私は、前原の山間地や二丈・志摩の海岸線が大好きだ。
それは私のふるさとにも似て、心に潤いと元気を与えてくれる。
黄色い麦の穂が一面に実り、赤々と美しい夕焼けが空に広がるのを見たとき、思わずうっとりした。
子どもの小さい時に(自分自身がそうであったように)、農村で子育てしたかったなと、つくづく思った。
糸島は、山、海、農村が実に魅力的なところだ。
最近は、若い人たちで車に乗らない人たちも増えている。
高齢になれば、免許証を返還して車に頼れない世帯も増える。
私は、糸島市の活性化は、バスの充実にあると思っている。
だから、バス路線の拡充と、片道600円などという高い料金の引き下げ、九大線なみの200円の均一料金を議会で提案してきた。
コミュニティバスは、体内をめぐり栄養をはこぶ血管のように、糸島の人々の交流を促進する。もよりの駅と住宅地、公共施設を結んで。
子どもたちや高齢者、観光客、買い物の主婦や通勤、通学の市民を乗せて。
もちろん、障がい者にも配慮して。旧前原市は、この20年のあいだに人口が急増したが、必要な施設の整備は遅れている。まず、スポーツ施設。
そして、本格的な図書館。健康づくりに気軽に利用できる「市民プール」。100円くらいの小銭をもって、気楽に行けるプールがあったら、どんなに楽しいだろう。
そして、運動公園や体育館。視察に行くと、小さな町でも市民のための施設がきちんと整備してあり、お金を使わなくても、老後を生き生きと楽しめるようになっているところもある。夏休みには、子どもたちを乗せたバスが、図書館やプールを回っていたりする。
「ねたきり予防」の政策として、高齢者には、無料のバス券やプール券が配られていたところもあった。
駅を降りると、そこからバスで施設に行けるし、観光めぐりもできる。
中心市街地の魅力的な街づくりをすすめて、いろいろな市民活動ができる街中公民館があったり、伝統工芸のお店や食べもの屋、カフェ、と地の利を生かした工夫で、つまり、バスと地場産業と公共施設のコラボで活性化への道をさぐる時代なのだと思う。