経営者の違法行為は無視し4億円の工事契約議案を議決
12月18日、私に討論を訂正するよう求めた議会運営委員会。全員三篤会(さんとくかい)。三篤会とは福岡3区選出の自民党古賀篤衆議院議員を応援する会のこと。
賛成18反対1
18日の最終本会議で堀田勉議長は議案116号を採決した。4億1250万円の深江小学校校舎大規模改造工事を月形市長が糸島市高田一丁目14番25号(株)キューボウ糸島支店と契約する議案である。
反対討論は私。賛成討論は徳安達成議員(立憲民主)。
私の反対の趣旨は、
1、社員2人と言うが支店長の自宅が事務所で、支店の実態があると判断できない。
2、2年間で5億5千万円の契約だが、支店は登記しておらず市に税金が入らない。
3、指名競争入札の指名に問題がある。支店が糸島市に指名登録した令和3年度の前年に、(株)キューボウの前身とも言える九州防水(株)は公共事業の発注をめぐり役員が贈賄で逮捕され、経営者らは粉飾決算で逮捕され指名停止を受けていた。
それらを考慮すれば、指名の基準①信用状態②不誠実な行為の有無に抵触する疑いがある。したがって市が「地場業者」として優先的に指名し、優遇しているのは問題。(なお指名競争入札参加者選定委員会の委員長は馬場貢副市長)。
徳安議員は、市の主張をそのまま代弁した。討論内容は、明日以降にアップする私と徳安議員の動画(各5分間)を見ていただきたい。
採決結果は、賛成18、反対1。残念ながら予想通り。
すると議案が議決してほどなく、突然議長が「暫時休憩」を宣言した。
議会運営委員会とは反対する議員を懲らしめるところか?
30分ほど経って議運に呼ばれて議会運営委員会室に行くと、委員たちは二点で私の討論内容に食いついてきた。
一点目は「議案110号の反対討論で内田洋行の名前を出したが、事業者選定で落選したところの名前を言うべきではない」。
二点目は「議案116号で(株)キュウボウ糸島支店は登記していないから税金は1円も入らないと述べたが、市の執行部は登記していなくても税金は入ると言っている」というようなことをいって、私に発言の訂正を求めてきたのである。
私はあきれた。
この人たちは、(株)キュウボウ糸島支店が市に建設業Aaランクで指名登録する前年、経営者らが逮捕された事件には一切触れず、キュウボウの前身九州防水(株)の取締役が公共事業をめぐって逮捕されたことにもまったく関心を示さず、相も変わらず市の主張を振りかざし、私にいちゃもんをつけ責め立てる。
この人たちは、いつもいつも市や利害関係者の違法行為はすべてスルーする。
私は全員を見渡して「討論の訂正はしない」とはねつけた。
「今まで市は架空法人を使うなどさんざん違法なことをしてきた。事業者選定で審査した法人の名前を言えないとは何ごとか?情報公開の後退だ」と言い、さらに
「支店が登記していなかったら市に法人市民税は入らない。絶対に訂正には応じない。反対する議員をつるし上げるようなことはいい加減にやめなさい」と大声で言って、議運の部屋を出た。
「議長!経営者の逮捕には関心がないのか?」
議会が再開されたのは昼食後の午後1時10分だった。議会傍聴に来ていた人たちを長時間待たせ、職員に余計な事務をさせ、税金の無駄づかいとはこのことだ。
堀田議長は「議会を再開します。登記と税金のことは調べておきます…」という風なことを言った。私は「議長!」と自席から声をあげた。
執行部と議員らが「なんだ?なんだ?」という顔をしてこっちを見た。
「議長!経営者の逮捕には関心がないのですか?」と私は聞いた。議長は何かひとことふたこと返事をしたが、よく聞き取れなかった。動画で確認してから紹介しよう。
議案は数の力で議決したが、議長の地元、二丈の深江小学校校舎改修の大工事が法令を遵守し、下請けをはじめ地場産業振興に役立ち、子ども達の安全と教育環境の向上に資するよう見ていきたい。