ寄せは現実となっています。
私は、これからの右肩下がりの時代は、今ある施設を大切に使い、学校や道路や水道、下水道などのインフラ正義を優先し、環境を大切にしたまちづくりへ転換すべきときにきていると考えます。
わずかなソフト事業ではお金を出し惜しみ、ハード事業では大型事業をつぎつぎやる。これでは、市民への財政負担が重くなることは目に見えています。
税金と公共料金が高くて払えない、運転免許を返納したのにバスの便が悪くて済み続けられない、障がい者や高齢者への福祉を良くしてほしい、身近な施設を廃止しないでほしい、学校の備品のお金が十分ない、等々の声がたくさんあります。運動公園が凍結できなかった以上、賛成できません。
子ども達が一日の大変を過ごす学校施設の老朽化、特に30年以上の古い老朽校舎が多く、プールや体育館の建て替え、大規模改修に必要な資金はおよそ200億円相当との試算がなされたことを覚えています。優先すべきは、子どもです。略・・・と考え、反対します。
議案96号前原南小学校校舎大規模改造工事に賛成討論
採決結果可決(全員賛成)
この議案は、前原南小学校校舎大規模改造工事を、4億7850万円で契約するための議案です。落札率95.3%、指名競争入札によって決定した相手方法人は、松吉建設株式会社です。
学校改修では、屋根や壁、教室、トイレ、調理室、音楽室などさまざまな工事が必要となります。コロナ禍で地元の零細中小業者の仕事が減っているとのこえが寄せられており、工事に当たっては、学校改修で地元にお金が回るよう、元請業者への市の指導をお願い致します。
(略) ……
令和3年2月15日に糸島市が文部科学大臣に提出した「公立学校等の整備計画」には、こう書いてあります。
「前原小学校、雷山小学校及び長糸小学校、桜野小学校及び前原中学校において、建設年度が 古く、途中、トイレブース改修、部分的な便器の取替工事などを実施しているが、長年の使用による 臭いの染みつきもあり環境としては非常に悪い。
また近年、家庭でのトイレ環境が変わり、洋式便器しか使用できない児童も増えたため、改修を行う。(トイレ) 南風小学校校舎、一貴山小学校校舎、福吉中学校校舎の設備の老朽化に伴う空調機の改修工事を行い、教育環境の改善を図る。東風小学校の児童数増加に伴い普通教室へ改造する教室に 空調機を設置し、教育環境の改善を図る。(空調)…」
つまり、多くの学校で学校老朽化の対策が急務であり、それへの対応が必要です。旧前原市では、かつて学校で国旗掲揚代のポールが劣化で倒壊して、子どもが死亡する事故がおきています。子どもの命を守ることを最優先して、コロナ禍でも安全に清潔に過ごしやすい学校施設をきちんと作っていただく、入札、工事施工では地場業者の利用を優先することをお願いし賛成します。