市が謝罪「キューボウ糸島支店は登記していない」
糸島市高田にあるキューボウ糸島支店。
12月13日、本会議冒頭に市は「5日の伊藤議員の質疑で、キューボウ糸島支店が登記していると答弁したが、登記しているのは本店で、糸島支店は登記していない」と述べ、謝罪した。
前日の12日、私が「キューボウ糸島支店は登記していない。議会で事実と違う答弁をしていいのか?」と市に詰め寄ったからである。
12日議員全員がいる場で
話は前日の12日に遡る。「議長!」と私は堀田勉議長に発言を求めた。
「12月5日の議会で、市は『キューボウ糸島支店は間違いなく登記し、社員数は2人である』と答弁した。しかし翌日法務局で確かめたら、支店は登記していなかった。議会で嘘をついていいのか?4億1千万円もの小学校の改修工事を登記していない支店と結ぶべきではない。議案116号は撤回させるべきだ」。
すると議長は、経営戦略部長と財政課長を議会に呼んだ。
部長は「5日の議会で登記していると答弁したのは、会社本店のことである。支店は登記していない」。そして「県へ糸島支店と届けてあるから支店である。登記していないのは銀行から融資を受ける必要がないからだ」と言った。
融資を受けるかどうかは会社の都合である。大事なことは、市が法的にきちんと設立された相手方と契約を結ぶことだ。それに登記していなければ市に税金は入らない。
伊藤「ではあなた方は、4億円もの工事契約を登記していない支店と結ぶというのか?」部長「そうである」。
「今まで市は設立していない法人を設立していると偽り議案に載せ財産を無償譲渡したり、存在しない法人を事業者選定したりしてきた。登記していない契約相手方など信用できない」と私は大声で言ったが、だれも何も意見を言わなかった。
市長が提案した議案
月形市長が12月議会に提案した議案116号。糸島支店の事務所は支店長の自宅である。それでも市は「玄関(支店長の表札の後ろ)に看板がある。支店の実態はある」と言い切った。
キューボウ糸島支店に多額の事業を発注しても、登記していないため市に税金は入らない。市はそれを熟知しながら「支店がある」と指名競争入札に優先的に参加させ、地場業者として優遇している。
いま地場の建設業者は物価高騰の中、税金を払うのに苦労している。雇っている建築労働者に暮れのボーナスどころか一時金さえ払えないところや、どうやって歳を越そうかと悩んでいるところもあると聞く。
深江小学校の大規模改造工事は身近な公共事業である。子どもたちの周囲にも大勢の建築労働者がいるだろう。下請けを含め多くの地元業者が潤うように地域にお金が循環するように、市長は工事の発注に努力すべきではないのか。
登記せず市に納税しないのに地場業者として優遇
支店長の自宅が事務所。令和3年に指名競争入札の登録業者となりAaランクの建設業者として毎年指名を受けている。
令和4年度は5月26日の指名競争入札で加布里小学校トイレ改修工事を落札し、契約金額は7435万1640円。
令和5年度は9月14日の指名競争入札で岸田団地改修工事を落札し、契約金額は6356万3720円。11月21日の指名競争入札では深江小学校校舎大規模改造工事を落札し、契約金額は4億1250万円。
登記していないため市に法人税を払う必要がない。
※議案等の採決は来週12月18日の最終本会議で行われます。一般質問は後ほど掲載します。
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