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「きららの湯」をタダでやるな!の裁判について 

赤字になっていたきららの湯の経営
「きららの湯」をただでやるな! 裁判傍聴記 7月20日


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2017年に民間会社に無償譲渡されたきららの湯
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旧二丈町がおよそ8億5千万円で建設

 2020年7月20日、福岡地裁で開かれた「きららの湯」をただでやるな!糸島市住民訴訟、14回口頭弁論の傍聴に行ってきました。そこで驚いたのが、住民側の弁護団が明らかにした無償譲渡後の会社の経営状態でした。赤字だったのです。

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    収入支出の残高一覧表(情報公開による)
 
弁護団は以下のように述べました
「これを見れば、平成29(2017)年度以降一貫して収入を支出が上回っており赤字の状態が続いていることがわかります。令和元年度の赤字が実に1972万1601円に上っています。」
 そして「日食システムがどのように赤字を補填し資金繰りを行っているのかも全く不透明」と述べ、「日食システムが移譲の条件である『安定的な運営が継続できる法人であること』を満たす企業ではなかったことが実証されています」と結論づけました。

施設をただで貰って赤字経営とは!
   谷口副市長「運営能力は十分にあると判断した」
     (無償譲渡直前の議会で市は何と答弁したか?)
2017年3月議会一般質問
◯17番(伊藤千代子君)
社長は、申請書に「応募に際し、応募要件を満たしていることを確約します」と書いている。応募書類を3期分出せと書いてあるのに1期分しか出していない。虚偽の記載だ。ずうずうしい。これを見逃したのは誰の責任か。
◯副市長(谷口俊弘君)
御指摘のとおり、日食システムは平成26年6月に設立された会社で、3期分の決算書を示す資料はない。だから1年分の決算について審査を行ない、運営能力は十分にあると判断した責任を問われるようなことはない。


市民のみなさんへ
 そのそも日食システムは、会社設立2年。きららの湯でテナントを借りて食堂を始めたばかりの会社でした。応募には決算書類を3期分提出する必要があったのに、一期分しか出さず、温泉やプール事業の実績がまったくない会社。それを「運営能力がある」と判断し、きららの湯を無償譲渡した市の責任は重大です。
 市の幹部は、会社の経営状況を正しく見る能力に欠けているか、わざと見て見ぬふりをしたのか、そのどちらかです。きららの湯の前には、存在しない法人を「ある」と偽ってヤラセの業者選定をしており、不正が疑われて当然です。(…つづく)

きららの湯の無償譲渡に関する年表
2003年 きららの湯本館完成 8億3100万円
2009年 きららの湯別館完成   7000万円
2010年 前原市と二丈町、志摩町が合併し、糸島市が誕生。
2012年6月議会 井上健作議員が「民間が有効活用を期待している」と述べ、谷口俊弘副市長が「民間委託も含めて検討する」と答弁。
2014年 (株)日食システム設立。きららの湯で食堂を始める。
2016年9月議会 きららの湯の無償譲渡の議案を市民福祉常任委員会で審査、採択。議決。
2017年4月1日 月形祐二市長が日食システムと無償譲渡の契約を結ぶ。
          

《きららの湯の無償譲渡の議案を審査した市民福祉常任委員会》
委員長 井上健作(自)  副委員長 松月よし子(自)
委員  浦伊三次(自) 徳安建成(民) 三嶋俊蔵(自) 黒田公二(公)


詳しくはこちらをクリックしてください。
谷口俊弘副市長「責任を問われるようなことはない」

堀田勉議員「よう応募してくれた」  

井上健作議員「現地調査はしていない」