決算書はデタラメ~馬場副市長「適正な事務」
これは、多面的機能支払交付金を受給している泊一環境保全組合の平成26年度から30年度までの決算書。すべて「予算額」しかなく、肝心の決算額がありません。
馬場貢副市長は、議会で毎回「市の事務は適正」と答弁していますが、その実態は市民が驚くような書類の数々です。
令和元年度の泊一環境保全組合の収支決算書
令和2年度の泊一環境保全組合の収支決算書
令和3年度の泊一環境保全組合の収支決算書
何年にもわたって、予算、決算がごっちゃになった書類を作っています。令和元年度に九州農政局(国)が検査した後もズサンな事務を続け、毎年257万5320円もの交付金を受け取っていることがわかります。
泊一環境保全組合の現会長は、泊一行政区長の相田成志氏です。行政区長は、月形市長が任命する市の非常勤の特別職員。市長の部下であり職員です。
しかもこの書類を作成した時の事務局長は、田中幸昌氏。彼は令和3年度末まで市の再任用職員で、元は市の都市計画課長や業務課長を歴任した事務のプロです。にもかかわらず、領収書に基づく会計処理が適正に行われていなかったのは由々しき問題です。
伊藤「決算額のない決算書をなぜ受理したか?」
市「決算書として受理した」
伊藤千代子~補助金適正化法の第29条第1項には、「偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受け、又は間接補助金等の交付若しくは融通を受けた者は、五年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」とすると書いてあります。
交付金は国民の大事な税金です。組織が市に提出する書類が正確かどうか、市がチェックをしなければならないと考えますが、いかがですか。
楠原農地政策課長~書類についてはチェックを行っております。
伊藤千代子~ところが、令和2年度に市は泊一環境保全組合が提出した約400ページもの書類がありましたが、その中の収支決算書を見て驚きました。決算額が書かれていないんですよ。予算額だけの瑕疵ある書類でした。決算書と書いてあるのに決算額がない、こういう書類を市はなぜ受理をして県に提出をしたんですか。
楠原農地政策課長~提出された収支決算書につきましては、決算書として受理をしております。
伊藤千代子~答弁になっていないでしょう。決算額が書いていないような決算書をどうして受理したのかと聞いたんですよ。
楠原農地政策課長~申し訳ございません。表中の「決算額」と記載するべきところを誤って「予算額」と記載してしまったもので、表記の誤りであると思っておるところでございます。
伊藤千代子~それは違いますよ。なぜならば、この団体は、去年も今年も同じ予算額と書いて出しているんですよ。
糸島市は決算書に予算額だけのそういう書類を認めているんですか。
楠原農地政策課長~記載のミスと思われます。記載の内容以外については決算の内容となっておるというふうに考えておりますので、今後はミスがないように注意をしていきたいと思います。
伊藤千代子~決算書と書いて予算しか書いていない。こんなのが何年分もありますよ。そのたびにミスと言って、あなた方が許してあげる、とんでもないことをしています。
議長は堀田勉議員
これを重大な問題と思っていないようで無視なさっています。
市と議会と監査委員がそれぞれチェック機能を果たさないと、違法行為がまん延してしまいます。泊一環境保全組合の文書偽造、不正受給、農業者への日当の未払い問題を、絶対に隠ぺいさせてはなりません。
参考 下は、農業公園の指定管理者フロンティア・アドバンスの収支報告書。決算額が、千円未満切り捨て。一円単位になっていません。決算書が領収書に基づいて作成されていないからです。こういう公文書がいくらでもあります。
多面的機能支払交付金 関連ブログ1~
①多面的機能支払交付金の闇①領収書の偽造、補助金の水増しは犯罪
④ちよ便り26号~多面的機能支払交付金の不正受給とその隠ぺいについて
⑪ちよ便り30号~県への情報公開で大量の虚偽公文書発見(総会資料のねつ造、領収書の偽造…)
⑬ちよ便り31号~交付金の不正受給と農業者への日当未払い、恐るべき市の実態
関連ブログ2~日当未払いと同じ構図